「裸足の1500マイル」 LABBIT-PROOF FENCE
[DVD映画]★★★★☆
強い。本当に強い姉妹と母子のきずなだった。
1500マイルを徒歩で帰るなんて!!!
母の待つ故郷まで歩き続けたアボリジニの少女たちを描いた
ドリス・ピルキングトン原作の実話の映画化「裸足の1500マイル」。
監督・製作は「ボーン・コレクター」のフィリップ・ノイス。
製作総指揮は「BROTHER」のジェレミー・トーマス。
撮影は「花様年華」のクリストファー・ドイル。
音楽は英国のミュージシャン、ピーター・ガブリエル。
ずらりと並べるとなんと豪華なスタッフ!
2002年オーストラリアの作品。
1931年のオーストラリアでは、先住民・アボリジニを白人社会に同化させる目的の
"隔離同化政策"が行われていた。
これは、白人との混血の子供は親と引き離し強制収容し
何代もかけて白人化しようという何ともエグイ政策だった。
これにより、14歳のモリー(エヴァーリン・サンピ)と
8歳の妹デイジー(ティアナ・サンズベリー)、
モリーの従妹である10歳のグレイシー(ローラ・モナガン)の3人の少女は、
アボリジニ保護局に拉致され、強制的に寄宿舎に収容されたのだ。
モリーはこの狂った施設から逃げ出し、母のもとへ帰ろうと決意。
脱走した3人は、1500マイルの道のりを歩き始める…。
彼女たちの家路への目印はオーストラリアを縦断する
“うさぎよけフェンス”だけだった…。
アボリジニ保護局の局長ネヴィル(ケネス・ブラナー)など、
施設の白人達の態度や言葉は、当時の白人の『おごり』そのもの。
人を見下して偽善者ぶるとことが本当にイヤな感じ。
(そしてケネス.ブラナーの演技が上手い!)
それに反して『家へ帰り母に会おう』とする少女モリーが強いのなんの!!。
原題LABBIT-PROOF FENCE =“うさぎよけフェンス”だけをたよりに
1500マイル=2400キロ(日本でいうと稚内〜那覇)を徒歩で帰るなんて!!!
そして、『必ず帰ってくるはず』“うさぎよけフェンス”で待つ母と祖母。
彼女たちのきずなの強さには参った。
アボリジニ追跡人のムードゥ(デイヴィッド・ガルピリル)の複雑な心境も
当時の彼の立場上、どうしようも無いであろう。
勉強不足で、こんな政策事体知らなかった。
島国日本でのほほんと過ごしていて、こういった知識にはうといと痛感。
原作者はこの映画の主人公モリーの娘ドリス・ピルキングトン。
ドリス自身も母モリーとともに、ムーア・リバー居留地に強制的に収容され、
『何度か』脱走した経験があり(脱走しても連れ戻されるのだ)、
その体験がこの映画になった。
そしてデイジー役、ティアナ・サンズベリーの白人との混血である母親と叔母は
この"盗まれた世代"の祖母達も同じ経験を持つそうだ。
彼女達はどういった気持ちでこの映画を観たのであろうか…。
この映画の洗練されつつプリミティブ感溢れる音楽は、
セネガルの歌手ユッスー・ンドゥールなどを世界的に有名にした
ワールドミュージックのレーベルreal worldの、ピータ・ガブリエルが担当。
さすがにこの手の音楽は得意分野。映画に深みを与えている。
ミュージック・チャプターが充実していたが、
やはり映画と共にあって良いサウンドな気がした。
特典にすっかりじいさんになったピータ・ガブリエルの映像あり!。
本はこちら
↓

裸足の1500マイル
ドリス ピルキングトン, Doris Pilkington, 中江 昌彦











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