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January 10, 2005

「END OF THE CENTURY」

[劇場映画]★★★★★

ラモーンズがいなければパンク・ムーブメントは無かったかもしれない。
クイーンズのアウトロー達は音楽…ロックンロールで生まれ変わった。
マイナスエネルギーを相乗効果でプラスのエネルギーに変えるのがパンクだ!
ファンならずとも、バンドのドキュメントとしても素晴らしい作品。
♪“Hey ho, let's go!”♪

ラモーンズ(RAMONES)を知らないと楽しめないかもしれないので、
適当にすっとばして下さい(しかも長い…)。
ラモーンズは映画「ペット・セメタリー」のタイトル・ソング、
スクール・オブ・ロック」でも楽曲使用をされたアメリカのロック・バンド。
現在は“ファッション”としてのラモーンズTシャツ、
あのイーグルのロゴを見かける事の方がポピュラー。
  ↓
B0009N9Q6C

去年の秋に飛び込んできたジョニー・ラモーンの死…。
これで結成時のラモーンさんはプロデュースと初代ドラマーのトミー・ラモーンのみ。
(メンバーはみんなラモーン姓を名のる事になっている)

さて、映画「END OF THE CENTURY」。観て泣けてきたのなんの!
なかなか興奮なかなか醒めず、頭もまとまらず…。
頭の中は懐かしいラモーンズのナンバーがこびりついて離れない…。
♪“Gabba gabba hey !”♪
2004年11月末から公開されたこの映画をやっとシネセゾンで観る事が出来た。
20世紀末の20年の間、多くのミュージシャンをインスパイアしつつ、
大ヒットには恵まれなかった、ニューヨーク・パンクの元祖、
ラモーンズのドキュメンタリー・ムービー”なのだ。
監督・製作はマイケル・グラマグリアとジム・フィールズ。2004年アメリカの作品。

2002年、「ロックの殿堂」入りの式典が行なわれ、
活動を停止してもう何年もたつラモーンズの面々が姿を現わした。
すっかりおやじになった残された4人、
ジョニー、ディー・ディー、マーキー、トミー。
ジョーイへの追悼を述べ、自分達を誉めた。初めての栄光…。

1974年、アメリカ、ニューヨークから少し離れたクイーンズから生まれた、
保守的でダサイ街でイギー・ポップがボーカルをとっていたバンド
ストゥージーズが好きだったから友達になるしかなかった
屈折したアウトローの4人組。
ひょろりと長身の繊細で脅迫概念に捕われた無口な詩人、ジョーイ(ボーカル)
虚しい10代、20代で突然目覚めたバンドのリーダー的存在、ジョニー(ギター)
典型的なジャンキー、ディー・ディー(ベース)
ラモーンズ結成の仕掛人、トミー(プロデュース・ドラム)
彼等はぬるい70年代後半に、皮ジャンにTシャツ、ジーンズというスタイルで、
CBGBというクラブ…いわゆる飲み屋で初めてオリジナルの楽曲を演奏した。

CBGBでの初期のライブ映像と、ステージで演奏曲でモメたりする貴重なシーン。
ライブスタイルはその10年後も20年後も同じスタイルで変わらない。
当時のメンバー、スタッフや関係者、友人知人、CBGB時代のミュージシャン達、
英国進出時のパンク・ミュージシャン、故ジョー・ストラマー/The CLASH が語り
ラモーンズに影響を受けた次世代ミュージシャン達
サーストン・ムーア/SONIC YOUTH、ラーズ・フレデリスキン/RANCID etc…
なども熱いコメントを…。
彼等は言う「彼等がいたから、自分達も自信が持て、バンドを結成した
アイツらが出来るなら、オレ達にもできるぞ!”と
ラモーンズの公演した後には、続々新しいバンドが誕生したのだ。

1,2,3,4』のカウントと共に始まり、
猛烈なスピードと2コード、3コードで演奏できる超シンプルなサウンドの洪水、
そして、ジョーイ・ラモーンの甘くてメロディアスだが攻撃的なボーカル!!
1曲が2分程の曲を、次から次へと間髪入れずに演奏する圧倒的なステージ!。
パンクというと(UKパンクのイメージからか)退廃的で重いイメージがあるが、
ラモーンズの目指したのはあくまでも、
ストレートでポップなロックン・ロール”だ。
歌詞もブラック・ユーモアに満ちてはいれど、身近な出来事やラヴ・ソングも多い。
パティ・スミステレヴィジョンジョニー・サンダーストーキング・ヘッズ etc…
10代で出会った、いわゆるニュー・ウェーヴと呼ばれる人達が好きだったワタシは
そんなシンプルなラモーンズに後追いで魅了された。
これまで何度か観る機会もあり、最後の公演見逃して残念である。
まさか、本当に最後になるとは思えなかったのだ………。
今思えば、ワタシの観たライヴはたしか90年、91年、93年であった。
オリジナル・メンバーはジョーイとジョニーだけだったが、
マーキーとCJもしっくりとハマリ、あまりの変わらないスタイルに感動したものだ。
ラモーンズを観ていると今がいつなのか分からない。ずっと同じなんだ。
だが、1996年その活動についに終止符を打つ。ライブの本数2263回!。

このドキュメントを観て知ったのが、
やはり彼等はヒットを望んでいたという事。
後追いのバンドやスタイルを変えたバンドはメガヒットを飛ばした連中も多いが、
ラモーンズはプロデューサーを変えたり、メンバーの脱退・加入をくり返し、
(ドラムはトミー → マーキー → リッチー → マーキー と約3度、
 ベースもディー・ディー → C.J と1度)
売れる事を目標に尋常で無いスケジュールのライブをこなしてきたのだ。
かのフィル・スペクター…ビートルズなどを手掛けた有名プロデューサーでもダメ。
セックス・ピストルズザ・クラッシュなどの1975年前後のUKパンクは
ラモーンズやこのCBGBで生まれたN.Y.ニューウェーヴ・シーンに
影響され生まれと言っても過言では無い位だが、
(セックス・ピストルズはCBGBからブレイクしたニューヨーク・ドールズ
マネージャーであったマルコム・マクラレンによってプロデュースされた事は有名)
これらのバンドが英国だけでなくアメリカで話題となり評価されても、
ラモーンズは本国アメリカでは全く評価されない。
外国ではホールで演奏をして満員にしていても、アメリカではずっとクラブまわり…。
更に後追いの若い世代、グランジ・ブームの時にすら…
ミュージシャンのリスペクトを受けつつも、ヒットに結びつかない。
“俺達が先に始めたのに何もなしか?”と思った
開拓者は恵まれないものだ
とファンのために解散までの22年間ライブ・ツアーを続けてきたラモーンズ。
自分達のやり方を貫いたというか、
そのやり方しか知らなかった」ジョニーとジョーイ。
一人の女性を愛してしまった二人の確執。
今も昔も変わらぬミュージシャンやアーティストのジレンマを、
我を貫き続ける方法を選んだ、ストイックな彼等に感動した。

映画「ペット・セメタリー」のテーマが、ラモーンズだった時には笑った。
そういえば、スティーブン・キングもラモーンズフリーク。
「ペット・セメタリー」の小説にも楽曲が出て来る。
『リメンバー・ロックンロール・レディオ?』『シーナはパンクロッカー』
そして、『ペットの墓には眠りたくない…』と、歌ったジョーイは、
昨年2004年秋にガンで没した。
ロックの殿堂」会場の控え室から立ち去るDDの背中。
その2ケ月後にオーバドーズでこの世を去ったしたディー・ディーの背中…。
 
ちょっと世間からはみだした我々に、
勇気と希望とパワーを与えてくれた彼等にご冥福を祈ろう。
ジョーイ・ラモーンズ・プレイスのブルーの看板が、クイーンズに建っている。
彼等の存在は彼等の残した音楽と共に永遠だ。
 

ちなみにパンフレットはアルバムレコードのスリーヴに入った豪華なモノ(¥1,000)
Tーシャツ、缶バッヂなども販売されている。
2005/1/14まではカット・フィルムがもらえて、
ラモーンズTーシャツを着てシネセジン(渋谷)へ行く
●「ロックンロール・ハイスクール」に付いていた券持参する
と更にそれぞれ特典あり。シネセゾンは水曜日は入場料¥1,000なのでお得!
ラモーンズファンは必見! 地方へも本年随時公開予定だそうなので要チェック。
もう一度観たい…行ってしまうかも… そしてDVD国内盤の発売を望む!!!
(輸入盤は2005/2/15に発売)

ついに2005/6/8発売決定!
END OF THE CENTURY (初回限定版)
ラモーンズ マイケル・グラマグリア ジム・フィールズ ジョニー・ラモーン

by G-Tools

500個限定Tシャツなどの特典付BOX
END OF THE CENTURY デラックス・コレクターズBOX (初回限定生産)
ラモーンズ マイケル・グラマグリア ジム・フィールズ ジョニー・ラモーン

尚、マーキー・ラモーンが撮りためていた貴重映像、テレビ出演時の映像、
ライブ映像収録のDVD「ラモーンズ・ロウ」が2005年3月2日に発売される。

RAMONES RAW


 
この映画にも登場するラモーンズも出演している青春映画

ロックンロール・ハイスクール
P.J.ソールズ


 
ラモーンズベスト盤CD

Hey! Ho! Let's Go: The Anthology
The Ramones


ラウド&ファスト:ザ・ベスト・オブ
ラモーンズ


  
■ 映画「ロックンロール・ハイスクール」のレビューはこちら
■ 映画「ペット・セメタリー」のレビューはこちら
■ 小説「ペット・セマタリー」のレビューはこちら
 

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