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January 22, 2005

「スイミング・プール」

[DVD映画]★★★★☆

なんじゃこりゃ? とラストでいつも驚かされる。
さらっと描かれているが、これぞオゾン節。
ランプリングとサニエの肉体美にメロメロの「スイミング・プール」。


最後の最後まで気が抜けない二人の対照的な女性を描いたミステリー?ドラマ。
フランス短編映画の若き巨匠フランソワ・オゾン監督の2003年の作品。
脚本はフランソワ・オゾン/エマニュエル・ベルンエイム。
女優陣は、「まぼろし」のシャーロット・ランプリングと
焼け石に水」「8人の女たち」のリュディヴィーヌ・サニエ。

ロンドンに年老いた父と住むイギリス人の売れっ子女流ミステリー作家の
サラ・モートン(シャーロット・ランプリング)は、
出版社の社長ジョンに勧められ、南仏のリュベロンにある、
プールつきの彼の別荘へ行き、そこで執筆を始めていた。
後で来るという約束だったジョン(チャールズ・ダンス)は来ずに、
彼の娘のジュリー(リュディヴィーヌ・サニエ)が突然やって来る。

きちんとした“お堅い”女流作家先生のイギリス人の中年女性サラ。
いつもヨーグルトやダイエットフードを食べている。ランチすら粗食。
眩しくはちきれそうな若さと奔放さのフランス娘のジュリー。
フォアグラを食べ、毎日違う男をつれこむ彼女。
見た目も性格も行動も正反対の二人は、最初はもちろん反発し合うのだが、
まだ、掃除も行われていない自宅の“プール”で裸体で泳ぐジュリーを見た時から、
ミステリー作家としての衝動がサラに沸き起こる。
ジュリーの連れ込む男達の世にも下品な身体と顔。
彼女の恋愛遍歴と行動に興味深々のサラの目は彼女を追い、探し、そして書く。
創作意欲をかき立てるジュリーの過去、謎と影。

二人の奇妙な共同生活は、ある夜彼女達の別荘を訪れた
サラもよく知るレストランのウエイター、ちょっぴり可哀想な
フランク(ジャン=マリー・ラムール)の失踪で急激な変化を見せる。
プールサイドの血痕。フランクのソックス…。
ジュリーの美しい身体にある傷。作家であった彼女の母親…。
不思議な二つの三角関係がここで絡み、
サラとジュリーの奇妙な共犯感で気持ちが共鳴し始める。
ジュリーを守るために自らの身体をさらけ出すサラ!
そして、相変わらず謎を残した結末。
女たちが手を振り合うシーンは印象的だ。

魅力的な二人の女優の対照的な美しい肉体美には思わずため息。
それを眺めている男性たちの足もと。
それをなめるように撮るカメラ。
「焼け石に水」のグラマーちゃんリュディヴィーヌ・サニエもより洗練され、
シャーロット・ランプリングの熟成された裸体美は圧巻。
愛の嵐」(1973)から32年!。
相変わらずスリムで女性らしい身体はリアルな年相応の美しさ。
これには年老いた娘?(ミレイユ・モセ)のいる、
すっかり枯れた管理人のマルセル(マルク・ファヨール)もメロメロ。

どうも合わなかった「8人の女たち」とは全く違った、
肩の力の抜けたオゾンぽい作品だと思う。
特典映像でオゾン監督が語っている“バカンス”的な作品。
最初のサラと最後のサラ。服装といい、表情といい、別人の様。
海ではなく、四角い水たまりのスイミングプール。
人の欲望を映し解放する、デヴィッド・ホックニーの作品のような
あのスイミングプールで彼女の目には何が見えたのだろうか…。
悪戯っ子のような、母親のようなサラの笑顔には充実感があった。
卑屈で内向的だった作家が別の世界への扉を開けたかのようにも見えた。
 
[映像特典]
・未公開シーン(4シーン:約15分)
・オゾン監督・ランプリング・レニエのインタビュー(約20分)
・オリジナル特報・オリジナル予告・日本版予告・日本版TVスポット

スイミング・プール 無修正版
シャーロット・ランプリング

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スイミング・プール
サントラ

スイミング・プール
フランソワ オゾン Francois Ozon 佐野 晶



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Comments

はじめまして!
そして、TBありがとうございます。

読みごたえあるレビューですね。
見たときのあの不思議な感じが蘇ってきました。
それに比べて自分のレビューなんて小学生なみです(w

Posted by: masato | January 22, 2005 at 10:08 PM

はじめまして(o'-'o)ノ
TBありがとうございました。
オゾン節に見事にハマりました。「8人の女たち」のあのちっさいサニエちゃんからは想像つかない成熟っぷりでしたね。なめるように足下から撮るショットにはあんぐり・・・・(笑)

素敵な映画でした(*^-^)

Posted by: mare | January 22, 2005 at 11:18 PM

masatoさん

コメントありがとうございますっ!
オゾン監督って去年はまりまくって…。
悪意や人の心の奥に潜んだ欲望を美しい映像と音楽と共に、
さらっと描くのが本当に上手いんです。
説明も少なく謎だらけだからこそ、観る度違う見方が出来て楽しいみたい。
「まぼろし」と、初期の特に短編がちょっと悪趣味ですが大好きです♪

ちなみに、mamoruさんのレビュー、簡潔で面白いですよ。
満足度が分かりやすくていいですね!
 

Posted by: garam | January 23, 2005 at 03:13 AM

mareさん

サニエちゃん、本当に見事なプロポーション。
「焼け石に水」でも見事にはじけたバディー炸裂させてます。
小悪魔的な感じがパワーアップしていて、良かったです!!!
あの“愛撫”的なカメラワークは秀逸!
「8人の女たち」は演劇の型や女優さん達に振り回された感じで
今ひとつ楽しめなかったのですが、この路線は好きですね〜♪
最新作「5x2 [Five Times Two] 」も楽しみです!
 

Posted by: garam | January 23, 2005 at 03:23 AM

TBありがとうございました

お気に入りにも加えてくれて居たなんて感謝感謝。ということで今年もよろしくお願いします^^

Posted by: yyz88 | January 23, 2005 at 05:42 AM

yyz88さん

こちらこそ!
観たいな〜と思っている作品をたいていご覧になっているので、
いつも鑑賞の参考にさせて頂いております。
本年もよろしくお願い致します〜!!
 

Posted by: garam | January 23, 2005 at 05:53 AM

コメント・TBありがとうございます。
去年鑑賞後「俺ってもしかして頭悪い?」感全開で劇場から出てきたことを思い出します(爆死。
諸説考えてUPしてみましたが謎は謎のまま答えはなくてもいいかな、と思ったりw。
またヨロシクお願いします。

Posted by: lin | January 24, 2005 at 07:23 AM

linさん

あれがオゾンさんの手なんですよ…。
最後に思いもかけないトコロまでひっくり返すんですよ。
そこにまたグッときてしまいます。
linさんの「諸説」楽しかったですよ!!!
ワタシも新たに考えてみようかなぁ〜と思ってしまいました♪。

Posted by: garam | January 25, 2005 at 06:46 AM

こちらでははじめまして、
TB&コメントありがとうございます。
この映画、最後でほんとうにやられちゃいますね。考えてみたら「8人の女たち」も最後で・・・
あのいろいろな要素が絡み合ってる映画好きです。オゾンビギナーですが、修行をつみます!

Posted by: rabiovsky | January 25, 2005 at 01:20 PM

rabiovsky さん

こちらこそ!
ワタシも昨年ハマったばっかりなんですよ。
「まぼろし」に入っていた短編がよく出来ていて、この人は何者?とどどどっと観たんです。
中でも「焼け石に水」がかなり衝撃的にバカバカしくツボにはいってしまいました。
レンタルだとオゾン作品はビデオのコーナーにある確率が高いですよ〜♪

Posted by: garam | January 27, 2005 at 01:14 AM

こんばんは、そして初めまして。
このたびはTBありがとうございました。

始めたばかりのブログでまだまだわからないことばかりですが、これからもよろしくお願いします。

Posted by: blue_afternoon | February 22, 2005 at 02:06 AM

blue_afternoon さん

こちらこそ!
何かご覧になったら古い記事でもTBして下さい!!
オゾン監督…気になって何度も観てしまう作品ばかりで困ります〜。
そんなオゾンさんが大好きなんですけど…♪
 

Posted by: garam | February 23, 2005 at 01:50 AM

女性どうしが手を握るシーンにこの映画の
メッセージ性を感じます。

何度でも観たい映画ですね。

TBよろしく。

Posted by: | April 05, 2005 at 12:08 AM

姫 さま

TB&コメントありがとうございます!
素晴らしい読みですね!!

ワタシは何度か観て、なるほど…と、あの手を振り合うシーンに納得出来ました。
どこまでが現実でどこまでが虚構かあやふやながら、
ちょこちょこ仕掛けを作ってあるあたりが心憎いですね。

 

Posted by: garam | April 05, 2005 at 11:36 PM

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