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February 02, 2005

「8人の女たち」

[DVD映画]★★☆☆☆

ごめんなさいオゾンさん。やっぱりダメでした…。
実はオゾン作品で唯一相性の悪かった作品。
一番最初に観たのがこの作品だったので、もう一度チャレンジ。
これは、殺人事件が起きた大邸宅の中での
ミステリー風ミュージカル映画?「8人の女たち」。
監督・脚本は「まぼろし」「スイミング・プール」のフランソワ・オゾン
2002年ベルリン国際映画祭銀熊賞(最優秀芸術貢献賞)受賞作品。

1950年代のフランス。郊外の大邸宅にて。
ある雪の日、一室で主人が刺殺されているのが発見された。
容疑者は邸宅に集まった8人の女たち。
家族愛を吹聴する祖母のマミー(ダニエル・ダリュー)は欲深。
妻のギャビー(カトリーヌ・ドヌーヴ)はどうやら浮気を。
妹ピレット(ファニー・アルダン)はお金のトラブル。
ギャビーの妹オーギュスティーヌ(イザベル・ユペール)は欲求不満のオールドミス。
清楚な長女スゾン(ヴィルジニー・ルドワイヤン)は妊娠中。
勝ち気な次女カトリーヌ(リュディヴィーヌ・サニエ)は妙な行動を。
黒人の家政婦マダム・シャネル(フィルミーヌ・リシャール)はレズビアン。
もちろん、新人メイドのルイーズ(エマニュエル・ベアール)も…。
8人の醜態がどんどん明らかに!!!

ワタシがダメだった理由が判明!
ストーリーや描いている事は初期の頃から変わっていない。
今思えばミステリーにオマージュを捧げた、
ホームドラマ」のレトロでゴージャスなミュージカル演劇映画といった感じか。

1の理由。
どうしても、あのミュージカル感が生理的にダメなのだ。
あの“突然歌って踊る”寒さに耐えられない。(←タモリさんと同じ)
歌い出した途端にもう…。
これはもう、好みなのでしょうが無いなあ。
焼け石に水」とか「サマー・ドレス」(「海をみる」に収録)の
下手な歌と下手な踊りは、アクセントや意味付け的にもツボだったのだが、
ど〜も、何度も何度もしつこく繰り広げられる、
あの“踊りと歌”はそれまでの流れをぶった切る。
あれは“歌う意味”が無いというか、あれにより興醒めしてしまうのだ。
ちなみにオペラなら不思議と大丈夫。
だって最初から最後まで基本的に歌で構成されているんだから…。

2の理由。
あえてやってはいるのだが、
古い演劇風の演出と俳優の演技が映画にするとくどい!!!

3の理由。
オゾン特有の観終わったあとの“浮遊感”。
これは明解に解決してしまうので、
『そりゃそうだろうな〜』と思って終了。
その後の余韻があまり無い。

ちなみにこの作品で面白かったのは、
やはり、ラストの予想のつかないどんでん返しと、
大女優を使って、あれだけの女の醜態を描いたオゾンさんのセンスと勇気!
それだけはあっぱれ!!!

「スイミング・プール」のインタビューで監督自身が語っているように、
やっぱりこの作品の製作は大変なストレスがたまったみたい。
だから「スイミング・プール」では逆の事をやりたかったそう。
たぶんその“ストレス”が微妙に感じられ、観ているほうも堅苦しかった。
オゾンさんには妙な浮遊感のある、変てこな作品を作って欲しいなあ〜。
一見普通に見えて、とんでも無い、想像もつかない結末の作品!!!
そんなオゾン節が好きだなあ!

「8人の女たち」公式サイトはこちら

http://www.gaga.ne.jp/8femmes/

 
8人の女たち デラックス版
カトリーヌ・ドヌーヴ

by G-Tools

8人の女たち プレミアムBOX
フランソワ・オゾン

オリジナル・サウンドトラック「8人の女たち」
サントラ リュディヴィーヌ・サニエ イザベル・ユペール ファニー・アルダン

8人の女たち
佐野 晶 Francois Ozon Robert Thomas Marina De Van


 
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Comments

ダメでしたか^^;

私もミュージカル嫌いで、ほとんど見ないのですがこれは好きです(笑)突然歌い始めるのはやはり抵抗がありますが、それでもまだアガサ・クリスティー風のミステリーに没頭していられたので、楽しく鑑賞できました。

『シカゴ』なんて開始30分でストップボタン押したことを思えばこの作品は私にとってはミュージカルの傑作かもしれません(爆)

Posted by: yyz88 | February 02, 2005 at 10:02 PM

yyz88さん

そうなんです…。かなり前に観たので、DVDでもう一度観てみたんですが、
あれはもう、生理的なものなので、しょうがないですね〜!!
『シカゴ』怖くて観れないんです(笑)。
でも何故か、アラン・パーカー監督の作品は好きなんです。
『ダウンタウン物語』『エビータ』などなど。
スムーズに楽曲も使用されていて、意味合いも明確で。

「8人の女たち」はスト−リ−的にも完成度が高く、
ラストの衝撃もなかなか効いていましたね。
微妙なトコロがどうも合わなかったみたいで、残念です!
 

Posted by: garam | February 03, 2005 at 04:48 AM

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