「コーヒー&シガレッツ」
[劇場映画]★★★★★
やっと観れた&お久しぶりっ!
ジム・ジャームッシュ監督が1986年から撮り始めたモノクロの短編作品、
コーヒー&シガレッツが18年後にやっと1本の映画として完成!!
そもそもはテレビ番組「サタデー・ナイト・ライブ」のために撮った
「コーヒー&シガレッツ〈『変な出会い』〉」。
これが、数々の映画祭でも上映される事となり、この長編への構想が出来たそう。
「コーヒー&シガレッツ2:メンフィス編〈『双子』〉」(1989)
「コーヒー&シガレッツ3:カリフォルニアのどこかで」(1992)
この2本も映画祭での評価を受け、
そのあと1993年に2本、とんで2003年に6本と
長い年月をかけて綴られた11編97分からなるオムニバス作品。
これだけ並ぶと圧巻だ!!
たしか最初の3作はジムのパートナーであるサラ・ドライバーの
「豚が飛ぶとき」の公開時に同時上映されていたと思う。
俳優はジム・ジャームッシュ御用達のロベルト・ベニーニ、スティーブ・ブシェミ
、
トム・ウェイツ、ホワイト・ストライプス
、イギー・ポップ
、
GZA、RZA
などのミュージシャン、
ケイト・ブランシェットやビル・マーレイ
らの大メジャーな俳優まで様々。
シネセゾン渋谷で4/2から公開されていたのだが、
レイトショーになってやっと観る事が出来た。
結構人も入っていて驚く。カフェとのコラボがイマっぽい。
コーヒーとタバコとちょっと微妙な距離のある人間達の会話。
これが独特のテンポと音楽に乗り、実に軽妙なリズムで淡々と進む。
ちょっとした間合や何気ないしぐさ、本人が演じる本人のエピソードなどが
観客をくすぐりまくる。
オープニングはノリノリのナンバー、リチャード・ベリーの『ルイ・ルイ』♪
『変な出会い』1986
(ロベルト・ベニーニ/スティーヴン・ライト)
とあるカフェで待ち合わせたテンションの違う居心地悪そうな二人。
変てこなオチと、ずらっと並んだコーヒーカップが印象的。
『双子』1989
(ジョイ・リー/サンキ・リー/スティーヴ・ブシェミ)
「ミステリー・トレイン」を彷佛させるプレスリーネタと、
双児の相反しながらシンクロした演技がさすが姉弟。
『カリフォルニアのどこかで』1992
(イギー・ポップ/トム・ウェイツ)
音楽性の違う二人の有難迷惑なひたすらズレまくった会話が絶妙。
何だかんだと禁煙を破って意気投合と思えば、ドラムのネタでまた離れ、
お互いジュークボックスに曲が入っているか確認している部分には爆笑。
『それは命取り』2003
(ジョー・リガーノ/ヴィニー・ヴェラ/ヴィニー・ヴェラ・Jr)
タバコは毒だと言いつつ、コーヒーを飲みまくる友人。
子供が食べている高価な『豆』が日本製…これはヘルシーという意味か?
『ルネ』1993
(ルネ・フレンチ/E・J・ロドリゲス)
砂糖の量にこだわり飲んでいる、謎の美女ルネと、
興味しんしんなボーイの会話が典型的なコメディ。
だが、ルネの読んでいる雑誌が超ハード!
『問題なし』1993
(アレックス・デスカス/イザック・ド・バンコレ)
意外と有りがちなのでは?
久し振りに会いたくなり電話で呼び出したものの特に話す事も無く順調。
それが本当か妙な気をまわす友人が空気を読めずに空回り。
『いとこ同士』2003
(ケイト・ブランシェット)
高級ホテルでの成功した女優と、そうではない、いとこの会話。
ちらほら毒を吐くいとこに、引きつりながらもさりげなくあしらい、
笑顔を絶やさないケイト!この両方、さすが女優の演技!!
『ジャック、メグにテスラコイルを見せる』2003
(メグ・ホワイト/ジャック・ホワイト)
ストライプスの二人が出演。
オタク青年が共鳴体の実験のためテスラコイルを自慢げに見せるが…
どうやら彼女のほうが上手のよう。
『いとこ同士?』2003
(アルフレッド・モリナ/スティーヴ・クーガン)
ただのファンなのか本当に親戚なのか、緻密な家系図を持って来た
初めて会う俳優同士の牽制しあい、利用しあう姿が絶妙。
『幻覚』2003
(GZA/RZA/ビル・マーレイ)
健康に気遣い紅茶を注文する、クラブで活躍するミュージシャン達と、
お忍びで?カフェで働くビル・マーレイの素頓狂な会話!!!
『シャンパン』2003
(ビル・ライス/テイラー・ミード)
仕事の合間に人生に紙コップでのコーヒーをシャンパンに見立てて乾杯!
切なくもユーモラスな素敵なご老俳優達。
そして…エンディングはイギー・ポップの『ルイ・ルイ』♪
こちらはイギーちゃんらしいハードな音。
エンドロールのジョー・ストラマーへのクレジットが泣ける。
ちなみに各シークェンスごとに流れる音楽もファンク、スカを中心に、
もちろんザ・ストゥージズやトム・ウェイツのナンバーも含め、
ムーディーなメロディまで主張し過ぎず程よく流れ、
モノクロ画面のスクリーンにしっくりくる。
全編とりとめもないバラバラの会話と音楽なのだが、
“タバコとコーヒーは最高のコンビ”“カフェインは体に悪い”
“地球はひとつの共鳴体”“コーヒーとタバコが昼食?”などと、
それとなく、各エピソードを上手くつなげている辺り、
さすがジム・ジャームッシュ!!!
カフェでコーヒーを飲みながら、タバコの煙くゆらし、
知っている人、知らない人と語り合い過ごすひととき。
微妙な間柄の登場人物達の、ちょっと気まずい時間達。
こういうちょっとしたシチュエーションをユーモアに描くのがとにかく上手い!
11本の“気まずさ”を大いに楽しんだ。
ちなみに各地で公開され(て)いるようなので、
気になる方はゼヒお早めに!!
2005/9/9発売決定!
国内版DVD
コーヒー & シガレッツ
(初回限定生産スペシャル・パッケージ版)
国内版サントラ
コーヒー&シガレッツ
サントラ![]()
輸入版ビデオ
Coffee & Cigarettes / (B&W Slip)
COFFEE & CIGARETTES / (B&W SLIP)
輸入版サントラ
Coffee and Cigarettes
Original Soundtrack![]()
最近発売されたジム・ジャームッシュの作品集DVD-BOX(限定生産)
ジム・ジャームッシュ作品集 DVD-BOX 1989-1999
工藤夕貴 ジム・ジャームッシュ ジョー・ストラマー![]()
*「ミステリー・トレイン」「ナイト・オン・ザ・プラネット
」
「デッドマン」「ゴースト・ドッグ
」1989-1999制作の4本が収録。
スリムでおしゃれなケース入り。ポストカード付。
ちなみに、これ以前の作品
「パーマネント・バケーション」
「ストレンジャー・ザン・パラダイス」
「ダウン・バイ・ロー」のDVDは現在入手が難しい。
何度も観過ぎてビデオが伸びたので、この機会にゼヒDVD、再発売を望む!
結構充実していて重宝している2000年発行の書籍。
ジム・ジャームッシュ![]()
*「パーマネント・バケーション」「ストレンジャー・ザン・パラダイス」
「ダウン・バイ・ロー」のシナリオも掲載されている。










Comments
トラックバックありがとうございます。
>エンドロールのジョー・ストラマーへのクレジットが泣ける。
そうそう。
なんか、ジム・ジャームッシュの好きなもの・リスペクトしてるものが
満載だった(かなり僕の好みと一致している)と、この映画を見た後、
満足感が立ち上ってきます。
Posted by: akiller | May 28, 2005 at 11:06 AM
akiller さん
コメントありがとうございます!
ジム・ジャームッシュ監督の音楽センスは大好きです。
映像と効果的にリンクした使い方がニクイですね。
11本もの短編をどどっと観るとボリューム満点!
大満足でした!!
Posted by: garam | May 29, 2005 at 04:24 AM
突然の書き込み失礼いたします。映画配給会社GAGA宣伝部です。この度全米大ヒットの灼熱のヒーローアドベンチャー超大作
「サハラ -死の砂漠を脱出せよ」の6/11公開を記念して、
全国のブログ・ジャーナリストに贈る!
「“アドベンチャー・キング”を目撃せよ!」キャンペーンを実施することになりました。
是非、ブログ・ジャーナリストの皆様に本作をご覧頂いて、是非本作の魅力を語っていただきたく思います。
本作をご覧頂くには下記URLにて「サハラ ~」のオンライン試写のIDか、
チケットが当たるバナーを配布しております。よろしければ、下記URLへアクセスしてみてください。
期日・内容等の詳細は下記URLにてご確認ください。どうぞ宜しくお願いいたします。
不適切でしたら本コメントは削除していただいて結構でございます。
URL: http://www.sahara-movie.jp/cp/
Posted by: GAGA 宣伝部 | June 06, 2005 at 01:58 PM
garamさんのブログ 本当にきっちり書かれていて
すばらしいです!ひとつひとつのおはなしを
なんと的確にまとめられていることでしょう!
ベニーニ、若いなと思ったのですが
ずいぶん前に製作されたんですね。
公開の経緯も全然しりませんでした。
ビル マーレィのは最近の彼の感じを
すごくあらわしてる気がしましたねー。おかしかった。。
Posted by: ぽん | June 08, 2005 at 08:18 PM
ぽん さん
いえいえ…忘れっぽいので、記憶が混乱しないように、
あと、長い年月を経ているので、どういう流れかをソッコーまとめておきました。
ずっと前に数本観ていたので、こんな事になっていたとは!
ワタシも知りませんでした(笑)
ビル・マーレイのうがいの音!
想像するだけで、笑えてきます♪
ケイト・ブランシェットの二役も素晴しかったし、
どれもこれも楽しかったです!!
Posted by: garam | June 09, 2005 at 04:56 AM
garamさん TBありがとうございました。
気まずさ故にコミュニケーションがうまくとれてない関係が
おもしろいですよね~!
『双子』はむか~しに見たのですが今回見てもよかったです!
なんか「そうそうそう!」って感じで!
エピソードの繋げ方を読んで考えたら面白いですね!
さすがです!尊敬!
忘れているエピソードもあるのでDVDが発売したら購入しそうです!
Posted by: rabiovsky | June 15, 2005 at 01:32 PM
rabiovsky さん
こちらこそ!
いや〜以前観たものも(忘れているのもありつつ)やはり面白かったですね!!
まさかこんなに沢山の短編になるとは(笑)
エピソードのつなげ方も上手い!!!
DVDが発売されたら絶対買ちゃいます。
ジム・ジャームッシュ監督、やっぱり大好きですね〜♪
Posted by: garam | June 17, 2005 at 02:25 AM
丁寧な映画評に、お人柄が滲みでています。
こういう感じの作品が好き。
「ウイスキー」も似た味わいが・・・。
今年劇場で70本弱。
観るのに忙しく、映画評なかなか書けません。
Posted by: マダム・クニコ | June 22, 2005 at 12:58 PM
マダム・クニコ さん
コメント有難うございます!
いつも素晴しい映画の解読に感動すらしております!
ワタシはとにかく忘れっぽいので、
自分の覚えておきたい部分を書いてますね…。
ボキャブラリーの無さがトホホです。
>今年劇場で70本弱。
おお!
お仕事柄とはいえ、それでは観るのも書くのも忙しいですね。
その中でお書になる映画評だから、
素敵な作品で、あれだけ鋭く深いものになるんですね…。
勝手に納得したりして…。
これからも、ちょくちょくお邪魔します!
Posted by: garam | June 23, 2005 at 03:07 AM