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December 02, 2005

「クイーン・オブ・ザ・ヴァンパイア」

[DVD映画]★★★☆☆

以前観た時には、今一つよくわからずじまい…
故アリーヤの印象しか残っていなかった。
今回は原作を読んだ後なので今一度チャレンジ!!!

アン・ライスの「夜明けのヴァンパイア」の続編として何作にもなる、
ヴァンパイア・クロニクルズ]から
第2作「ヴァンパイア・レスタト」と第3作「呪われし者の女王」をもとに
制作されたファンタジー作品(と言ってしまおう!)
この作品の撮影後、2001年8月に飛行機事故で急逝した
R&Bのディーバ、アリーヤがヴァンパイアの女王を妖艶で美しく演じた
名作「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」の続編とされている?
2002年のアメリカ作品「クイーン・オブ・ザ・ヴァンパイア」。
 
あれから100年…
ニューオリンズの地下墓地で眠り続けていたヴァンパイア、レスタト。
彼は、とあるロックグループのヴォーカリストとして、
ヴァンパイアの掟を破り人々から注目を浴びて目立つ存在、
事もあろうかロック・スターとなり、音を通して、映像を通して、
何処かにいるであろう仲間に呼びかける…。
妖しく退廃的な魅力だか魔力だかで、
ロック・スターとしてビッグになったレスタトは、
世界中のヴァンパイアたちを怒らせ、彼の元へと集まってくる。
だが…レスタトは彼の歌声により、とんでもない者まで触発し甦らせてしまっていた。
それは、ヴァンパイアの母、呪われし者の女王のアカーシャであった…

* * * * * * * * * * * * * * * 

これは「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」の続編とは思わず、
全く別モノのB級ヴァンパイア・ファンタジーとして楽しもう。
トム・クルーズのあのレスタトのイメージはまず破棄しないと混乱する。
そもそも映画「インタビュー〜」のラストシーンからすると、100年経っていないし…

更にイメチェンしまくり、まるでクロウのようなルックス、
ヴァンパイアのロック・スターとなった
黒髪のレスタト(スチュアート・タウンゼント)。
そのレスタトを前世紀のフランスでヴァンパイアにしたという、
こちらも黒髪の渋いヴァンパイア、マリウス(ヴァンサン・ペレーズ)。
人間との共生を何世代も願い続けてきたマハレット(レナ・オリン)達…
彼らがいつの間にか人類破滅の阻止するために
欲望に忠実に人類を滅ぼし自分の王国を作ろうとする
全てのヴァンパイアの母である女王アカーシャ(アリーヤ
を敵にして戦いはじめる…。
そこにからむ
英国で超常現象を研究する組織タラマスカに所属する、
不思議な夢と記憶を持つ赤毛のジェシー(マーガリート・モロー
タラマスカの総長でレスタトの日記を読むデイヴィッド(ポール・マクガン

努力は認めたい!
が、設定は原作と違っており、極力忠実に制作しようとしたのだが、
予算と時間の都合でこうなったってしまった感が否めない。
やはり2つの長編小説を1本の映画にするのは無理だろう。
だが、映像で見せてくれたこの世界は意外と楽しめた。
そもそもお耽美小説の世界だけに、心配していた各シーン…
マハレットの家にある系図、タラマスカ本部、女王の眠る場所、
ヴァンパイアの集うクラブ、レスタトのライブ会場 、etc…
ビュンビュンとマトリックス風に動くヴァンパイアはともかく、
激しく時間が過ぎる人間の中で微動だにしないヴァンパイア達なんかは、
なかなか印象的だった。
そして何よりレスタトの歌う曲と歌詞!!!
個人的には結構頑張ったと思う。

ゆえにレスタトの目立ちたがりで自己中心的な俺様っぷり、
相反するヴァンパイアとして存在する苦悩(あるのかないのか微妙)、
アカーシャへの並々ならぬ好奇心と反するジェシーへの愛情。
この辺りの心の動きや人物描写が中途半端でよくわからない。
レスタトがこうなのだから、もちろんその他の人物像も希薄。
唯一、もしかして主人公?のジェシーのみ、
幼い頃からの疑問、ヴァンパイア…特にレスタトに対する好奇心などから、
愛情と信頼へと移る部分は理解出来るが、
おばのマハレットの偽善ぽい理論、
(人間の血で生きるんだから共生って無理だろう)
そもそも設定からして無理のあるマリウスの中途半端なキャラクター、
デイヴィッドに至っては微妙に目立って余計にややこしい。
アカーシャとマハレット達との関係や、目覚めて何をしたかったのかも今ひとつ…。
(人間滅ぼしたら食事が出来なくなるだろうよ)
ストーリとしてはやっぱり意味不明。
何より美しさと残忍さのイメージが違いすぎる…。
よくアン・ライスはこのキャスティングで許可したものだ…。
 
だが、しかし!
ヴァンパイアの女王アカーシャを演じるアリーヤの圧倒的な存在感!
セリフが少なくほとんど演技のみなのだが、
歩き方やちょっとした仕種、妖しい手足や腰の動き、
心臓を食べるエグイシーンでも平然とさもありなんとしているその姿。
細みの身体と情熱的なマスクとのアンバランスな美しさと
怪物っぷりは異常なくらい際立っている。
これが遺作となったのが本当に残念。

[特典映像]
カットしないほうが良かった未公開シーンや、
コメンタリー、メイキング、ミュージック・クリップなどと満載。
 

クイーン・オブ・ザ・ヴァンパイア 特別版
スチュアート・タウンゼント アン・ライス マイケル・ライマー
B000BTCMJM

インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア
トム・クルーズ ニール・ジョーダン ブラッド・ピット
B000BTCMBK

■「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」 レビュー

■ヴァンパイアもの
ヴァンパイアを題材にした作品紹介とレビュー

■アン・ライス作品検索
かなりお耽美な女流作家、アン・ライスの書籍。
  

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