「姉のいた夏、いない夏」
[DVD映画]★★☆☆☆
えぇ…そっちの話しですか???
またもや予告編から想像もつかない展開で、正直ちょっとびっくりした。
監督・脚本はアダム・ブルックス。
原作はジェニファー・イーガンのベストセラー小説『インヴィジブル・サーカス』。
これは革命を夢見た亡き姉の軌跡を追い、
真実を知りその幻から卒業しようとする妹の旅の物語。
姉フェイス役のキャメロン・ディアスと
少女時代の妹フィービー役のカミーラ・ベルが
父親とかくれんぼをして遊ぶその笑顔がなぜか涙を誘う、
2000年アメリカで制作された作「姉のいた夏、いない夏」。
1976年。
高校を卒業したフィービー(ジョーダナ・ブリュースター)は、
母親ゲイル(ブライス・ダナー)と二人でサンフランシスコに住んでいた。
病気で亡くなった父親(パトリック・バーギン)の影響で
ヒッピー・ムーヴメントにのめり込んでいた
フェイス(キャメロン・ディアス)という姉がいたのだが、
7年前、同士であり恋人の青年ウルフ(クリストファー・エクルストン)と
ヨーロッパへ旅に出て、旅先で自殺してしまったのだ。
信頼していて仲の良かった姉の事が常に心にひっかかっており、
どうしても自殺したと信じられないフィービーは、
父親の残してくれたお金で、姉の旅の足跡を彼女からのハガキを頼りに追う事にした。
* * * * * * * * * * * * * * *
まず、パリに着いたフィービーはウルフを訪ね…それからベルリンへと向かう。
懸命に姉の幻を追いながら、どんどん情緒不安定になってゆくフィービーに、
今はフランス人の恋人クレール(イザベル・パスコ)と暮らしをしているウルフは、
これまで隠していた出来事を語り出した…。
天真爛漫で感化されやすいフィービーは、
エリック(モーリッツ・ブライプトロイ)率いる
ウルフ達とはまた別の過激派組織に参加していたというのだ。
フィービーはそこで人命に関わる事件に関与し、悲惨な結果となり、
ずっと自分を責め続けていたらしい…。
革命運動から距離を置きはじめたウルフの愛情は、彼女の心を救う事が出来なかった。
フィービーとウルフは二人でフェイスが亡くなったという、
ポルトガルのエスピシェル岬へ向かい、
真実と向き合おうと決意するのだ。
ある姉妹の歩んだ時代。1960〜70年代。
アメリカでも日本でも…いや、全世界で夢をみた若者がいた。
だが、それはまだまだ幻想だった…そんな時代。
画家になりたかったが仕事にしばられていた父親の死と、
政治的であり、刺激的であるヒッピー・ムーブメントの影響。
自由を求めるあまりにも純粋な精神を持つフィービーにとって、
それはとてつもなく魅力的でかつ重大であったのだろう。
ウルフはそんなフェイスについて行けなくなるが、
真直ぐに進み続ける危なっかしいフェイスが限り無く愛おしかった。
そんな中での悲劇とフェイスの遺言がウルフを長年苦しめていたのだ。
そこに現れたフェイスの妹、懐かしいフィービー。
明るく優しく魅力的だった憧れの女性の姉のフェイスになりたかったフィービー。
彼らの間の出来事は単なる欲情だけでなく、
フェイスへの想いに縛られた二人がそれを拭い去ろうとしている、
とてもドロドロとしたものに思えた。
そして“現場”に立った彼らは…フェイスの記憶を昇華したのであろうか。
フィービーに真実を語ったウルフ。
姉への幻想を追う事を終え、やっと自分に向き合ったフィービー。
無事帰った娘をそっけなく出迎える母ゲイル。
隠れたものが明らかになり、新しく何かが始まるととらえると素敵だが、
背後に何か悲しく虚しいものをどうしても感じてしまうのか、
なぜか妙な涙が滲んでくる作品だった。
姉のいた夏、いない夏
キャメロン・ディアス ジョーダナ・ブリュースター クリストファー・エクルストン 
インヴィジブル・サーカス
ジェニファー イーガン Jennifer Egan 夏目 れい ![]()
「姉のいた夏、いない夏」オフィシャルサイト










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