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December 09, 2005

「息子の部屋」

[DVD映画]★★★☆☆
 
タイトルと宣伝文句に騙されていた!
こんな控えめで奥深い映画だったなんて!!!

監督・主演はナンニ・モレッティ。
なんと2001年カンヌ映画祭パルムドール賞を受賞した
イタリアの作品「息子の部屋」。
予告編を観ていてかなり期待していただけに、ちょっとがっかりした記憶が。
実は昨年観た作品なのだが、約1年でも色々思う所があり、
再びチャレンジ&レビューを書く事にした。
実は、あとあとからじんわりくる、大変味わい深い作品だったのだ…。

事故で突然失った息子への哀しみと家族の崩壊を乗り越え、
家族の再生へ至るまでの過程…
それを淡々と過剰な表現を避け、極力リアルに描写した作品。
ごく普通の日常で“家族感”を前半でたっぷり描き、
突然家族が一人欠けるという哀しみを耐える父親と
残された家族の模様がリアルに後半で描かれる。
棺桶をやたらがっちり封をするトコロはぐっときた…。

* * * * * * * * * * * * * * *
 
精神科医ジョヴァンニ(ナンニ・モレッティ)の息子、
アンドレア(ジュゼッペ・サンフェリーチェ)が、
ある日突然、ダイビングで潜水中に事故死した。
ジョバンニはその日はアンドレアとジョギングの約束をしていたのに、
急患の往診を選んでしまったがために、息子を失ってしまったと
自分を責め続けついには、仕事もやめてしまうのだった。
平和だった家庭は徐々に崩壊しはじめる。
ジョヴァンニと妻パオラ(ラウラ・モランテ)の冷めてゆく関係…
娘イレーネ(ジャスミン・トリンカ)の失恋…
そんな所へ、息子がキャンプで1日だけ恋した?少女
アリアンナ(ソフィア・ヴィジリア)からの手紙が届き、
更に突然、彼女がボーイフレンドと二人で訪ねて来る。
アリアンナが持ってきた写真に映っている笑顔の息子と息子の部屋、
彼等を家族で送ってゆき…新しい生活への始まりへ…

果たして『これ』がきっかけでふっきれるのだろうか?
最初観た時には、そう思った。

だが…何かきっかけがないと人間は立ち直れない。
若くして亡くなった息子の貴重な経験の生き証人!!!
彼らの登場がこの家族に“救い”を生み出してくれたのだ。
彼の生きた人生、家族の知らない息子の幸せだった時間の存在に気づいた時、
家族はやっと自分達の人生を生きる事を思い出したのだ。
家族が不幸になってゆくのを写真の中で微笑むあの息子が喜ぶはずが無いと…。
 
どうやら『息子の部屋』“la stanza del figlio”というタイトルと、
特に日本公開時の
生きているときは、開けてはいけないドアでした。
というキャッチコピーが
この映画の内容と違ったイメージを感じさせてしまっていたようだ。
 
 
息子の部屋
ナンニ・モレッティ ラウラ・モランテ ジャスミン・トリンカ  
ニコラ・ピオバーニ
B0000D8RO5

息子の部屋 — オリジナル・サウンドトラック
サントラ
B00005S7CQ

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Comments

いえてます!わたしも宣伝で変なイメージもってました。
でも すごくリアリティがあって好きな映画でした。
重いばっかりじゃないのですよねー。
息子のことで学校に呼び出されて。。というくだり好きでした。
信頼と教育的指導のはざまで悩むことが自分も多いので。。
ナンニ・モレッティの映画かなり好きなんですが、
その中でも特にこの映画 こなれていていいですよね!

Posted by: ぽん | December 21, 2005 at 05:31 PM

ぽん さん

そうなんですよ!!!
今年は何人か身近なまだ若い人を亡くしてしまい、
ちょっと気になってもう一度観てみたんです。
亡くなった友人のお母さんのお話しなんかを思い出したりして
この作品の全く違った側面が見えてきました。
一番身近なようでいて家族は意外と遠い存在の事も多い。
何かが事件が起きてからはじめて距離が縮まる事もある。
そんな事をさりげなく淡々と描いている所が、とても効果的でした。
  

Posted by: garam | December 22, 2005 at 03:12 AM

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