« April 2006 | Main | April 2007 »

September 27, 2006

「東京ゾンビ」

[DVD映画]★★☆☆☆

悪趣味満点、ゆるさ満点、何と行ってもテンポの悪さ満点!!!
アフロとハゲヅラが柔術で戦うゾンビもののパロディ作品。

く…下らなすぎる…
このサブカル色満天の予告編にソソられたが、
しょっぱなから、ヤバそうなムード満点。
想像以上のテンポの悪さにドンびき…
花くまゆうさくの同名コミックの映画化もの。
2005年の邦画東京ゾンビ。監督・脚本とも佐藤佐吉

近未来の東京が舞台。
違法産業廃棄物がガンガン捨てられているゴミの山“黒富士”では
なぜか死体まで廃棄されている始末。
その“黒富士”では何かとんでもない事が起きていたのだ…。

ある日、昼休みにいつものように柔術の練習にいそしむ
消化器工場で働くアフロヘアの青年フジオ(浅野忠信)と
ハゲ頭のおっさんミツオ(哀川翔)。
そこへやってきたイヤミったらしい本社の藤本を
ひょんな事から殺してしまった…。
そこで二人は藤本を“黒富士”に埋めに行くのだが
そこでは死体が続々とゾンビとして復活し、
人間達を襲い増殖しはじめていた!!!!

* * * * * * * * * * * * * * * *

「フジオ〜北へ逃げろ!」
「わかったよ!ミッちゃ〜ん!!」

ちょっと気持ち悪いくらいの師弟愛。
想像どおりB級通り越してZ級に近いノリ。
最初から最後までテンポと間が悪い、典型的なダメ邦画。
基本的に「ランド・オブ・ザ・デッド」のパロディなのだが、
ゾンビ映画、パロディ作品としてもちょっといただけない。
極めてスローな展開なので2倍速で観て丁度良いかも。

しかしながら、
Vシネのドン哀川翔演じる格闘マニアのミッちゃんの
ハゲヅラと格闘技に熱〜くマヌケなキャラの濃さ!
邦画界の若手のドン浅野忠信のどうでもいいような演技とアフロヘア
それにシンクロする何ともいえない微妙なボケキャラのフジオのおバカさ!
この二人の柔術が地味〜に柔術で愛しく?絡みあう姿!!
ゾンビに寝技で立ち向かう(笑)
基本に忠実なブラジリアン柔術の動作は観る価値あり???
かなりシュールで苦笑い必須だが、
このゆるさがツボに入る人は入るのであろう。
もう少しテンポが良くて緊張と緩和の差が絶妙だったりすると
もっと面白く観れたと個人的には思う。

ヨウコちゃん(奥田恵梨華)の存在もちょっと微妙だし
ゾンビ・ファイトでの古田新太楳図かずお先生は
かなりキビシイキャラクターでちょっとイタい。
途中で挿入されるアニメーションの部分が一番良かったな。
あのテンションが映像で活かせたらまた変わったかも…。
今度原作読んでみよう…
でも…、花くまゆうさくだし…きっとそもそも微妙か(笑)

B000FI8LIU東京ゾンビ
花くまゆうさく 佐藤佐吉 浅野忠信
ハピネット・ピクチャーズ 2006-07-28

by G-Tools

東京ゾンビ
花くま ゆうさく
488379038X

東京ゾンビオフィシャルサイト

■映画「ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド」レビュー    
■映画「ゾンビ 米国劇場公開版」レビュー
■映画「ドーン・オブ・ザ・デッド」レビュー
■映画「ランド・オブ・ザ・デッド」レビュー
■映画「28日後」レビュー   
■映画「ショーン・オブ・ザ・デッド」レビュー    
■映画「ミート・オブ・ザ・デッド」レビュー    
 
■ ゾンビ系映画レビュー

| | Comments (1)

September 23, 2006

「電車男」

[DVD映画]★★☆☆☆

何だか憎めない初々しさがいい!
もう解説の必要もないオタク青年とお嬢様系美女の
ネット掲示板の書き込みに応援されて成就する?
実話をもとにした純愛ストーリー。

へ〜!なるほど!!
映画はこんな表現だったんだ〜。
と、思ったよりは面白かった映画版電車男
テレビ放映されていて、DVDで観ていたのを思い出した。
そういえば最近秋葉原に行っていないので、
ドラマや映画やドキュメント観てびっくり!
すっかり変わってしまったなぁ…
以前は外人とPCヲタばっかだったのになぁ…


アキバ系の彼女いない暦22年の22歳の男が
電車の中で酔っ払いにからまれる女性を助けたことから、
インターネットの掲示板でレスで応援されながら
出来過ぎた美女と結ばれるという、
心あたたまる逆タマ的純愛物語。
2005年公開の映画版。監督は村上正典

* * * * * * * * * * * * * * * *

「電車男」のドラマを先に観ていたので、
(ちなみに本は未読)
どうしてもあのキョーレツさと比べてしまうのだが、
突っ込み所が満載!!!!!

「そんな男はおらんやろ〜!
 こんな女はおらんやろ〜!!
 アノ役者があんな役するんかいな!」

得意のネットで情報収集、
掲示板のみんなに協力してもらいつつ
逆にみんなが励まされてゆくのがいい!
明らかに出来過ぎだけれども、
何だか微笑ましくて確かに元気がもらえるな。

電車男を演じるのが山田孝之くん。
「あんなヲタはおらんやろ!」
普通にイイ男で普通にカップルじゃん…
いや、
エルメスを演じるのが中谷美紀さん。
「あんな美人でええ女はおらんやろ!」
美しく、上品、性格も良く、素直で、優しい、
しかもある意味新鮮な?電車男を常に肯定してくれ、
更にドロドロした男女関係も希薄、
究極の母性を持つ、無機質な理想の女性像…
なんだかふわふわつかみ所の無い感じの女性だ。
お?こりゃ、アニメのヒロインではないか!
なんだ、
「実は似合いのカップルじゃん!!!!!」
と勝手に納得してしまった。
しかも経験上、育ちのいいお嬢さまの中には
意外と強烈に天然の人物は存在するので、
あながち無い話では…とすら思えたり。
男も女もチャンスはある!勇気次第!!そんな物語に、
何やらほんわか楽しむ事ができた。
恋人なんてモノは本人達が良ければ全て良し!!!
ネットのお友達もいいもんだ…と。

唯一残念だったのは…
最初と最後のドラマとリンクしたサービスと
ベタすぎのオチ。アレはしょうがないのかなぁ…

 

B000BDG2JO電車男 スタンダード・エディション
金子ありさ 村上正典 山田孝之
東宝 2005-12-09

by G-Tools

 
伊東美咲・伊藤淳史コンビの強烈なドラマ版。
この二人よりお色気OL役の白石美帆のキャラが印象深い(笑)
ドラマ版ほうがアニオタワールドを描こうとしていて、ディープな感じ。
オープニングとドラマの中のアニメーションも近々土曜深夜枠にて
『月面兎兵器ミーナ』?とかいうタイトルで実際にアニメ化するそう。
GONZOがちゃんと作ってくれるのならゼヒ観てみよう!!!
だから『電車男』のドラマも番外編が放送されるのか。
電車男 DVD-BOX
中野独人 伊東美咲 伊藤淳史
B0009VRGFM

大ヒットした書籍版
電車男
中野 独人
4104715018

 
映画「電車男」オフィシャル・サイト

| | Comments (0)

September 22, 2006

「バス男」

[DVD映画]★★★☆☆

超脱力系のスローでゆる〜いB級青春学園コメディ♪
邦題は内容と関係なく、あやかりもの…。
予想以上にゆるゆる度満点!!
これはアイダホの変人ティーンエイジャー、
ナポレオン・ダイナマイトくんの清く正しい青春ストーリー!!!
ヌボ〜ッと無言で突っ立っている彼の姿は
一度見たら忘れられない!!!

アチラのオタクという事で「電車男」にあやかったネーミング。
一応冒頭にバスが出てくるけれど
それ以外ストーリーには全く関係ない。
まぁ、原題「NAPOLEON DYNAMITE」のままじゃ、
ここまで観てもらえなかったかもなので、
バス男というのは大成功だろう。

ちなみに本国でも制作費役400万円の超インディーズ作品なのに、
この超ゆるゆるの脱力系学園コメディ、
なんと全米で40億円以上を稼ぐ大ヒットとなったそう。
しかもMTVムービーアワードで作品賞を受賞(笑)。
監督はジャレッド・ヘス
2004年制作のアメリカ映画で、もちろん日本未公開♪

* * * * * * * * * * * * * * * *

しょっぱのタイトルバックが凝ってて可愛くていい!
これに期待してしまったのが間違いだった(笑)
映画全体のムードはダサイ人物を描いているのに
なぜかお洒落でいい感じなのがウケたのかな。

口のしまりの悪い、カーリーヘアがチャームポイント?の
主人公ナポレオン・ダイナマイト(ジョン・ヘダー)は、
見た目も悪ければおつむも悪いので、軽く毎日イジメられる日々…
そんなある日メキシコから転校生がやってきて、
ナポレオンの周囲に変化がはじまった???

ちなみにダイナマイト家は変人ぞろい。
おばあちゃん(サンディ・マーティン)は男と遊びに行って帰れなくなるし、
フラッとやってきた元スポーツマンの過去の栄光?にすがる
うさんくさ〜い親戚のリコおじさん(ジョン・グリース)は
夢がタイムマシンに乗る事で、お金を溜めて通販で(爆)買おうとしている。
それで、妙なセールスを始めた…。
兄のキップ(アーロン・ルーエル)はヒッキーでパソオタク。
一日中パソコンにへばりついている彼は、最近チャットにはまっていて
そこで出会ったソウルメイトの彼女とデートするのが夢だったが
ある日、そのド派手でファンキーな彼女が遠方からやってきた…
しかもキップにベタ惚れラブラブ…キップ…なんだかかっこいいぞ???

ナポレオンのクラスメイトも濃いキャラクターぞろい。
写真が上手なレックス(ディードリック・ベーダー)ちゃんがミソ!
ブスキャラなんだけど、い〜味出してる!
お色気満点のコスプレ写真ならぬ、ブロマイド写真撮るのが得意。
メキシコ人の転入生、いつもクール…というか無愛想な
ヒゲのペドロくん(ディードリック・ベーダー)がこれまた最高。
ケーキ作りが得意で、秘かな野望も持っていたりする♪

無表情で、無言シーンの多いゆる〜い会話が延々続く…。

このままのんびりテンポでどこまでゆくのかハラハラしたが、
そこは甘酸っぱい青春学園コメディ。
ナポレオンの努力の結果、学校の選挙戦でちょっとした感動もあったり、
なんだか初々しい恋心が芽生えたりで、
最後にゆるやか〜に盛り上がり、
みんなそれぞれ現実を夢に一歩近づけるという
なかなかこれがいい話なんです!

彼らの強い所は、ダメな自分を知っていながらも、
めちゃめちゃプライドが高いので、秘かに努力しているところ。
見え見えの嘘並べていても、なんだか微笑ましく許てしまう。

かなり人を選ぶけど、下らないスローテンポが許せる、
ゆるゆる映画のお好きな方にはゼヒおすすめしたい!!!
これでもか…これでもか…と肩の位置が下がってしまう事うけあい。
このトロいスピードにイラっときたら2倍速で観でもOK。
字幕も問題無く読めて、大丈夫なくらい動きも会話も無くスロー(笑)。

ちなみにエンドロール後に、
結構長いオチがあるので、最後まで見るべし!
輪をかけてマヌケなエンディングですが…

[特典]
この長編の元となるモノクロ短編が監督と主演のコメンタリー付で楽しめる!
ほとんど文化祭の8ミリ映画レベルなのだが、
映画とロケ地が同じで、驚く程同じアングルのシーンなんかもあって、
微妙に完成度が高かったりしてびっくり。
友人ペドロは二人のキャラクターを合わせて一人にした…
というエピソードもなかなか面白い。

B000H1QS8Aバス男
ジェルッシャ・ヘス ジャレッド・ヘス ジョン・ヘダー
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
2006-08-18
¥895
by G-Tools

Mighty Fine Napoleon Dynamite TEEマイティーファイン ナポレオン・ダイナマイト TシャツColor... ナポレオン・ダイナマイトマクファーレン アクション・フィギュアNAPOLEON in prom suit ナポレオン・ダイナマイトマクファーレン アクション・フィギュアNAPOLEON Tetcherball Champ ナポレオン・ダイナマイトマクファーレン アクション・フィギュアNAPOLEON in Vote for Pedro... ナポレオン・ダイナマイトマクファーレン アクション・フィギュアKIP ナポレオン・ダイナマイトマクファーレン アクション・フィギュアPEDRO
■Tシャツ・フィギュアなどナポレオン・ダイナマイト関連商品


まぁ観ない…という方はこちらで雰囲気味わってみて下さい。
「バス男」オフィシャル・サイト(英語)

| | Comments (0)

September 16, 2006

「ブロークン・フラワーズ」

[劇場映画]★★★★☆

最初から最後までジム・ジャームッシュ節全開!
可笑しくももの悲しい?とある初老の男の人生をふりかえる、
過去の女性を訪ねる旅とは…!

これもG.W.に劇場鑑賞したもの。
あまりにもゆるゆるのエチオピアン・ジャズが耳について離れないので、
速攻サントラを購入してしまった…♪
ホントにこの監督音楽のセンスがいい!!!
そしてビル・マーレイの軽妙な演技がこ映画にぴったり!
今回はかなり思わせぶりなストーリーなのに、
思わずにやにやしてしまう…そんな作品だ。
2005年カンヌ映画祭審査員特別大賞(グランプリ)受賞作した、
アメリカの鬼才ジム・ジャームッシュ監督のブロークン・フラワーズ
 

その昔はモテモテで、数年前にパソコンで成り上がって悠々自適な生活初老の男、
だが、なぜかちょっとヒッキー気味のドン(ビル・マーレイ)。
いっつも家でも外でもジャージ姿で無表情。
その日は同棲していた彼女は出て行ってしまったが、
特に引き止めるわけでもなく、ソファーでうたた寝する始末…。
そこへ一通のピンクの手紙が届いたのが、この物語の始まり。

『人生ってフシギないたずらをするものね。
 あなたと別れて20年が経ちました。
 息子はもうすぐ19歳になります。
 あなたの子です。
 別れたあと、妊娠に気づいたの。
 現実をうけいれ、ひとりで育てました。
 内気で秘密主義の子だけど、
 想像力は豊かです。
 彼は二日前、急に旅に出ました。
 きっと父親を探すつもりでしょう…。』

この手紙を見たお隣さんのウィンストン(ジェフリー・ライト)、
子だくさんで仕事を3つもこなし、しかもネットにはまりまくる、
どうやら推理小説好きな彼は盛り上がりまくり、
早速手紙の分析をはじめ、得意分野に興味津々…。
口ではイヤだと言いながらも、どうも手紙の内容が気になるドンの
そんな性格を知っていて、
勝手にドンの息子の母を探す一人旅を企画した。
そして彼の旅が始まった。

* * * * * * * * * * * * *

とにかく全編にわたって、
気まずさ満載、肩すかし満載、ナイスな音楽満載、
そしてキャスティングの絶妙さ!!!
このジム・ジャームッシュ節全開だ!

極めてコム・ジャームッシュらし〜い、ロード・ムービー。
あるきっかけで旅が始まり、ちょっとした夢とロマンを求めるも、
目にするのは求めたロマンとは違うしょっぱい現実の珍道中。
劇的な変化は無いのだが、沈殿した何かをちょっとかき回した事により
新たな何かは産まれ、そして少しいつもと少しだけ違った日常は続く…
そして冒頭の手紙の配送される所や「ドン・ファン」の映画に始まり、
あらゆる所でお得意の小ネタは満載!
ゆる〜いイカした音楽がまたとってもグ〜♪

女たらしでITで成功した金持ちなのに、なんだかとってもダメ男なドン。
20年前につき合った4人の女性の家と1人の墓を
着慣れないスーツを着込んでピンクの花束を持って訪ねでも、
どこでも古い恋人には、気まず〜い雰囲気。
めげずに手がかりののピンク色とタイプライターをチェックするのだが、
謎は解決される気配がない。
だが…どうしても気になるのは息子の存在。

登場する5人の女性それぞれのキャラが
それぞれの女優さんのこれまでのイメージと違っていて楽しめる!
・ピンクのスーツの出て行った恋人シェリー(ジュリー・デルピー
・ピンクのバスローブがお似合いの娘ロリータと二人暮らしのローラ(シャロン・ストーン
・ピンクの名刺を差し出す夫婦で不動産成金となったドーラ(フランセス・コンロイ
・ピンクのパンツでバリバリ動物と会話する?カルメン(ジェシカ・ラング
・ピンクのタイプライターが庭にあったライダースのペニー(ティルダ・スウィントン
まさかあの黒髪の女性が雪の女王だったなんて!!!
息子疑惑の青年はどこかで観たと思ったら
「ストーリー・テリング」に出ていたマーク・ウェバー
カルメンのアシスタントのちょっとセクシーなお姉ちゃんはクロエ・セヴィニー
そして何よりビル・マーレイ!!!!!
更に個人的にはジェフリー・ライトの図々しさもツボ。
彼らのすっとぼけた演技無くしてはカンヌで評価はされなかったであろう、
このキャステングの絶妙さたるや…ジム・ジャームッシュの手腕。

そして…感動的な結末は無い、あの肩すかし感。
よくも悪くも「ストレンジャー・ザン・パラダイス」のままというか…
ピンクへの徹底したこだわりや「ブロークン・フラワーズ」とは粋なタイトルもいい。
でも、人生の間に軽妙に優しさを吹き込んでくれて、
自分というものを見つめ直させてくれる、そんな作品だ。

ところで、「エリザベス・タウン」といい、
車の旅のプランニングやBGMを作るのって流行なのかな?
 

B000I8O8Y8ブロークンフラワーズ
ジム・ジャームッシュ ビル・マーレイ ジェフリー・ライト
レントラックジャパン 2006-11-24

by G-Tools

映画「ブロークン・フラワーズ」オリジナル・サウンドトラック
サントラ ザ・グリーンホーンズ・ウィズ・ホリー・ゴライトリー ムラトゥ・アスタトゥケ
B000EMH89U

 

B000I0RDOSジム・ジャームッシュ / アーリー・コレクションDVD-BOX (初回限定生産)
ジム・ジャームッシュ クリス・パーカー リーラ・ガスティル
キングレコード 2006-11-22

by G-Tools
待ってましたっ!ジム・ジャームッシュ監督の初期代表3作DVDがBOXで再発売! 「パーマネント・バケーション」「ストレンジャー・ザン・パラダイス」「ダウン・バイ・ロー」を収録。BOXには「ダウン・バイ・ロー特典ディスク」つき

ジム・ジャームッシュ作品集 DVD-BOX 1989-1999
ジム・ジャームッシュ 工藤夕貴 ジョー・ストラマー
B0007IMMTM

こちらは中期の4作品のDVD-BOX。
「ミステリートレイン」「ナイト・オン・ザ・プラネット」「デッドマン」「ゴースト・ドッグ」を収録。スリムケースでコンパクト。ポストカードセット付。

ジム・ジャームッシュ
4924609757
結構充実していて重宝している2000年発行の書籍。「パーマネント・バケーション」「ストレンジャー・ザン・パラダイス」
「ダウン・バイ・ロー」のシナリオも掲載されている。

ジム・ジャームッシュ
遠山 純生
4872951034

2006年5月に発売されたジム・ジャームッシュ本。
『パーマネント・バケーション』から『ブロークン・フラワーズ』まで、ジム・ジャームッシュ監督の作品紹介、監督のインタビュー&コメント、彼をとりまく人々のコメントが、濃厚かつコンパクトにまとめられている。
懐かし〜いあのシーン、このシーンなどの写真もふんだんで、本の厚さに対しては、意外と読み応え有!
 

「ブロークン・フラワーズ」オフィシャルサイト

■ 映画「コーヒー&シガレッツ」レビュー
■ ジム・ジャームッシュ監督の愛すべき作品達

| | Comments (2)

September 15, 2006

「ぼくを葬る」

[劇場映画]★★★★☆

前作でオゾンさんどこへゆくの?と思ったが、今度はこっちだったのね…。
ある日突然宣告され決定しなければならない自己の死に様。

どうしても今回は劇場で観たかったのでG.W.に鑑賞した。
終了後、無言状態の劇場が映画のテーマの深さを物語っており新鮮だった。
前作の「ふたりの5つの分かれ路」で何かが起きた?オゾン節。
しかも「まぼろし」の“最愛の人の死”に続き、…今回は“自分の死”を描く。
この重いテーマをオゾンがどう描くのかはいへん興味深かった。
 
監督は気になっているフランスの若手監督フランソワ・オゾン
2005年フランスで制作されたぼくを葬(おく)る」。
原題は「LE TEMPS QUI RESTE」。
  
31歳の売れっ子ファッション・カメラマンのロマン(メルヴィル・プポー)は、
ある日撮影中に倒れてしまう。
医者にかかったところ、末期癌で余命が役3ケ月と宣告された。
まだ若いロマンに、医者は放射線や点滴での治療をすすめるのだが、
ロマンは治療を拒絶する。

同性愛者のロマンの恋人サシャ(クリスチャン・センゲワルト)に
冷たい言葉を浴びせ別れを決意し、
家族に告白しようとするが、どうしても言う事が出来ず、
父(ダニエル・デュヴァル)母(マリー・リヴィエール)には心配かけないよう
更に姉(ルイーズ=アン・ヒッポー)とは仲違い。
仕事を辞め、唯一祖母のローラ(ジャンヌ・モロー)にだけは病気の事を打ち明けた。
なぜなら…
“おばあちゃんは、僕に似ているから…”

そんな時、たまたまカフェで出会った
ウエイトレスのジャニィ(ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ)夫婦から
持ちかけられたのは“代理父”の依頼。
運命に怒り、周りに心配をかけないように己を孤独に追いやって、
どんどん弱ってゆくロマンに、姉からの手紙で転機が訪れる。
“子供”を意識している事に気付いたロマン。
幼い自分の記憶と幻に出会った時に何かが起きた。
自分と向き合い、今出来る事を遂行し、自分を葬る準備を始める…。
美しいと思ったシーンを切り取るカメラ。
ニコンの一眼レフからコンパクトカメラに変わってからの彼の撮る写真は、
きっと彼の宝物で天国へ持ってゆきたい写真に違いない…。

* * * * * * * * * * * * * * * * * * * *

ある日突然つきつけられる、限りなく近い将来に起きる人生の終焉。
その当事者は病と死への恐怖の中で、
残された人生で行うべき事を短時間で決定せねばならない。

全ての人は孤独に生まれ、孤独に逝く運命を持っている。
その間の限られた人生を如何に生きるか、そして死ぬのか…それが人生。
ロマンを通して自己の人生観が感情と共にえぐり出される気分になった。
リアルで普通な何という事の無いシーンに込められたロマンの想い。
ロマンを演じるメルヴィル・プポーの繊細に揺れ動く感情と
遠くを見つめるかのような美しい瞳、
そして衰えてゆく肉体の変化に、胸をしめつけられる。
祖母を演じるジャンヌ・モローの孫への言葉
“今夜お前と死にたい”。
唯一信頼している肉親の愛情がこもったその言葉には、
ロマンと共に目頭が熱くなった。
余談だが、子供時代のロマン役の少年(ウゴ・スーザン・トラベルシ)の
くりくり巻き毛と瞳がメルヴィル・プポーと似ていてこれにまたグッとくる。

偶然に出あった人に自分の生きた証を委ね、
愛した人から愛されていると知る事が出来たロマン。
突然訪れたつらく悲しい物語を描くのではなく、
何かに立ち向かい得る夢や希望を描くのでもなく、
人間の本能と事実を受容し、自分の死に様を決めた一人の男の心の動きを
極めて間近から繊細に優しく描いた作品だと思う。

少ない余命で何を残せるか…

イザベル・コヘット監督の「死ぬまでにしたい10のこと」も同じようなテーマだったが、
あちらは若い母親だったので、女としてしておきたい事、
旦那や子供達に残しておきたい事、
娘として両親にしておきたい事を綴っていた。
こちらは独身で同性愛者、人生の成功者であった若い男性。
心の動きはおのずと違ってくる。
前者では限界まで母性を与え、後者では母性を求めている気がした。

ちなみに、治る可能性が5%以下と言われ治療を拒否したロマン流の生き様。
後悔しないよう治療する方法をとり、癌と戦う決意をするという生き方。
“健康で死にたい”というロマンの祖母の生き方が最も望まれるものだろうが、
病気…特に癌などの病の場合は、本人の悔いの無いようにするのが一番だと思う。
特に早期発見の場合完治出来る可能性が高いので、もちろん治療すべきだろう。

こんな仕掛けや謎の無い、
フランソワ・オゾン作品は初めて!

円熟したというか、人生の折り返し地点にきたからか…
ほぼオゾンと同じ年代の自分にとっては見事に心に響いた。
これまで常に死と生と性、その源の水=海、そして女の強さと怖さ、男の弱さ…。
表現方法は違っても、常に根源にあるものは同じなのかも。
ちなみに今後“子供の死”をテーマにした作品の予定もあり3部作にしたいそう。
次回作は英語で撮っているという噂だが、こちらはどんな内容なのか楽しみだ。

本作のオゾンの定番のラストシーン。
いつもと違い、悲しい場面なのになぜか優しい安心感がある。
 

「ぼくを葬る」オフィシャルサイト

ぼくを葬るぼくを葬る
フランソワ・オゾン メルヴィル・プポー ジャンヌ・モロー

ふたりの5つの分かれ路 スイミング・プール 無修正版 8人の女たち デラックス版 まぼろし<初回限定パッケージ仕様>
焼け石に水 ホームドラマ クリミナル・ラヴァーズ 海を見る

by G-Tools

■ 映画「海をみる」レビュー
■ 映画「クリミナル・ラヴァーズ」レビュー
■ 映画「ホームドラマ」レビュー
■ 映画「焼け石に水」レビュー
■ 映画「まぼろし」レビュー
■ 映画「8人の女たち」レビュー
■ 映画「スイミング・プール」レビュー
■ 映画「ふたりの5つの分かれ路」レビュー
 
フランソワ・オゾンの作品紹介とレビューの一覧
■ フランソワ・オゾン監督について・レビュ−の一覧はこちら
 
■ フランソワ・オゾン監督の作品紹介はこちら
by G-Tools

■ 映画「死ぬまでにしたい10のこと」レビュー

| | Comments (0)

September 14, 2006

「ふたりの5つの分かれ路」

[DVD映画]★★★★☆

オゾン作品としてはもの足りないが、
何でも無い物語がちょっとしたミステリーになっている。
やっぱり女は強くて怖い…

違った意味で衝撃的?だったこの作品。
オゾン節が変化してきた???
監督は気になるフランスの若手監督フランソワ・オゾン
音楽はフィリップ・ロンピ
原題は「5X2」。2005年公開の作品ふたりの5つの分かれ路
 

冷めきった夫婦の離婚の場。
子供とともに、生きてゆく事にした自由で強い女。
誰かと寄り添ってゆかなければ生きてゆけない未練たっぷりの男。
ここに至るまでのこの夫婦の愛の経緯とは???

* * * * * * * * * * * * * * * *

“愛は変化し崩壊するものだ”

と定義し、その過程を見せつけるのがこの作品。
新しい手法では無いが時間軸を逆にし
ある1組のカップルの離婚から出会いまでを
“別れ”→“裏切り”→“出産”→“結婚”→“出会い”
の5つのエピソードを描く事により、
何でもない物語をうまく謎解きにしている。
レトロでメロウな音楽やイタリアンポップがとても印象的。

最初は乱暴で酷い男に思えた夫ジル(ステファン・フレイス)が、
どんどん哀れに思え、
最初は可哀想な妻に見えた妻マリオン(ヴァレリア・ブルーニ=テデスキ)が、
どんどん力強く奔放に思えてくる。
いや、そもそもがそうだったから
5つの分かれ路を経てこの結婚は崩壊したのだ…。
彼らの愛の絶頂は結婚式だった。
 
カップルになった男女の心の嫌な所と禁断の行為を
美しいビジュアルを駆使しつつ極めてリアルに描き出す。
オゾンお得意の、エロティックかつ暴力的な表現、
それとは逆の愛ゆえの美しく明るく優しい表現の対比の妙で
ドラマティックに見せるのはさすがだ。
心に残るのがマリオンの両親、
父ベルナール(ミシェル・ロンダール)と
母モニク(フランソワーズ・ファビアン)のダンスと
ジルの兄クリストフ(アントワーヌ・シャピー)と恋人とのダンス。
ジルの元カノのヴァレリー(ジェラルディン・ペラス)の山歩きのシーン。
この夫婦とは別の愛の形がそこに垣間見える。

そして、この映画にも出てくる『海』。
生命の源、そして帰ってゆく所。
それは愛も同じなのか?
打ち寄せ引く波。どこまでも広がる母なる海。
オゾンの海はまだまだ広がり続ける。

「ふたりの5つの分かれ路」オフィシャルサイト

ふたりの5つの分かれ路ふたりの5つの分かれ路
フランソワ・オゾン ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ ステファン・フレイス

ぼくを葬る スイミング・プール 無修正版 8人の女たち デラックス版 まぼろし<初回限定パッケージ仕様>
焼け石に水 ホームドラマ クリミナル・ラヴァーズ 海を見る

by G-Tools

『ふたりの5つの分かれ路』(原題:「5×2」)オリジナルサウンドトラック
フィリップ・ロンビ サントラ
B0009V1ETG

■ 映画「海をみる」レビュー
■ 映画「クリミナル・ラヴァーズ」レビュー
■ 映画「ホームドラマ」レビュー
■ 映画「焼け石に水」レビュー
■ 映画「まぼろし」レビュー
■ 映画「8人の女たち」レビュー
■ 映画「スイミング・プール」レビュー
 
フランソワ・オゾンの作品紹介とレビューの一覧
■ フランソワ・オゾン監督について・レビュ−の一覧はこちら
 
■ フランソワ・オゾン監督の作品紹介はこちら
by G-Tools

| | Comments (0)

September 12, 2006

「ナイロビの蜂」

[DVD映画]★★★★☆

蜂ってそういう事だったのだ…なかなか洒落た邦題だ。
アフリカ大陸でのエイズ問題の陰にある人権に関わる陰謀と夫婦愛。
サスペンスタッチで描かれているのでどんどん引き込まれた。

原題は「THE CONSTANT GARDENER」
残酷な現実と悲しい結末。
美しいアフリカの大地と人々と音楽、それと裏腹の極度の貧困。
強く深い夫婦愛。人間の命の尊さ。
これらがフラッシュバックが多用された映像となり、
サスペンスタッチで緊迫感をあおり、
心になだれのように流れ込んでくる期待以上の作品だった。

原作はジョン・ル・カレの同名ベスト・セラー「ナイロビの蜂」。
監督は「シティ・オブ・ゴッド」のフェルナンド・メイレレス
この作品でレイチェル・ワイズは2005年アカデミー助演女優賞を獲得した、
イギリス映画ナイロビの蜂
アルベルト・イグレシアスの紡ぎ出す民族的な音楽も非常に印象深い。

* * * * * * * * * * * * * * * *

エキゾチックな美しさのある奔放で激しい気性、生まれながらの革命娘であり
慈善活動をしているテッサ(レイチェル・ワイズ)、
常に平常心を忘れないジェントルマン、
庭いじりの好きな英国の外交官ジャスティン(レイフ・ファインズ)。
この夫婦は夫ジャスティンの転勤でナイロビへやってきたのだ。

「じゃ、二日後に」
 
彼らが軽く抱き合い別れ、次に出会ったのは…
なんと遠く離れた土地の死体置き場だった。
いわくの多い妻テッサの死を探るうちに明らかになったのは、
人間の尊厳に関わる恐ろしい事実。

妻の死、怪しい交友関係、“スリー・ビー”の謎。
じわじわと明らかになる惨い真実と
妻のどこまでも真っすぐな正義感と愛情。
冷静沈着なジャスティンだったが、
どんどん妻の意思を継ぐかのように、
身の危険を顧みず謎に立ち向かってゆく。
観ている者は、それに呼応するように
アフリカの過酷な現実におののきながら、
どんどんこの物語のエピソードの洪水に溺れ、
その流れに吸い込まれる…。

こんな惨く悲しい出来事が許されて良いはずではない。
憤りと共に、無力で無関心だった自分が悲しくなる。
そして、ジャスティンの
 
「テッサが家だった」
 
この一言にじ〜んときてしまった。
ジャスティンに信頼され愛された正直すぎるテッサ。
そのテッサもジャスティンを信頼し自分流に愛を貫き、
夫もその愛を受け入れ、妻と同化するかのように突き進む。
なんて夫婦愛なのだろうか!
劇的な二人の出会いから、あまりにもあっけない別れ。
短い間だったが二人は幸せなのかもしれない。
お互い帰る家を見つけたのだから…。


ちなみにこれを観に行ったのはメンズデー!
実はおじ様達に囲まれて観る事となった!!
エンドロールが流れると鼻水をすする音が…
男の方もじ〜んとされたのかしら?
しかしながらこのメンズデーっつ〜のもいいですね〜!!!
最近お小遣いの少ないお父さん達や給料の少ないヤング達の強い味方かも。
どんどん映画館もコレを採用してあげて欲しいなぁ。


B000HEZ4BYナイロビの蜂
ジョン・ル・カレ ジェフリー・ケイン フェルナンド・メイレレス
日活 2006-11-10

by G-Tools

「ナイロビの蜂」オリジナル・サウンドトラック
サントラ ロンドン・セッション・オーケストラ アユブ・オガダ
B000EZ87TM
ナイロビの蜂 オリジナル・サウンドトラック【送料無料】

ナイロビの蜂〈上〉
ジョン ル・カレ John Le Carr´e 加賀山 卓朗
4087604500

ナイロビの蜂〈下〉
ジョン ル・カレ John Le Carr´e 加賀山 卓朗
4087604519


「ナイロビの蜂」オフィシャル・サイト

| | Comments (0)

September 10, 2006

「バッシング」

[劇場映画]★★★★☆

小林政広監督の真骨頂?エンターテイメント性はゼロ!
極力ドキュメントタッチで描かれた、
重いテーマだがなかなか見応えのある作品。


やっと観ることができた!
公開まで長い道のりだったバッシングだ。
小林政広監督が2005年のカンヌでコンペティションに出品、
レッドカーペット歩いたのだが、結果賞は取れなかったが
報道され話題になった問題作。
その後、日本ではなかなか公開が決まらず、
昨年の夏の第6回東京フィルメックスでグランプリを受賞し、
本年2006年6月やっと渋谷のイメージフォーラムでの劇場公開が開始され
その後各地で細々と公開されている。

非武装地帯へボランティア活動に行っていた有子(占部房子)は
誘拐され人質にされたのだが、日本政府のおかげで無事帰国。
だが、彼女ととその両親が、自己責任について有子を批判
周囲の人々から“バッシング”を受けるその経緯を
ドキュメントタッチで描いたちょっと重い作品。
もちろん小林作品、予算は、無い。
いつもの北海道ロケで、いつもの淡々とした撮り方だ。
だが、この作品のインパクトは…いつもと異なった。

小林フリークとして、これが話題になり評価されたというのは納得。
これまでの作品は感情移入出来ないというかさせないというか…
そういうシュールな世界を妙にリアルに描いていたのだが、
今回はネタがタイムリーでリアル(フィクションだが)。
主人公の有子やその父(田中隆三)、義母(大塚寧々)、
有子を解雇したホテルの社長(香川照之)など、
彼らを敬遠、中傷する人々は決して我々から遠くない存在だ。
いつ自分がその中の誰かになるかもしれない…そんな脅威、
観るものをいやがおうでもこの問題の中にひきずり混む勢いがあるのだ。

「この国じゃ、皆が怖い顔をしている。」
「皆が喜んでくれる、あの顔が見たい」

失敗だらけで居心地の悪い日本での生活から逃げ、
海外の非武装地帯でのボランティア活動に生き甲斐を感じ、
そこにしか自分の存在価値を見いだせない有子の行動は
余りにも安直で、必ずしも正しいとは言えない。
自分の人生を投げ打って苦しんでいる人々に手を差し伸べるのは
なかなか出来ない殊勝な行動だ。
しかも、行っているのは“人助け”なのだ。
彼女の人生だから、彼女が生きたいように生きれば良い。
ただ…彼女の動機は家族を追い込んでまでの大義なのだろうか?
自分の行ったことで周囲にどんな影響を与えるのか、
国の警告をふりきって、紛争地帯に行くという事は、
もはや一個人としてだけでなく、
誰もが母国を背負っているという事を自覚をしていない。
そんな彼女には理想論や大義名分では済まされない
個人的にも悲惨な結果が待っていたのだが…

だが、ここに描かれているのは
そんな彼女とその家族の受けた、
匿名での“バッシング”
権力をかざしての“バッシング”
直接手を下す“バッシング”
社会からの“バッシング”
人が人を追いつめる醜い行為だ。

決して全面的に褒める事は出来ない有子の行動だが、
凶悪犯罪を犯したわけではない。
どちらかといえば現地で凶悪犯罪にあった被害者である。
命を落としたらヒーローであった。
国の…国民の援助で帰ってきたらまるで犯罪者扱い。
この皮肉な結果で何を学ぶべきだろうか。

あらゆる登場人物の立場にたってみると
現代社会のあらゆる混沌とした矛盾が浮き彫りになり、
有子の痛々しさが際立ちまくる。
こんなに深く考えさせられた小林作品は初めてで
とても新鮮だった。
 
 
元ミュージシャンの小林監督の歌う「バッシング」エンディング曲
寒かったころ
小林政広
B000FDF124

「バッシング」オフィシャルサイト

 
小林政広監督の初期3作品のDVDが2006/7/29発売された

クロージング・タイム ◆20%OFF! クロージング・タイム

海賊版=BOOTLEG FILM ◆20%OFF! 海賊版=BOOTLEG FILM

歩く、人 ◆20%OFF! 歩く、人

映画監督小林政広の日記 映画監督小林政広の日記
小林政広監督のブログ本。

神楽坂映画通り 神楽坂映画通り
小林監督の自伝本。

→「歩く、人」レビュー
→「KOROSHI 殺し」レビュー
→「フリック 完全版」レビュー

■小林政広監督の映画レビュー

| | Comments (0)

September 09, 2006

「ゲド戦記」

[劇場映画]★★★☆☆

もはや原作の『ゲド戦記』とは違ったストーリだが
スタジオジブリの作品としては新鮮で普通に面白かった!

2006年7月29日公開のスタジオジブリの最新作、
宮崎吾朗監督の初監督作品であるゲド戦記!!!
早速賛否両論というよりも…否なる感想の多いのだが、
個人的には大いに感動はしなかったがこれはこれで新鮮で良かったなぁ!
特に『テルーの唄』のアカペラが流れるあたり、
主人公のアレンと一緒に鳥肌が立ち涙が流れそうだった。
手嶌ちゃんの声と吾朗監督によるこの歌詞は本当に秀逸だ。

現在まだ公開中なので極力ネタバレしない程度に感想を。
ちなみにワタシはアーシュラ・K・ル=グウィン
原作ゲド戦記のそこそこファンでもあり、
話の内容はあまり覚えていなかったため、
期待しなかった分想像以上に楽しめた!!!
こんな個人的には思い入れのある『ゲド戦記』のため、
レビューがちょいと長くなってしまった。
 

なんだ、普通に面白いじゃん!* * * * * * * * * * * * * * * *

300ピース ゲド戦記 エンラッド王宮 300-242
 
少し前になるが、公開から約2週間後、都心から少し離れたシネコンで鑑賞。
いいですね〜シネコン!
何と言っても綺麗でスクリーンが見やすい座席、
ゆったりくつろげ、冷房も強すぎずちょうど良い♪
公開から1週間目のレイトショーだが、
客席の80%以上はうまっている感じだった。

この作品、まず一発目の予告編がよく出来ていた。
暗く重い壮大なスケールの物語を彷彿させる意味深なシーン。
原作の『ゲド戦記』をどのように描くのか?興味が沸き
手嶌葵ちゃんの透明感のある歌声と共に期待をくすぐる。
ところが次に公開直前と公開後のTVスポットや広告は、
ゲド(声:菅原文太)が語り、テルー(声:手嶌葵)やアレン(声:岡田准一)が叫ぶもの。
『ゲド戦記』はお子様が楽しめるほんわかジブリ作品では無いはずなのだが、
ちょっと「千と千尋の神隠し」を彷彿させるものとなっていた??? 
  
ともあれ、本編を鑑賞!!
冒頭の荒海と激しい竜の闘いのシーンは圧巻。
衝撃的なアレンの登場には正直驚いた。
繊細かつ危なっかしい現代っ子っぽいイメージのアレンに反し、
大賢人ゲドの絶対的な安心感のある父親のような眼差し、
テルーとテナー(声:風吹ジュン)や下世話なワキ役の登場人物の存在には救われ、
クモ(声:田中裕子)の普遍的な恐怖に共感してしまう部分さえも。
自分の思い描いたキャタクターとは全く違っていたが、逆にそれも意外で面白かった。
音楽も今回は久石さんではないからか、主張し過ぎずさらっと映像にマッチしている。
ちょっと民族的なバグパイプの音や古楽器の音が面白い。
シーンによっては音楽に騙されて?感動しそうになる部分も。
ちなみに菅原文太さん、田中裕子さんの声の演技はさすが!!!
岡田准一君の声もダメダメ美少年アレン君に違和感無くはまっていた。
手嶌ちゃん意外はまるで大河ドラマのようなメンツがズラリ…
 
だが、この映画は原作の『ゲド戦記』ではもはや無い。
第3巻の『さいはての島へ』をベースに
第1巻の『影との戦い』や第4巻の『帰還』
などの『ゲド戦記』の重要なテーマであるエピソードを融合し
アレンを中心とした新たなるストーリーとして描いたものだ。
どちらかといえば『アレン戦記』?とすら言える位の再構築っぷりでl
個人的には「なるほど…こう持ってきたのか!」と感心。
かなり荒削りだが、勢いのある動のシーンと静のシーンも新鮮で、
気付くと鑑賞中、隣の席の女の子は泣いていた。
エンドロールが終了すると会場は一瞬の沈黙………。
こんな事は初めてだ。

劇場から出たエレベータ等で聞こえてくる会話は、
「面白い!良かった!」という声と
「よく解らなくて全くダメだった!作り直し!!」という声の両極端。
どちらかというと後者が優勢。
あからさまな拒否反応には少し残念だったかな…。
当日観ていた年齢層はレイトショーなので少し高めだったけど、
やはり観客の求めているスタジオジブリ作品は、
『天空の城ラピュタ』『風の谷のナウシカ』『となりのトトロ』…
『千と千尋の神隠し』などの宮崎駿監督の世界のよう。
この映画にはジブリ映画のお約束である
可愛い動物系のキャラクターは一切登場しない。
壮大なスケールでの冒険物語でも無い。
孤独で不安な主人公達が架空の小さな世界で、
極めて精神的な闘いを繰り広げる地味な物語だ。
 
短時間で語るために一度きりしか出てこない固有名詞を使ったセリフで
人間関係を説明していたり、原作本に忠実すぎるセリフの流用が
本を読んでいない観客にとっては文字どおり、“何の事か解らない”であろう。
更に、原作に忠実であり重要なテーマながら
現代社会の問題とリンクする部分をクローズアップして描いているので
少々説教臭くなってしまったのも否めない。
個人的には、もっと“真の名前の重要さ”についてや“魔法を使う事のリスク”
印象の薄い“大賢人ゲドたるゆえん”を描いてもらえると観やすかったかな。

とはいえ、粗っぽいながらも『ゲド戦記』の世界をこれほど簡潔かつ魅力的に
一つの物語としてまとめあげられているのには正直本当に驚いた。
読むのにちょっとした努力を有する『ゲド戦記』の入門作品としては
なかなか良かったのではないだろうか。
色んな意味で一見の価値はある。
  
  
『ゲド戦記』ではなく『アレン戦記』? * * * * * * * * * * *
 
300ピース ゲド戦記 テルーとアレン 300-241

スタジオジブリ作品としてはある意味新鮮で、
個人的には楽しんでしまった『ゲド戦記』
この作品、観た時よりも後からじんわり効いてくるのが不思議だ。
原作の内容もざっくりと紹介しつつワタシの勝手な解釈を!

そもそも最初にジブリが『ゲド戦記』をアニメ映画化すると聞いて喜んだが
連作でなく、1作品だけで完結させる?
しかも監督は宮崎駿氏のご子息でジブリ美術館のデザイン&館長をされていた
宮崎吾朗氏??????????
………もう、唖然とした。
 
あの『ゲド戦記』が2時間弱で描けるはずがないではないか!!!
 
この無理難題をどう解決し映画化するのかは、非常〜に興味深かった。
原作はずいぶん前に読んだので、うろ覚えな部分もあるが、
“真の名を使用し魔法を使うという妙なリアルさのある魔法の定義”
“世界の均衡を保つため、むやみに魔法を使わない事の大切さ”
“光と闇・生と死はどちらがあってこそ存在する”
こんな中世ヨーロッパの香りがする原作者アーシュラ・K・ル=グウィンの書いたアースシーの世界は、
聖書をベースとしていながら勧善懲悪だけではない世界の調和を説いた少し異質な宗教観や
人間の心の闇の恐ろしさを重点的に描いた精神論的なストーリーが印象的だった。
誰もが単純に楽しめるヒーローの冒険物語ではないが、一度ハマると面白い。

第1巻『影との戦い少年ゲドが影と闘いながら旅をし魔法を学ぶ。
第2巻『こわれた腕環エレス・アクベの腕輪を探すゲドは墓所の巫女アルハと出会う。
第3巻『さいはての島へ大賢人となったゲドはアレン王子と共に死の国との境で戦う。
第4巻『帰還最終章:心身共に疲れ果てた初老のゲドは故郷へ帰り懐かしい人と再会する。
第5巻『アースシーの風続編:老人になったゲドと家族の元へまた死の国から何かが…
外 伝『ゲド戦記外伝アースシーの世界を5編の短編で描いた外伝集。
 
と、続編・外伝も含めるとの全6巻からなるファンタジーの名作。
ワタシが読んだ時は第4巻で完結されていたのだが、いつの間にか増えていた(笑)
暗くて地味な展開で最初は少し戸惑うが、この世界に入り込み読み出したら止まらない!!
子供より、思春期〜大人の心に大きく訴えかけてくる物語だった記憶がある。
この内容を原作のストーリーに沿って2時間でまとめるなどという事は、
どう考えても物理的に不可能だなのだ。
 
では、なぜこの第3巻を発展・変化させまとめた作品になったのか?
地味な物語だとはいえ、本来なら第1巻のゲドの少年期から順に
何作かに分けて描くのが描くのが王道なのだが、
あえて、ゲドではなくアレンを主人公にし、
ゲドではなくアレンが影と戦うこの映画は、
吾朗氏にとって立場的にこの原作の最も身近で共鳴したのが、
偉大な父を持つアレンというキャラクターだったからなのでは?
現在の自分の状況を反映させ、
アレンと共に、絶対的な偉大なる父の存在、
目に見えぬ大きな圧迫感に苦悩し捕えられ、
しかし運命を受け入れ、自分なりに戦ったのでは??
そう思うと、極めて素直に作り上げたこの“宮崎吾朗的アースシーの世界”
これは、もはや『ゲド戦記』ではなく『宮崎吾朗監督のゲド戦記』であり、

『アレン戦記』=『宮崎吾朗戦記』ではないか!!!!
 
と、勝手に納得してしまったのだ(苦笑)。
深読みしすぎなのかもしれないが、
どうも吾朗監督がこの作品のアレンのイメージとダブってしまう。
 
ちなみにパンフレット等によるとこの映画は
宮崎駿作で『ゲド戦記』にインスパイアされたという
絵物語シュナの旅を原案にしているそうで、
その中で描いたキャラクターやシーンが今回の『ゲド戦記』
そのまま登場している部分も多い。
なるほど…
父親の生み出したキャラクターと原案を使い、
息子が父親の望んだ『ゲド戦記』「シュナの旅」を融合し、
一つのアニメーション作品に仕上げたのだな。
スタジオジブリが描く『ゲド戦記』
その手法としては極めて妥当な表現だったのか!!!!!

しかも『ゲド戦記』シリーズの中で最も変化に富み、現代にも通じるテーマの
「さいはての島へ」をベースにしたこの描き方は間違ってはいなかったと思う。
結果として、老若男女をターゲットとした幅広い観客に向けての
これまでの“スタジオジブリ作品”では無くなってしまったが、
ある意味それも新鮮でもあった。
今回とてつもないプレッシャーと戦ったであろう吾郎監督!
困難な課題に挑戦した、初の映像作品としては
荒削りながらいい仕事をしたのではなかろうか。
そして、同時にスタジオジブリの看板の重さも痛感したと思う。
次作からだ。彼がどう出てくるのか期待したい。
そして何よりもこの映画で『ゲド戦記』について興味を持たれた方は
原作をお読み頂きたい!!
少年ハイタカと魔法との出会いと苦悩の旅、テナーとの出会い、
この映画とは違った、アレンとハイタカの旅や
テナーとテルーとハイタカの関係を通して、
また違ったル=グウィンのアースシーの世界を知る事となるだろう!!!
 
ところで原作者のアーシュラ・K・ル=グウィン女史が、
この映画について自らのサイトで怒りをあらわにしている。
(とてもありがちなのだが)どうやら契約時の条件と話が違っていたようだ。
たしかにこの映画のタイトルが『ゲド戦記』というのは
原作としては納得がゆかないだろう。
自分の描いた設定では無くなっているのだから…。
この辺りがクリアになっていなかったのは知らなかった。
「シュナの旅」とも融合させ描いた時点で、
少なくともサブタイトルをつけるべきだったのでは?と個人的には思う。
DVD化の時にはもゼヒ対応しておいたほうが良さそうだ。
 

ゲド戦記・オリジナルサウンドトラックゲド戦記・オリジナルサウンドトラック
寺嶋民哉 カルロス・ヌニェス

スタジオジブリ・プロデュース 「ゲド戦記歌集」 テルーの唄 (ゲド戦記 劇中挿入歌) アースシーの風に乗って―映画「ゲド戦記」完全ガイド THE ART OF TALES from EARTHSEA―ゲド戦記

by G-Tools

ゲド戦記
アーシュラ・K・ル=グウィン 清水 真砂子
ゲド戦記 全6冊セット 影との戦い―ゲド戦記 1 こわれた腕環―ゲド戦記 2 さいはての島へ―ゲド戦記 3 帰還―ゲド戦記最後の書 アースシーの風 ― ゲド戦記V ゲド戦記外伝

シュナの旅
宮崎 駿
4196695108

この映画の物語や設定とキャラクター原案になっている絵物語。
映画にはこれとそっくりそのままのシーンも…。

| | Comments (0)

「皇帝ペンギン」

[DVD映画]★★★☆☆
 
この映像を撮影したスタッフにまず感謝したい!
皇帝ペンギンの不器用で不思議な生態を観る事が出来た!!

えっちらおっちら極寒の中を歩くペンギン達の行列、
カメの甲羅のように身を寄せあい冬の寒さをしのぐオスのペンギン達。
卵を受け渡しながら子供の命を守るペンギンの夫婦。
何十日も食べずに過ごし、何十日も旅をする彼らの姿。
その耐える力強さに感動した。
彼らはなんて不思議な生き物なんだろう!
子が巣立つと彼らだけで生活するというのも初めて知った。

監督はリュック・ジャケ
声の出演は、 ロマーヌ・ボーランジェ(母ペンギン)
シャルル・ベルリング(父ペンギン)、ジュール・シトリュク(子ペンギン)。
2005年公開のフランスのドキュメンタリー映画皇帝ペンギン
 
* * * * * * * * * * * * * * * *  

水中で食事をし、活き活きと泳ぐ姿。
対して陸上でのすさまじいまでに不器用な生活。
太陽の沈まぬ南極の夏の海辺。
太陽の昇らぬ厳しく長い夜南極の冬。
その中での子育て。
寒さに耐え、食いだめの出来るペンギンの強靱な体。
必ず相手が帰って来ると信じて待つつがい達と子供達。
自然の厳しさと不思議さには驚きっぱなしだ。

美しい映像と共に、ペンギン達を擬人化して語られるこの作品は、
賛否両論ありつつも、生命の儚さと共に生きる事の力強さ、家族の愛の力など
彼らの生態をとおして解りやすく教えてくれる。
人間の弱さ、そして器用さ、執念の強さをひしひしと感じた。
なぜならこの生態を撮影したスタッフのねばり強さたるや!

日本語吹き替え(石田ひかり、大沢たかお、神木隆之介)が評判良いようなので、
子供と楽しむ方はゼヒそちらで。
個人的には字幕版で十分楽しめた。

皇帝ペンギン -La Marche de l'empereur-皇帝ペンギン -La Marche de l'empereur-
リュック・ジャケ 岡田 好恵

皇帝ペンギン プレミアム・エディション 皇帝ペンギン ペンギンガイドブック ペンギン物語 ペンギン全種に会いに行く

by G-Tools

| | Comments (0)

「オープン・ウォーター」

[DVD映画]★★★☆☆

うわ〜いやだ〜!!こんな状況!!!
海のまん中に放っておかれ、気づかれないなんて!!!
しかもサメがうようよ…。

 
さすがサンダンス映画祭!
粗削りながら勢いのある作品が出て来るのはココ。
この作品もその一つだ。
監督はクリス・ケンティス
2004年アメリカで制作された単純ながらも
とにかく海の上でのイヤ〜なシチュエーションを描いた
ゾッとして虚しい気分になる作品オープン・ウォーター
これ観たらしばらくマリン・スポーツは出来なくなるな…。
 
忙しい二人ダニエル(ブランチャード・ライアン)とスーザン(ダニエル・トラヴィス)が
やっととった休暇でのダイビング・ツアー。
カリブの安全とされる海域での、
いい加減でゆるゆるなダイビングツアー。
忘れものをしたおっさんのせいで、
参加者の人数を数え間違えられ、
水深18M、約35分のダイビングのはずが、
終わりのみえない2人きりのツアーになってしまった!
そう、2人は海に置いてけぼり…

まさか…と、基本に忠実にその場に動かずいたのだが、
通りがかりの船にも気づいてもらえず、
(気づかれていないのだから)助けも来ず、
どんどん沖へと流されてゆく…。
クラゲやサメに襲われながら、果たして彼らはどうなる????
 
* * * * * * * * * * * * * * * *
 
朝9時45分の入水からほぼまる一日を描いている、
放っていったクルーや乗客ののんびり感とカリブな音楽、
残された二人の危機迫る状況、この対比が非常に恐ろしい。
粗っぽい映像が逆にリアル。

最初は希望もあったが、どんどん状況は悪化。
海のまん中で叫べど狂えど痴話喧嘩しても誰にも聞こえない。
ダンナはダイビング雑誌の仕事をしているにも関わらず、
皮肉にもこんな悲惨な運命となる。

命を救ったはずのキャンディ。
そこへまさかの襲撃。
生きたままサメのエサになる………そりゃいやだ。
それを回避するために彼女は…
やっと彼らの存在に気づいて大捜索が始まった時には…
あああああぁ!!!!!!!
とにかくズンと重い気分になる。

オチのカメラ…そういえばフリがあった。
全てでは無いが、実話というのが実にセツない。
これ観たあとは、しばらく海には行けそうもない…
と思ったくせに海釣りに行ってしまった(爆)。
午後空が暗〜くなってきた時は
「オープン・ウォーター」の海そっくりで
さすがに一秒でも早く陸に戻りたかったなぁ。

オープン・ウォーター
クリス・ケンティス ブランチャード・ライアン ダニエル・トラヴィス
B000FIKF16

「オープン・ウォーター」オフィシャル・サイト

| | Comments (0)

「マシーンヘッド」

[DVD映画]★★★★☆

この限り無くZ級に近いかんじがたまらない!
マシーンさんを演じる俳優さんに座布団10枚!!

やっぱりアルバトロスさんものはやめられない!♪
頭にエンジンのついた死体さんが、
エンジンでブルブル震えながら
監督・脚本・編集ともマイケル・レナード・マーフィー
2004年制作のアメリカの作品マシーンヘッド
ホラーじゃなくてお笑いバイオレンスものとでも言いましょうか。
限り無くZ級に近い感じが大好きよん♪
 
 
マッドサイエンティストの高校生マックス(ジョシュア・ウォリット)は、
内燃機関とパソコンの関係を証明しよう日夜研究に余念が無い。
いじめられても、馬鹿にされても、研究の事と、
転校してきた親切な女の子サリー(ソンドレイヤ・ロウ クリス・ジョージ)の事で
いつも頭がいっぱいだ。
マックスの父ハーマン(ジェフ・ストラウド)は葬儀屋で、
牧師兼死体処理の仕事もしているので家に教会や焼却炉までもある。
こんな特異な環境で育ったマックスは、
発見した“逆流インパルスバイパス操作”を人間で実験したくて
父の仕事場から盗んだ死体で人体実験を開始した!

脳とエンジンの回路をつなぎ電流を流し…とあるタイミングで逆回転!
ブルブル振動しながら起き上がった(生き返った?)死体さん!
実験は成功だ!!
だが…父親は彼の実験には常々反対していた。
近々行われる科学コンクールで発表するぞ!とマックスは意気込む。
さて…どうなる???

* * * * * * * * * * * * * * * *  
 
いや〜笑いました。給油シーン!!

入れたいけどなかなか入らない、エンジン止めると自分も止まる…
ブルルル…ダダダダダ…この音だけで、もうドキドキ!!!
エンジン稼動、電流の逆回転と共に甦る死体さん=マシーン・ヘッド♪
文字どおりエンジンのついた頭でヨタヨタ振動しながら歩き出す!
そして、自らセーブ出来ない怪力で、
その気もないのに人を殺してしまうのだ…
 

マックスのために、力自慢のいじめっこ達への過剰なお仕置きは成功。
だが、マックスの愛しのサリーちゃんには悪意無く手をかけてしまう。
(このサリーちゃんが、B級以下の映画によく登場する、
 お約束のように“美人では無い”のだが“心が綺麗な”ヒロイン!!)
そしてマックスの父までも、その犠牲に…。
マックスが夢見た科学コンクールでの惨劇。
遊園地では握手のつもりが力余って障害事件になるわ、
解き放たれたマシーンさんはどうにも止まらない???

…と思ったが、彼にも欠点があった。
そう!!!エンジンで生返り動いている彼はガス欠になると止まってしまうのだ。
そこで、文字通り“セルフ・サービス”のスタンドで、
自分の頭のエンジンにガソリン給油!
これが印象深〜い給油シーンで、哀愁漂いつつも滑稽極まりない。
発動源のエンジンがブルブル振動して上手く入らない!
でも入れないと止まってしまう=死んでしまうので…
マシーンさんはもう必死!!(←すでに死体だが)
思わず爆笑しながら応援してしまう〜!。

つかの間の給油後、何とか廃屋へと辿り着いたマシーンさん、
そこで鏡で見た彼の顔がセツないのなんの!!!
こんなもん頭につけられ…酷い容姿で…振動も…苦しそう。
ショックと悲しみで暴れまくった後…マシーンさんは
エンジンが止まっても動いている自分に気づいた。
さぁ! 醜いエンジンに布を巻いてお出かけだ!!!

ふらっと立寄ったバーで、粋な飲んべえのおやじにおごってもらい
一杯飲るが…頭からオイルがボタボタッ…。
布を外され、マシーン・ヘッドがバレてバーは大騒ぎ!
いたたまれず外へ飛び出した所で、
今度は交通事故にあってしまう不運なマシーンさん。
そこへ更に突っ込んでしまったのは、彼を探していたマックス!
そんなマックスの車が炎上…しかも衝突時の衝撃で車のドアが開かない!!!
ふと見たフロントガラスに見えるは、
マックスが探し求めた…マシ−ンさんではないか!!!!

「与えられた命は君に返す」なんてセリフがあったりして、
発明者と発明品の美しい愛と友情が芽生え、
感動のラストシーンか???と思ったら…甘かった。
ラストに更に思わず突っ込みまくったオチが!
おいおいおい!!!
まさかこんな展開になるとは(爆笑)
ヤツは全く懲りてない…

マシーンヘッド
マイケル・レナード・マーフィー ジョシュア・ウォリット リチャード・カウデン
マシーンヘッド ◆20%OFF!
 
「マシーンヘッド」アルバトロスサイト

■映画「ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド」レビュー    
■映画「ゾンビ 米国劇場公開版」レビュー
■映画「ドーン・オブ・ザ・デッド」レビュー
■映画「ランド・オブ・ザ・デッド」レビュー
■映画「28日後」レビュー   
■映画「ショーン・オブ・ザ・デッド」レビュー    
■映画「ミート・オブ・ザ・デッド」レビュー    
 
■ ゾンビ系映画レビュー

| | Comments (0)

September 08, 2006

「ミート・オブ・ザ・デッド」

[DVD映画]★★★☆☆

絶賛はしませんが、意外と好きなんですよね〜コレ。
タイトルどおりのゾンビもの♪
しかも… どあたまから衝撃的。
だって…牛!牛なんですもん!!


監督はコナー・マクマホン
BSEの変型種の牛に噛まれたら感染し、
人間がゾンビになってしまう!!
この妙にタイムリーかつ微妙ななネタで、
アイルランドの農村地帯と古城でくり広げられるのだが、
これがもう、つっこみと苦笑い無しでは鑑賞出来ない!!!
2004年にアイルランドで制作された、
アルバトロスさん発売の未公開作品(笑)ミート・オブ・ザ・デッド

衝撃的なオープニング以降は定石どおりのストーリー。
旅行中のヘレナ(マリアン・アラージョ)とそのダーリン、
マーティン(デヴィッド・ライアン)のバカップルが、
ゾンビの被害に逢い、愛しのダーリンと戦わねばならぬヘレナちゃん。
頼れる墓掘り男?デズモンド(デビッド・マラード)くんと出会ってからも、
これまたお決まりの展開とはいえ、

どんな○○やねん!

と思わずつっこみまくらずにはいられない、
戦う女ヘレナちゃんの攻撃!!!
身の回りにあるものは、
釘、パレットナイフ、掃除機、ハイヒール、小枝などなど
掴んだものは何でも使用、重点的に目を狙いゾンビと戦う
健気な?ヘレナちゃんのファイトが見物!!

途中で出会う生存者達。
生意気な子供のリサ(キャサリン・トゥーラン)
デズモンドの昔のコーチのカサル(エオイン・ウェレン)
その妻で感染者のフランシー(エイミー・レッドモンド)
彼らと農村と古城などののどかな中に潜み
うじゃうじゃと集まってくるゾンビ達のくり広げる地獄絵図。
政府が家畜を皆殺しにしたはずなのに、
闇にうごめく鳴声は…???。
さて、彼らは無事避難する事が出来るのか?
感染者のフランシーは一体どうなる??
 
* * * * * * * * * * * * * * * *

頭を破壊してゾンビを倒す。
自動車での脱出。
役に立たないラジオ放送。
いかれたオヤジ夫妻。
子供のゾンビ。
本当に城にろう城した末の救いの無い結末。
「ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド」に対する
オマージュが満載!

だが…ある意味衝撃的なのは、
この作品のゾンビちゃん…
夜眠るんです…

どんなゾンビやねん!

チープで浅〜い内容ながら、
ズンズン進むテンポの良さと
あるものを十分活用しようと頭脳フル回転したであろう
低予算ならではの頑張った感溢れるカメラワーク、
つまり、この映画とゾンビ映画に対する
並々ならぬ愛情につい引きつけられてしまう!

もう少し人間の心の醜さを描いていれば、
深みも出たのだろうがそんな事よりも、
「アイルランドを舞台に、オレのゾンビ映画を作りたいんだよ〜」
そんな言葉が聞こえてくるような、
そもそもC級以下狙いで勢いで見せたい感のある、
妙なパワーを感じる作品だった。

エンディングで“DEAD MEAT♪”と歌っているのは
デズモンド君?????

ミート・オブ・ザ・デッド
ブレンダン・マッカーシー マリアン・アラージョ エオイン・ウェレン
ミート・オブ・ザ・デッド ◆20%OFF!

「ミート・オブ・ザ・デッド」アルバトロスサイト

■映画「ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド」レビュー    
■映画「ゾンビ 米国劇場公開版」レビュー
■映画「ドーン・オブ・ザ・デッド」レビュー
■映画「ランド・オブ・ザ・デッド」レビュー
■映画「28日後」レビュー   
■映画「ショーン・オブ・ザ・デッド」レビュー    
 
■ ゾンビ系映画レビュー

| | Comments (0)

September 07, 2006

「ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド」

[DVD映画]★★★★★

ここにはロメロ・ゾンビの全てが集約されている!
ゾンビ映画のまさに原点!
モノクロ作品なのに、救いが無いので怖い怖い!!!


ホントに良く出来ているわ!!!
監督はもちろん巨匠ジョージ・A.ロメロ
1968年アメリカ制作の作品ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド

墓参りに来たジョニー(ラッセル・ストライナー)とバーバラ(ジュディス・オディア)兄妹。
冗談を言い合っていたら、なんと本物のたゾンビ(ビル・ハインツマン)が、
彼らに襲いかかってきた!!!
これから“生ける屍の夜”、最悪の夜が始まるのだ…

バーバラちゃんが一人駆け込んだ一軒家。
住人も既に教われたのか、死体となっていた。
そこへ、男気あふれる力強い黒人のハンサム男!ベン(デュアン・ジョーンズ)が登場!
追いかけてくるゾンビの頭をかち割って退治するのだ。
バーバラちゃんはホッとし、生きている人間に出会え、
ベンも心強くなったのもつかの間、
家の外にはゾンビたちがゾ〜ロゾ〜ロと集まってきてどんどん増える…。

二人で戦うのも限界に至ったトコロで、
この家の地下室に隠れていた
ハリー(カール・ハードマン)、ヘレン(マリリン・イーストマン)、
娘カイラ(カレン・ショーン)の3人家族クーパーの一家と
トム(キース・ウェイン)とジュディ(ジュディス・リドリー)のカップルが現れる。
地下で隠れているのが良いというハリーと
ここから逃げ出すのが良いというベンの意見が食い違い、
脱出計画はなかなかうまく行かない。

さて、彼らは脱出できるのだろうか?
そういえばバーバラちゃんの兄、ジョニーはどうなった??
娘のカイラの怪我って???

* * * * * * * * * * * * * * * *

衝撃的だったのは、
この作品に登場するゾンビちゃん達も実は武器(石ころなど)使っていたトコロ。
車のライトをぶっ壊したり、人間を襲うのに頭をつかいまくりなかなか知恵者、
老若男女裸体も含めて色んなファッションのゾンビ達がいるのも興味深い。
マネキン・ゾンビも使われているそうなので、見つけてみるのも面白いかも。
如何せん、とにかく低予算で制作されたそうで、
荒削りだけれど、なかなか工夫して撮影しているのが好感が持てた。

板で打ちつけた窓からにょき〜と手が出てくるシーンは何度観ても怖い!。
モノクロだが、内蔵パクパク食らうゾンビの姿。
子供のゾンビが親を襲う有名なシーン!
そして…
テレビ・ラジオで報道される悲惨な現状。
放射能のせいで死人が生き返ったのかも?という
ストーリーも無茶とはいえ、なかなかリアルで面白い。
一方…
地下室にひそんでいた3人家族とカップルの確執。
かすかな希望さえ消えてしまった時の絶望感とヒステリー!
ゾンビと思われる者達を拳銃でコロッと倒す、ちょっとイカレたシェリフ達。
ロメロの描くのは常に不条理なのはゾンビでなく人間の方。

低予算ならでのシンプルさと粗さ、
それにも勝るプロットとキャラクターはなかなかのモノ!
救いは無いけどこの作品が一番好きかも!!!

[DVD特典映像]
ニューマスターによる本編に、
監督のジョージ・A・ロメロとキャストによる音声解説がそれぞれあり。
(1993年にアメリカで発売された25周年記念盤のLDに収録されたものを再録)
こいつがなかなか面白いので是非DVDで観て欲しい♪

ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド スペシャル・エディションナイト・オブ・ザ・リビング・デッド スペシャル・エディション
ジョージ・A.ロメロ カール・ハードマン マリリン・イーストマン

ランド・オブ・ザ・デッド ディレクターズ・カット ゾンビ 米国劇場公開版 GEORGE A ROMERO’S DAWN OF THE DEAD ZOMBIE 死霊のえじき 完全版 ナイト・オブ・ザ・リビングデッド 死霊創世記 ショーン・オブ・ザ・デッド

by G-Tools

ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド コレクターズBOX
ジョン・A・ルッソ ジョージ・A・ロメロ ジュディス・オディア
B000BM400S

■映画「ゾンビ 米国劇場公開版」レビュー
■映画「ドーン・オブ・ザ・デッド」レビュー
■映画「ランド・オブ・ザ・デッド」レビュー
■映画「28日後」レビュー   
■映画「ショーン・オブ・ザ・デッド」レビュー    
 
■ ゾンビ系映画レビュー

| | Comments (0)

ツナガリレビューリスト 181〜200

これまでのレビューリスト181〜200。

↓今までのレビューにリンク

「ショーン・オブ・ザ・デッド」 [DVD映画]★★★★☆
「グエムル —漢江の怪物—」 [劇場映画]★★★★☆
「ソウ2」 [DVD映画]★★★☆☆
ピナ・バウシュ ヴッパタール舞踊団「カフェ・ミュラー」「春の祭典」
[舞台芸術鑑賞]★★★★★
「ティム・バートンのコープスブライド」 [DVD映画]★★★★☆
「チャーリーとチョコレート工場」 [DVD映画]★★★★☆
「ナルニア国物語 第1章 ライオンと魔女」 [劇場映画]★★★★★
「拘束のドローイング9」 [劇場映画]★★★★☆
「きみに読む物語」 [DVD映画]★★★☆☆
「スケルトン・キー」 [DVD映画]★★★★☆

「欲望の法則」 [DVD映画]★★★★☆
「恋愛寫眞」 [DVD映画]★★☆☆☆
「あゝ!一軒家プロレス」 [DVD映画]★★★☆☆
「ランド・オブ・ザ・デッド」 [DVD映画]★★★☆☆
「アンダー・ワールド」 [DVD映画]★★★☆☆
「ドラキュラ」 [DVD映画]★★★★☆
「Shall we Dance?」 [DVD映画]★★★☆☆
「オリバー!」 [DVD映画]★★★★☆
「ある日どこかで」 [DVD映画]★★★★★
「オーロラの彼方へ」 [DVD映画]★★★☆☆

181〜200 2006.01.23〜2006.09.07
→ リスト一覧はこちらへ

| | Comments (0)

「ショーン・オブ・ザ・デッド」

[DVD映画]★★★★☆

こんなゆるいゾンビ映画でいいのか???
ブラック・ユーモアたっぷりだけど、ちゃんとゾンビ映画なのだ!!!

や〜っと借りることが出来ました!
ゾンビファン&おバカ映画ファンの方々からことごとくおススメされていたのに、
ずっとレンタルされっぱなしだった、
ワタシにとってはまぼろしの作品といっても過言ではない?

監督はエドガー・ライト、脚本は主演のサイモン・ペグとエドガー・ライト。
タイトルどおり、ロメロのゾンビ作品のパロディ作品、
2004年のイギリス映画ショーン・オブ・ザ・デッド
もちろん日本未公開作品(笑)。
 
やる気のない電器屋の販売員、ダメダメ男のショーン(サイモン・ペグ)と
ゲームオタクで家でダラダラ…
更にダメ男のおデブの(ニック・フロスト)の仲良し二人組、
一方やる気マンマンの普通の男ピート(ピーター・セラフィノウィッツ)、
この幼なじみの3人はルームメイト。
ショーンはこの日………職場でも下っ端店員に馬鹿にされるわ、
彼女のリズ(ケイト・アシュフィールド)とのデートのブッキングもうまくゆかずフラれ、
義理の父フィリップ(ビル・ナイ)には説教され、
母バーバラ(ペネロープ・ウィルトン)へのプレゼントは渡せず、
よりによって最悪な一日だった。
今日は朝まで飲み明かすぞ!!とエドとパブから自宅でも大騒ぎ!
どうも病人やパトカーやフラフラ歩く酔っぱらいが多いな〜とも思いつつ、
自分の事で精一杯で周囲の事なんて目に入らない。
同居人のピートは頭が痛いといつにも増してイヤミなヤツ…(こちらがマトモな一般人)
さて、一夜明けて街中がなんか変!
人は少なくちらかり放題、あちこち血まみれ、おまけにフラフラ歩くヤツばかり。
でも、彼女にフラれ母親への花束もダメにした(しかも朝まで飲んでた)ショーンは
ぼ〜っとして何も気づかない。
とりあえず家に戻ると…庭に謎の女が???
何だ今日は酔っ払いばっかりだと思ったら…
これがショーンにとって(世間ではもっと前から)ゾンビ・デイの幕あけだったのだ!

* * * * * * * * * * * * * * * *

笑った笑った!このゆるさ!!
さすが皆さんのオススメ作品!!!

しょっぱなからニュースでガンガン流れ、パトカーなんかが走り回っているのに
おバカさん達は気づかないったっらありゃしない。
ヨロヨロ歩くゾンビちゃんも酔っぱいやジャンキーと勘違いするし。
いざ、事態に気付いてもショーンとエドは全く危機感無し!
懐かしい80年代POPSのレコードの円盤投げでゾンビに対抗!
そのさい投げるLPレコードのアーティスト選別にも大笑い!
大量のゾンビと戦う時の爆音クィーンにも大爆笑!!
(しかも某飲料のCMで使われていたアノ曲♪)
英国らしいというか、何があってもとりあえずお茶を飲み、
何かあったらパブでまったり集おうとする。
ショーンのお母さんのすっとぼけたトコロはさすが親。
いや、彼女やショーンの対応こそ、意外とリアルなのかも。
それにしてもゾンビの中に逃げる時の苦肉の作がゾンビのまねとは(笑)
しかもエドはゾンビちゃん達の真ん中で携帯電話で友達と会話する始末…。
 
全編にこのユルさが溢れているのだが、そこはゾンビ映画!
どんどん街にはゾンビが溢れ、いまにも窓から侵入してきそうな勢いに…
物語は一気に加速し歴代のゾンビ映画に対するオマージも満載♪
ゾンビに噛まれ、最期に心を通わしたのもつかの間その後ゾンビ化…という、お約束。
窓からにゅ〜っとゾンビにつかまれて引きずり出される。
地下の倉庫に追いつめられ、ああ、これまで?????
そして笑撃的なラストシーンなどなど…

やる気の無〜い、ジャンキーの溢れる英国のとある街。
女性が強いこの国の、典型的な優しいダメ男ショーンが、
ここ一番で、家族や恋人や友人のために無茶しながら活躍?そして成長?してゆく
ショーンの勇気と愛情と楽観主義?に、別れた彼女の心も動くわけね。
なんとショーンの女友達イヴォンヌちゃん(ジェシカ・スティーヴンソン)も、
ポイントで出てきて大活躍するし、彼の人を大事にするトコロも好感持てる。
人は殺せないけれど、ゾンビちゃんなら何とかやっつける、心優しいショーンくん♪
強烈なブラック・ユーモアに溢れながらも、
いつまでも子供なダメ男達への愛がたっぷり。
妙に微笑ましいゾンビ映画だった! 

[特典映像]
 メニューが凝っていて見にくいけれど、なかなか充実!
 
※なんと¥861こんな激安価格になったとは!購入すればよかった(泣)

ショーン・オブ・ザ・デッドショーン・オブ・ザ・デッド
サイモン・ペグ エドガー・ライト ケイト・アシュフィールド

バス男 ランド・オブ・ザ・デッド ディレクターズ・カット 28日後...特別編 ボーン・スプレマシー ゾンビ 米国劇場公開版 GEORGE A ROMERO’S DAWN OF THE DEAD ZOMBIE

by G-Tools

■映画「ゾンビ 米国劇場公開版」レビュー
■映画「ドーン・オブ・ザ・デッド」レビュー
■映画「ランド・オブ・ザ・デッド」レビュー
■映画「28日後」レビュー   
■ ゾンビ系映画レビュー

| | Comments (2)

September 06, 2006

「グエムル —漢江の怪物—」

[劇場映画]★★★★☆

勢い満点!毒も満点!小市民満点!な怪獣映画!!
まさかこんな内容だとは思いもしなかった!!

うひょ〜!個人的にツボ!!
カンヌで驚愕されたという2006/9/2公開されたこの作品。
おバカなファミリーならではのブラックな笑いと
妙にがっちりアニマトリクスで作られた、
グロテスクな怪物とのからみがたまらない!!!
 
実は久しぶりに試写会で鑑賞だった♪
韓国の若手監督ポン・ジュノのファンでもありつつ、
エイリアンものも怪獣系のB級特撮なんかも大好きなワタシ。
このグエムル —漢江(ハンガン)の怪物—には
心躍る気分で開始前からワクワク…。
当日は満席では無かったのでゆったり観る事が出来た。
公開中なのでネタバレにならない程度に感想を!

* * * * * * * * * * * * * * * *

しょっぱなから悪意に満ちたシーンから。
全てはココから始まったわけだ。
そして…登場するのは韓国を代表する大きな川、
漢江の河川敷で売店を営むどこかマヌケな男達、
カンドゥとその父ヒボン。
のどかだった河川敷だが、突然現れた巨大な怪物の登場と共に、
一生忘れないだろう惨劇の現場に一転!
しかもカンドゥは娘のヒョンソを目の前で怪物にさらわれてしまった!!!
最愛のヒョンソが死んだものだと“激しく”悲しむ一家。
ところが事態は思わぬ方向に…
さて無事ヒョンソは救出されるのか?
謎の怪物はどうなる?
 
「お父さん、助けて!」
 
のキャッチコピーとTVスポットで
感動出来る怪獣映画かと思ってしまうが、
全編に渡って極めてブラックでシニカル。
非常に良く出来たB級映画の香りがぷんぷんする。
タブーにはあえて超ストレートに切り込みまくり、
極限状態での人間…主に普通の人々のおかしな行動を
ブラック・ユーモアを散りばめ描く独特の手法、
緊張と緩和を上手〜く使い分けるテンポの良さといい、
「ほえる犬は噛まない」「殺人の追憶」の
ポン・ジュノ監督ならではのエッセンスが一杯!!!
笑ってはいけない所で、ついつい吹き出したり突っこんだり…
大きな外的勢力に圧迫された小市民の底力を見せつける!!!

加えて、超個性的なキャラクターを演じる役者陣が抜群!
特に主人公であるおバカな一家、
家長ヒボンピョン・ヒボン)漢江の河川敷で売店を営む一家の長、ヒョンソの祖父。
長男カンドゥソン・ガンホ)父親と同居し家事手伝い中のダメ長男。ヒョンソの父親。
次男ナミルパク・ヘイル)大卒のフリーター。反政府攻撃運動の経験有。
長女ナムジュペ・ドゥナ)カンドゥとナミル妹。アーチェリーの銅メダリスト。
ヒョンソコ・アソン)怪物にさらわれるカンドゥの娘。笑顔の可愛い13歳の中学生。
ヒボン父ちゃんのダメ息子を含め、全員への絶対的な愛!!
そして、このダメ一家の期待の星、ヒョンソへのこの一家の熱〜い愛情で、
一致団結ヒョンソの救出に執念を燃やし、ここぞという時のマヌケっぷり!!!
怪物に挑むヒボンをはじめカンドゥ、ナミルの男性陣はもちろん、
ナムジュとヒョンソら女性陣のキリッとした表情も印象的だ。

そして、ハリウッドの技術を駆使した
スピーディーでいや〜な動きの怪物は、勢い良く登場し、
次々と食料である人間を襲い続ける…。

観る人は選び、後味は良いものでは無いけれど、
次々と迫り来る、先の読めない展開に
思わず引き込まれてしまった!!!
小市民の目線でのブラック・ユーモア、
ワタシはポン・ジュノ監督のココがツボみたい。

OST/グエムル(漢江の怪物)(送料無料)
オリジナルサウンドトラック/グエムル(漢江の怪物)

→「グエムル —漢江(ハンガン)の怪物—」オフィシャルサイト
→「グエムル —漢江(ハンガン)の怪物—」公式ブログ

ポン・ジュノ監督の作品。
■映画「ほえる犬は噛まない」レビュー
■映画「殺人の追憶」レビュー

| | Comments (6)

« April 2006 | Main | April 2007 »