「悪魔のようなあいつ」 - 2
[DVDドラマ]★★★★☆
最終話の特典映像で脚本の長谷川和彦氏が語っているが、
当時視聴率が11.6%であまり芳しく無かったとは…。
演出・プロデュースの久世光彦氏の意向で
“三億円強奪事件の犯行現場の再現シーン”以外は全てスタジオ撮影だったそう。
だから車や電車の中の窓の外が全てバリバリのハメコミだったのか。
三石さんというスタントのチームを担当とした人が、
実際取り調べられた時のエピソードなどを参考に、かなりリアルな再現をし、
犯人でしか知らないようなネタもこのドラマに提供してしまったよう…。
4巻から随時登場するこの回想シーン(ここだけフィルムでロケ撮影)は本当に見事。
“三億円事件”という未解決事件のある種の“愉快犯”の犯行は
ロマンを感じる不思議な痛快感がある。
“街頭三億円インタビュー”でもコメントされているが、
“誰も死なせず、警官に扮装した青年が緻密な計画で三億円の強奪に成功した”
この犯人は決して憎めない、ヒーロー感すら感じられるところがあるのだ。
三億円という前代未聞の額…当時の金額で三億、現在であれば1ケタ多い額だろうか。
この“強奪した紙幣を使うとバレるので、時効をひっそり待つ”
このシチュエーションといい、
時効まであと半年と迫った緊迫ムードといい、
ガッツンガッツン入る主題歌『時の過ぎゆくままに』といい、
上村 一夫の同名原作コミックといい、このコラボ感は見事。
実際は視聴率とドラマというメディアの関係上、
時効の日までドラマが続かなかったという裏話もあるそうなのだが、
それはそれで、こう落とすとは想像つかなかった。
港町、横浜だけを舞台に描かれたこの作品。
良(沢田研二)の帽子とサスペンダーが似合い過ぎる。
野々村(藤竜也)のサングラスの下の目は、いつもその良を想う。
良達の夢は、悲しい結末で幕を降ろすのだが、暗い絶望感は不思議と無い。
それは、良の満足気な顔と、実際にあのロマンは終わっていないという事実。
実際に時効を迎えた日、本当の彼はどうしたのだろう?
そんな平凡な一市民の考える夢とロマンなのかもしれない。
では、ざくっとDVD BOXセット-2に納められている6〜9各巻の感想を。
6 第11,12話
三億円はどこに??
白戸の言葉はなんと、そんな事だったとは?
表を作り、容疑者を消して行く良。
ところが意外な人の犯行だった…。
世界地図を広げ夢の島へと模型の船を走らせる野々村。
彼の良への気持ちはどうなるのか?
誕生日を迎え28才になった良は言う。
“三億円は青春なんだ。三億円というお金の存在を越えた…”
良、あんたは何処へゆくのだ?
女達、ノノだけが良より好きなものがある。
7 第13,14話
まさかの事態!
細川俊之演じる、王の手引きをうけるはずが、あんなヤクザ者に邪魔されるとは!。
台風による豪雨で化膿した傷。熱でうなされる良。
あの病気は『発狂』もしくは『記憶喪失』になって死を迎えるなんて!!
天真爛漫のノノの愛がセツない。
更にセツない野々村…。
そして、三億円は…いかん、これは面白すぎる!!
8 第15,16話
“三億円事件”の展覧会でついに狂ったか?良??
忘れてしまったほうが良かったのか、思い出したほうが良かったのか???
ついに殺人までも犯してしまって…。
細川俊之演じる、王のキャラと一本調子の話し方が無気味でいい。
それにしても野々村と良の過去。それだけの愛情とは思えないが…。
良を愛した者は皆吹不幸になるのか。
篠ひろこ演じる彼女…ひたむきさがセツない。
岸辺一徳、デイブ平尾のくどい演技も笑える。
さあ、三億円はどこに?
9 最終話
“日本を脱出するんだ…。ダメな時は戦争だ!”
良は本当に狂ったのか?それとも正気なのか?
“お祭りだ。戦争だよ。”
あまりにも悲しいりんごの歌。
初めて走ったいずみまで…そんなに綺麗さっぱりしていいのか?
ラストシーンで良は笑っている。
三億円の舞う中で満足気に笑う良の顔は、どこか満足気だ。
悪魔のようなあいつ DVDセット 2
沢田研二 藤竜也
悪魔のようなあいつ DVDセット 1
沢田研二 藤竜也
原作コミック
悪魔のようなあいつ (上)
阿久 悠, 上村 一夫
悪魔のようなあいつ (下)
阿久 悠, 上村 一夫
■ ドラマ「悪魔のようなあいつ-DVDセット-1」のレビューはこちら
■ コミック「悪魔のようなあいつ」のレビューはこちら
上村一夫の作品
■ 上村一夫の作品紹介1はこちら
■ 上村一夫の作品紹介2はこちら
沢田研二主演の映画
■ 映画「太陽を盗んだ男」のレビューはこちら
沢田研二復刻盤シリーズ〈CDアルバム〉2005/3月発売!
■沢田研二復刻盤シリーズ














Recent Comments