20 posts categorized "●ホラー系"

August 02, 2008

「屋敷女」

[劇場映画]★★★★☆

“この女凶暴につき”というコピーがぴったり。
とにかくベアトリス・ダル演じる謎の女が怖い怖い…
壊れゆく女を演じさせるとおフランスいち?
齢を重ね増々パワフルになったかも…
めずらしく妙にリアルなおフランスのユーロ・ホラー。
ちなみに主演のアリソン・パラディは
あのヴァネッサ・パラディの妹で何とコレがデビュー作!!!

____________________

「屋敷女」
原題:A l'interieur

製作国:フランス(2007)
監督:ジュリアン・モーリー/アレクサンドル・バスティロ
製作:ヴェラーヌ・フレディアニ/フランク・リビエール
脚本:アレクサンドル・バスティロ
撮影:ローラン・バレ
音楽:フランソワ・ウード

出演:
ベアトリス・ダル(見知らぬ女)
アリソン・パラディ(サラ)
ナタリー・ルーセル (サラの母親ルイーズ)
フランソワーズ=レジス・マルシャソン
ニコラ・デュヴォシェル
リュドヴィック・ベルティロ
エマン・サイディ
エマニュエル・レンツィ(警官)

____________________

クリスマス・イブの夜
4ヵ月前に事故で夫を亡くしたフォト・ジャーナリストのサラは
明日いよいよ出産という臨月の妊婦。
母や現在の恋人のジャン=ピエールには一人で過ごすと言い
愛していた夫、お腹の子の父である亡きマチューを想い
愛猫と共に静かに過ごしていたのだが…
見知らぬ女が電話を貸してほしいとやってきた…


予告編がインパクト有りすぎたのと、
ベアトリス・ダルにそそられて、つい観てしまったのですが…(汗)
予想を上回るエグさに思わず痛くて直視出来なかった所も…
うへぇ、真っ赤なタイトルバックどおりに
狂暴ダルちゃん登場してからは、血の海!
まぁ、画面が暗くてくっきりはっきり見えなかったのが幸いかも。

ストーリー的にはある程度想像はついたものの、
もう後味の悪いこと悪いこと(笑)
ただでさえ少ないお客がますますシーン…としていましたね。
やっぱりダルちゃんは強烈に恐かった…

主人公の出産を明日にひかえた臨月の妊婦サラ(アリソン・パラディ)
にはもちろん人生最悪な夜だけど、
巻き込まれた人達もとにかく悲惨極まりない…
理由の解らぬ者に殺されるかもしれない恐怖とともに、
この女の強さたるや!
その一途な想いで、目的を果たすべく、
ターミネーターかゾンビの如く躊躇いもなく襲いますから…
そう、悪気が無いだけにタチが悪いタイプの犯罪者。
こいつと戦うのにはまず精神力で勝らねば無理!
破水しながら最後まで闘いぬいたサラは
生まれて来る子を守ろうとするその気力で様々な激痛に耐えつつ、
敵を追い詰めるまで至ったのかも。

しかしながら、救いのないこの映画で
何より印象深かったのが胎児の表情の描き方。
胎児も悲鳴を上げるんです…(泣)
登場する優しい男達をためらいもなく排除する女。
母になりたい女の念は想像を絶するパワーをも産む…

このような事は起きてはいけない、起こしてもいけない。
生まれて来る子供に罪は無いんですから
ちゃんと母の胸に抱かせてあげて下さい。
彼らの幸せのために…ね。

→「屋敷女」オフィシャルサイト

B001FLUIQO屋敷女 アンレイテッド版
ベアトリス・ダル, アリソン・パラディ, ナタリー・ルーセル, ジュリアン・モーリー
キングレコード 2009-01-07

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September 08, 2007

「フロム・ダスク・ティル・ドーン」

[DVD映画]★★★★★

懐かし〜いこの作品ですが、とにかく60分に注目!!!
いきなりの展開には何度観ても笑えてしまう…
誰にでもおすすめできる作品では無いですが
くだらな〜いバイオレンス&ホラー好きにはたまりません♪

__________

「フロム・ダスク・ティル・ドーン」
原題:FROM DUSK TILL DAWN

製作国:アメリカ(1996)
監督:ロバート・ロドリゲス
製作:ジャンニ・ヌナリメール・テパー
製作総指揮:ローレンス・ベンダー/ロバート・ロドリゲス/クエンティン・タランティーノ
原案:ロバート・カーツマン
脚本:クエンティン・タランティーノ
撮影:ギレルモ・ナヴァロ
編集:ロバート・ロドリゲス
音楽:グレーム・レヴェル
プロダクションデザイナー:セシリア・モンティエル

出演:
ジェイコブ・フラー(ハーヴェイ・カイテル)
セス・ゲッコー(ジョージ・クルーニー)
リチャード・ゲッコー(クエンティン・タランティーノ)
ケイト・フラー(ジュリエット・ルイス)
スコット・フラー(アーネスト・リュー)
地獄のサンタニコ(サルマ・ハエック)
フロスト(フレッド・ウィリアムソン)
セックス・マシーン(トム・サヴィーニ)
国境警備員/チェット・プッシー/カルロス(チーチ・マリン)

__________

なんと…劇場で観てから…はや10年ですか…
あの時は大勢で観て大爆笑♪
ヤングでは無かったけれど
もはや青〜い思い出ですな。
タラちゃん脚本×ロドちゃん監督のコンビは最強ですな。
しかも特殊メイクチームも原案からSFXまでがっつり絡んだ作品。
楽しげにぶっ飛んでます。

テレビ放映では以後、何度も観たけれど
DVDでちゃんと観るとやっぱりおもろい!最高〜!!
前半はまった〜りした変態バイオレンスものですが
60分すぎ!!!いきなりヴァンパイアもんへと大展開!!!!
ゲッコー兄弟とフラー一家の運命やいかに…

最初から最後まで冷静なジョージ・クルーニが素敵すぎ!
タラちゃんの変態&キレ具合も素敵!
ハーベイ・カイテルのおとっつぁんも
ジュリー・ルイスのキュートさも
チャイニーズ坊やの間抜けさもも
セックスマシンのおっさんも
おっぱい丸出しのね〜ちゃんも
怪物ちゃんたちのグロテスクさも
テンポの良さと下らなさで、思わず爆笑!!
応援系のバイオレンスホラー&下らなさは天下一品。
何よりもラストシーンが秀逸で好きなんですよ。

シリーズの続編2&3より
やっぱりコレなんだなぁ〜。
ロドちゃんのメイキングは面白いので
コレのメイキングとセットのスペシャル版を発売して欲しいな。
もちろん単品でもOKだけど…
ボックスセットは2&3が激しく要らなかったので買わなかったんですが
今を思えば買っておいても良かったのかしら…
というわけで只今再び、タラ×ロドちゃんにハマってまして…
というかむしろロドちゃんラブですな。
映画オタク…というか映画バカが
本気で作る映画はホントに下らなさもパワフルだわ〜!!!

ところでロドちゃん…
「シン・シティ」の続編、「グラインドハウス」のスピンオフもゼヒ作って欲しいけれど
オリジナルの「バーバレラ」のゆるいバカバカしさが
どう料理されるのか?????
ジェーン・フォンダを越えるキャスティングはなるのか???
ロドちゃんの「バーバレラ」も楽しみです。


B00005H3H0フロム・ダスク・ティル・ドーン
ジョージ・クルーニー クエンティン・タランティーノ ハーベイ・カイテル
東芝デジタルフロンティア 1999-04-23

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フロム・ダスク・ティル・ドーン
サントラ ジョージ・クルーニィ ブラスターズ
B00005G40A


フロム・ダスク・ティル・ドーン2
ロバート・パトリック ダニー・トレホ ブルース・キャンベル
B00005LA37

フロム・ダスク・ティル・ドーン3
マルコ・レオナルディ レベッカ・ゲイハート アラ・セリ
B00005LA38

■「グラインドハウス U.S.A.バージョン」レビュー
■監督:クエンティン・タランティーノ
■監督:ロバート・ロドリゲス

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September 01, 2007

「グラインドハウス U.S.A.バージョン」

[劇場映画]★★★★★

ロドリゲス&タランティーノ監督とその仲間達が作り出す
B級レトロで下らな〜いグラインドハウスワールドは、もう最高!!!
ゾンビ&スラッシャー好きの方限定でおススメ。
ゼヒこのバージョンでのDVD化を求む!!!


せっかくなので8/24〜8/31限定上映だった

『グラインドハウス』U.S.A.バージョンを観てきました!

料金¥3,000というのがネックでしたが
ロドリゲス&タランティーノ監督のマニアックな世界を
3時間11分思う存分堪能!!!大満足♪♪♪

映画『GRINDHOUSE/グラインドハウス』ポスター

コレってそもそもが両監督が
スラッシャー、セクスプロイテーション、ブラックスプロイテーション、
カー・アクション、マカロニ・ウエスタン、香港カンフー
などなどのB級を映画一緒くたに予告編と共に2〜3本立上映されていた
70年代の『グラインドハウス』ワールドを自分達で作っちゃおう!
と、本編2本と間に流れる予告編まで作って1作品にパッケージしたものだそう。
日本ではおそらく大人の事情で
ロバート・ロドリゲス監督の「プラネット・テラー」
クエンティン・タランティーノ監督の「デス・プルーフ」
をそれぞれ再編集して単品公開されるのですが
せっかくならこのU.S.A.バージョンをと最終日の最終回に鑑賞。

何と言ってもフェイク予告編が観たいじゃないですか!

深夜ですが…満員。(予約しておいて良かった)
パンフレットも売切れ、プレゼントとやらも引換券だし、ショップも閉まるし…
今ひとつの劇場対応でしたが座席も観やすく小さめのスクリーンもそれっぽいし
何よりもファン達のノリが最高でしたね♪
前後左右お兄ちゃんの笑い声といい、拍手といい、
ワタシが目立たず助かりました(汗)感謝です♪♪

 
1. フェイク予告編 「マチェーテ」 ロバート・ロドリゲス監督
2.『プラネット・テラー アメリカバージョン』 ロバート・ロドリゲス監督
3. フェイク予告編 「ナチ親衛隊の狼女」 ロブ・ゾンビ監督
4. フェイク予告編 「Don't/ドント」 エドガー・ライト監督
5. フェイク予告編 「感謝祭」イーライ・ロス監督
6.『デス・プルーフ アメリカバージョン』 クェインティン・タランティノ監督


の順序でテンポも宜しく下らな〜い予告編開始と共に爆笑♪
ホントに贅沢にも良く出来たフェイク予告編は観てよかった!!!
フェイク予告編なのに、某有名俳優さん達が出演していたり
とにかくグハハ…とバカウケ状態でしたよ。
どうやら最初の「マチェーテ」だけは
単品上映の『プラネット・テラー』でも上映されるそうなのでお楽しみに。

ちなみにプリント数の少ないインディーズ映画にありがちな
プリントの派手な傷、飛び、ブレ、リールごと紛失…
までもが、本編にもフェイク予告編にも緻密に再現されているのも
なかなかオツでした。
昔は学園祭や自主映画上映なんかで、フィルムが燃えたりしてましたもんねぇ〜


さて…本編達を軽く紹介

『プラネット・テラー アメリカバージョン』もう最高!!!
ゾンビ映画なのでダメな方は最悪でしょうが
お約束もきっちり守つつ、タイミングもバッチリのとにかく下らないネタがイイ!!!
そして何といっても…見所はチェリーちゃんの武器、片足マシンガンですな(爆)
タラちゃんの“変態”っぷりもおさえておきましょう。
あ、ブルース・ウィリスの情けない姿
某ドラマで活躍していたナヴィーン・アンドリュースにも注目!!!
『フロム・ダスク・ティル・ドーン』を越えるバカバカしさでした。

映画『グラインドハウス/プラネット・テラー』ポスター 映画『グラインドハウス/プラネット・テラー《黄》』ポスター

オリジナル・サウンドトラック「プラネット・テラー in グラインドハウス」
サントラ ローズ・マッゴーワン
B000UJAOV6

そして…

『デス・プルーフ アメリカバージョン』がこれまた素晴らしい!!!

まった〜りした女の子達のバカバカしい会話が進み
ゆる〜い展開に飽きた頃…
突如カーアクション&スラッシャーものへ急変!!!
もちろんタラちゃんならではの復讐劇&オタクネタも満載で
ラストには館内大拍手!!!!!
物事の二面性を上手く利用し極端にバカバカしく描いていますな。
何よりもゾーイさんとキム姐さんが素敵すぎるのと
スタントマン・マイクに扮するカート・ラッセルの切ない瞳〜(笑)
『プラネット・テラー』に出演していたアノ人やコノ人もご登場と
これも見所であったりします。

映画『グラインドハウス/デス・プルーフ』ポスター

デス・プルーフ in グラインドハウス
オリジナル・サウンドトラック
B000TGIQWE

とにかくエロ、グロ、ナンセンス、バイオレンス満載でもちろんR指定。
誰にでもおすすめ出来るものではありませんが
ロドリゲス&タラちゃん&B級映画好きの方には
両作品超おすすめ〜!!!
どちらも力強い女性達とそんな女性達に弱〜い男達を
バカバカし〜く描いております。


気が早いですが、これらの作品のDVDは
フェイク予告編を入れた
このU.S.A.バージョン完全版とかで発売して欲しいですね。
絶対買いますから…ゼヒ!!!

_________________

「グラインドハウス U.S.A.バージョン」
原題:GRINDHOUSE

製作国:アメリカ(2007)
映倫 R-15

監督:ロバート・ロドリゲス/クエンティン・タランティーノ他
脚本:ロバート・ロドリゲス:「プラネット・テラー」&「マチェーテ」
   クエンティン・タランティーノ:「デス・プルーフ」
撮影:ロバート・ロドリゲス「プラネット・テラー」&「マチェーテ」
   クエンティン・タランティーノ「デス・プルーフ」
出演:

「プラネット・テラー」
ローズ・マッゴーワン:チェリー
ブルース・ウィリス:マルドゥーン
フレディ・ロドリゲス:レイ
ジョシュ・ブローリン:ブロック医師
マーリー・シェルトン:ダコタ
ジェフ・フェイヒー:JT
ステイシー・ファーガソン:タミー
ナヴィーン・アンドリュース:アビー
マイケル・ビーン:ヘイグ保安官
レベル・ロドリゲス:トニー
ジュリオ・オスカー・メチョソ:ロミー
ニッキー・カット:ジョー
エレクトラ・アメリア・アヴェラン
エレクトラ・イザベル・アヴェラン
トム・サヴィーニ
カルロス・ガラルドー
マイケル・パークス
クエンティン・タランティーノ

「デス・プルーフ」
カート・ラッセル:スタントマン・マイク
ロザリオ・ドーソン:アバナシー
ローズ・マッゴーワン:パム
シドニー・ターミア・ポワチエ:ジャングル・ジュリア
ゾーイ・ベル:ゾーイ
マイケル・パークス:アール
メアリー・エリザベス・ウィンステッド:リー
ヴァネッサ・フェルリト:アーリーン
ジョーダン・ラッド:シャナ
トレイシー・トムズ:キム
マーリー・シェルトン
ニッキー・カット
イーライ・ロス
クエンティン・タランティーノ:バーテンダー

「マチェーテ」
ジェフ・フェイヒー
ダニー・トレホ
チーチ・マリン

「ナチ親衛隊の狼女」
ウド・キア
シビル・ダニング
シェリ・ムーン・ゾンビ
ニコラス・ケイジ

「Don't/ドント」
マシュー・マクファディン
ケイティ・メルア
ジェイソン・アイザックス

「感謝祭」
ジェフ・フェイヒー
ジョーダン・ラッド
マイケル・ビーン
ティム・ロビンス

「グラインドハウス」オフィシャル・サイト
_________________

2008/3/21にUSAバージョンのDVD-BOX発売決定!!

B0011DTTC0グラインドハウス コンプリートBOX(初回限定生産)
ゾーイ・ベル ロザリオ・ドーソン クエンティン・タランティーノ
ジェネオン エンタテインメント 2008-03-21

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グラインドハウス映画入門 (洋泉社MOOK 別冊映画秘宝)
4862481906

グラインドハウス ~デス・プルーフ&プラネット・テラー~ ビジュアル&メイキングブック
エンタテイメント書籍編集部
4797344636

■「グラインドハウス U.S.A.バージョン」レビュー
■監督:クエンティン・タランティーノ
■監督:ロバート・ロドリゲス

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July 19, 2007

「フォレスト・オブ・ザ・デッド」

[DVD映画]★★★★☆

環境問題について紛糾してみた?エコ・ゾンビ♪
これが意外と面白かった〜。
キャッチコピーの『木、切るな!』がイカしてます!

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「フォレスト・オブ・ザ・デッド」
 原題:Severed

製作国:アメリカ(2005)未公開
監督:カール・ベッセ
脚本:カール・ベッセ/トラビス・マクドナルド
出演:
ポール・キャンベル
サラ・リンド
ジュリアン・クリストファー

_____________

『木、切るな!』というコピーに大爆笑。
とはいえ意外と真面目なゾンビもの。
環境問題をとりあげた?
エコロジー・ホラーだそう…(苦笑)

樹木伐採中にとある木の樹液を浴びた
作業員の様子がおかしくなった。
助けようとする仲間達だったが…

バイオ技術を駆使して生産量を高めようとしている企業の御曹司が
父親の指示で事故のあった現場に向かうと
そこは想像もしない悲惨な状態…
辺りをうろついているのは…そう、ゾンビだったのだ。
生き残っているわずかな者と
何とか逃げ出したものの、社によって森は閉鎖されている…
とにかく自分が生き抜くためにあらゆる手段をつくさねばならない。
ある者は仲間を犠牲に
ある者は研究第一
ある者は…利益を重視し…
ある者達は…ゲーム感覚でゾンビを退治…
森の中のわずかな生存者達の人間関係すらどんどん崩れてゆく。
果たして生き残る事が出来る者はいるのだろうか???

大量伐採に座り込んで抗議していた環境保護団体の人々すら
ゾンビと化すのが何とも皮肉。
なぜ樹液で…とか、突っ込みどころは満載だけれど
ロメロへのオマージュもたっぷり感じられるしテンポも良く
B級とはいえ意外とちゃんとしたゾンビものになっていた。
社長さんも自業自得と、無理矢理オチていたのが個人的に好き♪
期待しなかっただけに結構楽しめました。


B000EBDEW6フォレスト・オブ・ザ・デッド
ポール・キャンベル サラ・リンド ジュリアン・クリストファー
ジェネオン エンタテインメント 2006-04-05

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July 15, 2007

「変態村」

[DVD映画]★★★☆☆

予告編がかなり不気味で気になっており鑑賞。
たしかシネマライズでの単館上映だったかな。
人里離れた森の奥の僻地の村の不気味さと
“加速する孤独な人間の狂気”
愛するひとを想い独り占めしたいという感情が
個人的な妄想だけでなくエスカレートしてゆく異様さが
ただただ痛々しく不気味。

_________________

「変態村」
 原題:CALVAIRE

製作国:ベルギー/フランス/ルクセンブルグ(2004)

監督:ファブリス・ドゥ・ヴェルツ
脚本:ファブリス・ドゥ・ヴェルツ/ロマン・プロタ
音楽:ヴァンサン・カエイ

出演:
マルク・ステヴァンス(ローラン・リュカ)
バルテル(ジャッキー・ベロワイエ)
ロベール・オルトン(フィリップ・ナオン)
ほか

_________________

タイトルにインパクトありますが
ちょっと内容とはズレていますな。
変態さんがわんさか登場するわけでもなく
孤独な狂気と純愛が描かれています。

地方を独りで旅するちょっと可愛いミュージシャン
(日本でいうほぼ演歌的な感じ)のマルクは
齢上のおばさま達にモテモテ。
南仏に向かうはずだったのに…車の故障で立ち往生。
とある村のはずれのペンションに泊めてもらうのだが
オーナーのバルテルの様子がどんどんおかしくなってくる…
そして、その村の住人の様子もあきらかに妙。
マルクはどんどんとんでもない状態へと追いつめられてゆく…
彼に未来はあるのだろうか???

最初はまったりと、どんどん加速する狂気とあっけないラストには
思わず『ええ…』(汗)
十字架へ張付けられてのお仕置きや
痛そうなシーンも多いけれど
それを上回る異常な愛情表現のほうが怖いですね。
バーでの村の男のダンスシーンがとにかく不気味。
不協和音のピアノで奏でられる音楽で
村の男達が踊るのはまるでゾンビか案山子のダンス。
目に焼き付いて離れません。

意外にも妙にクォリティが良い部分やこだわりもあったりで
ぐいぐい見せる所はあるけれど
ストーリー的にはいまひとつかな。
愛する女性を失った寂しさ
そして女性不在の村?から起因するのか
描かれているのは孤独な狂気。
村に入る前の町でも老婆や中年女性に迫られていた
親しみやすい中性的な魅力のある
美青年マルクは妙な色気と美声のせいで
こういった人を狂わせる才能を持っていたんでしょう。
僻地の村では、もはや女性として愛されていましたし…

それにしても救いの無い映画でした。
初の長編作との事で、盛り込み過ぎもある。
メイキングを見ると監督の暑苦しい思いが堪能できますね。
村人のドン的なロベールを演じるのは
これまた変態ものを演じるとピカイチのフィリップ・ナオン♪
リハする姿…やっぱり上手いわ…この人。
予告編のほうが本編よりは面白いタイプの作品。

ちなみに…
特典映像の短編『ワンダフル・ラヴ』がおすすめ。
こちらのほうが完成度高くて面白い。
20分という短時間ながら寂しい年増女の狂気を見事に描いています。
目新しさは特に無いけれど、とにかく主人公の女性の目がイッちゃってるし
ケーキ食べてても、肉買っていても、
牛タン料理してても、歩いていても怖い…
作品について楽しそうに熱〜く語るこの監督の
今後の作品にちょっと期待します。


B000H4W91M変態村
ローラン・リュカ ファブリス・ドゥ・ヴェルツ ジャッキー・ベロワイエ
キングレコード 2006-10-04

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July 14, 2007

「ハード キャンディ」

[DVD映画]★★★★☆

童話の持つ残酷さをモチーフに
少女の持つピュアな残酷さと
好感度のある普通の中年男の持つ微妙なイヤラシさを
とことん極端に描いたもはやサスペンス・ホラー。
特に男性は観た後嫌な気分になる事うけあい。
でも…決して良い子と身に覚えのある方は観てはいけません…

_________________

「ハード キャンディ」

製作国:アメリカ(2005)
監督:デヴィッド・スレイド
脚本:ブライアン・ネルソン
音楽:ハリー・エスコット/モリー・ナイマン

出演:
ジェフ(パトリック・ウィルソン)
ヘイリー(エレン・ペイジ)

「ハード キャンディ」オフィシャルサイト

_________________

な…なんて事を!うへ〜いやだ…痛いって…!!
予告編から痛そうだったけど…
想像以上に精神的にも痛〜い物語。
あどけない表情のヘイリーちゃんが、
自分を変に正当化しつつ行う犯罪行為たるや…
何とも言えない嫌〜な雰囲気満点!!!

出会い系サイトで14歳の少女とお友達になろうと思って油断したら
どえらい目に合ってしまう可哀想なカメラマン中年男の物語。
ジェフは端正でインテリ風のカメラマン。
チャットで出会って3週間の女の子ヘイリーとカフェで待ち合わせ
ジェフの自宅へ行くことになるが…
まだまだ幼なさの残るヘイリーちゃんにスクリュードライバー飲まされて
目覚めた時には身体を縛られ身動き取れず自宅に監禁された。
彼の女性遍歴を尋問された挙句に…そう…去勢。

可愛い顔して淡々と“作業”を行うヘイリーちゃん。
これは彼女の好奇心的なお遊びなのか、はてまた復讐なのか
(最初からゲームの要素はないですけどね)
ジェフは犯罪を犯していたのか、はてまたただのロリコンなのか
どっちにしてもヘイリーちゃん…
ちょっとやり過ぎです…ってかできんでしょ…普通!!!
しかも初めて…医学書読みながら…というのがさらに痛いっ!!!

お隣の日本人の奥さん?のおマヌケなセリフや
実際小娘にあそこまで出来るのか???…とか
氷の麻酔やディスポーザーとかロープとか…
あちらこちらに突っ込みどころ満載だけど
とにかく感情移入を許さず、少女が中年男をグリグリと最も嫌な方法で
追いつめてゆくそのシチュエーションたるや!!!!!
泣いてもわめいても不利なのは中年男。
とことん精神的に追いつめてやる…的な
最後の最後まで少女のいや〜な残酷さにはゾッとします。

あの微妙〜なロープの長さ…きっと………
まぁ、悪いのは男も女もどっちもどっち…
ジェフも何のかんの少女との遊びは初めてでは無さそうでしたし。
危ういものには手を出すなという教訓にして欲しいですな。

ところで赤いパーカーを被った赤ずきんちゃん…
悪い狼を見事罠にはめ満足出来たんでしょうか?
あの友人との電話の軽いノリは
そもそも復讐とかではなく
単なる興味本位とかだったりする気も…
いずれにせよ末恐ろしい〜。

B000LPS3PSハードキャンディ デラックス版
パトリック・ウィルソン デイヴィッド・スレイド エレン・ペイジ
ジェネオン エンタテインメント 2007-02-23

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June 27, 2007

「ブギーマン」

[DVD映画]★★☆☆☆

暗闇に潜む化物への恐怖。
ブギーマンとは一体何なのか???

* * * * * * * * * * * * * * * *
「ブギーマン」

製作国:アメリカ(2005)
監督:スティーヴン・ケイ
製作: サム・ライミ/ロブ・タパート
原案・ エリック・クリプキ
音楽: ジョセフ・ロドゥカ
 
ティム( バリー・ワトソン)
ケイト( エミリー・デシャネル)
フラニー( スカイ・マッコール・バートシアク)

「ブギーマン」オフィシャル・サイト

* * * * * * * * * * * * * * * *

う〜ん怖くないな。子供向け?。
サム・ライミちゃんのゴースト・ハウス・ピクチャーズだから
期待したのだけど、なんだか「JUON」みたい…
と思ったら特典映像でやはり
スティーヴン・ケイ監督、日本のホラーに影響されたよう。

最初のオープニングはなかなか良い!
子供の頃の恐怖…クローゼットの中の怪物のトラウマ。
この少年が青年となってトラウマに対抗するという…
とっても解りやすいお約束を守った一応ホラー。

映像は綺麗でカメラワークも悪くないんだけど、
話がこぢんまりとなかなか進展しない…
まぁ、こんなもんかと思っていたら…

最後の15分くらいでいきなり過激にスピードアップ!
妙ちきりんな怪物がぴゅんぴゅん飛びまくり、
おいおい!なんじゃそれ!!
と突っ込みドコロ満載。
かなり自己満足的なB級ホラーだったけど
このスピード感が全編にあると良かったな。

B000GH2RUSブギーマン
バリー・ワトソン スティーブン・ケイ エミリー・デシャネル
松竹 2006-09-28

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February 04, 2006

「スケルトン・キー」

[DVD映画]★★★★☆

ジーナ・ローランズの演技が怖いのなんの!
閉鎖的なアメリカ南部の文化とそこに潜む歴史の暗部。
日本未公開ながらなかなか見応えありのこの作品、
ストーリーが進むにつれてどんどん尻上がりにドキドキ度アップ!!
終盤の手に汗にぎる展開にはびっくりだ!!!

監督はイアン・ソフトリー
脚本を米版「リング」シリーズなどのアーレン・クルーガーが手掛けた
2005年制作のアメリカの作品「スケルトン・キー」。
主演はケイト・ハドソン。そして、何と言っても、
ジーナ・ローランズやジョン・ハートの演技が重厚で素晴しい!
アメリカ南部、ルイジアナ州ニュー・オリンズを舞台に、
その地方の歴史と独自に根付いた文化を鍵に繰り広げられるサスペンス・ホラー。
 
 
ホスピスで働く看護士のキャロライン(ケイト・ハドソン)は、
今日も1人の患者を看取った。
だが、無くなった患者に対しての職場の事務的な対応に嫌気がさしている…
そんな時に新聞の求人広告での住込看護の職を見つけ、
ルームメイトのジル(ジョイ・ブライアント)の忠告をも軽く聞き流し
ルイジアナの沼地にある勤務先の屋敷へ面接に向かった。
うっそうとした沼地の中にある広大な敷地、30部屋以上もある大邸宅には、
老婦人のヴァイオレット(ジーナ・ローランズ)と
脳梗塞で身動き取れず話しも出来ない夫のベン(ジョン・ハート)が住んでいた。
ヴァイオレットは南部出身でないキャロラインを気に入らないのだが、
仲介に入っていた青年弁護士ルーク(ピーター・サースガード)の強いすすめで
キャロラインはこの屋敷で働く事に決定。

さて、彼女はいよいよ屋敷に住み込む事となったのだが、
まだキャロラインを気に入っていない様子のバイオレットから
ぶっきらぼうに屋敷とベンの介護について説明され、
“全ての部屋を開けられる合鍵”をもらう。
ただでさえ南部の農園の古い大邸宅…
いわくのありそうな怪しい雰囲気とこちらも無気味な周辺の住人達。
でもキャロラインにとっては理想の看護士の仕事。
悲しげな表情のベン、少しずつだが会話の増えてきたヴァイオレット
時々やってくる弁護士のルークを頼りに、新生活が始まった!!!
 

以下ややネタバレ有り。この作品を楽しむため、
これから観る方はこの先を読まない事をお勧めします

 
* * * * * * * * * * * * * * * *
 
そんなある日、キャロラインはヴァイオレットに言われて
庭に植える花の種を取りに2階へ登った時、
ふと、妙な音が聞こえる屋根裏部屋に気づく。
しかもその小部屋の奥には合鍵でも開けられない扉を発見!
ヴァイオレットにその事を訊ねると、屋敷の悲しい歴史を少し教えてくれた。
だが、こっそり後で再度チャレンジしてみた所…その中にあったものは…
屋敷のアルバム、奇怪なものが入っている瓶や人形や本、そして古いレコードなど
怪しげな儀式に使うようなものばかり…。
ニューオリンズへ戻ってこの事をジルに相談すると、
この地方独特の風習について教えてくれた。

リンチで無くなった奴隷の夫婦が写るからと鏡が隠されているこの屋敷、
その恐ろしい歴史や次々と起こる不思議な出来事。
不思議な習慣“フードゥー”。
この屋敷に不審感を抱きつつも妙に興味をそそられるキャロラインは、
亡くした父親と重なるベンを何とか救いたいがために、
ついに禁断の世界へ足を踏み入れてしまったのだ…
 
 
前半の意味不明で乱暴なカットのひとつひとつが後になって効いてくる!
“赤いレンガくず”“ドーナツ盤のレコード”“開かずの扉”そして“鍵”
“オイスター”“ガンボ料理”“鏡”“縫い閉じられた体のパーツ”
“薬”“シーツの文字”“写真立てに重ねて入った古い写真”
“奴隷へのリンチ”“『アイコ・アイコ』”
あぁそうだったのか!!何てことだ!!!まさか!!!!!
のったりした導入部分からじわじわと攻めてきて
クライマックスに至るやドキドキハラハラのもはや応援系への展開♪
“生贄”“儀式”“恐怖の館”
と古典的な手法ながら巧妙に作られおり、
ふんだんにちりばめられたあらゆる伏線がピタッと収まる所に感心する。
そのひとつひとつに「なるほど」納得しながらも、
観た後は重い気分になるのもこの作品の特徴だ。

それは、もちろんアメリカの南部の悲しい歴史が背景にあるからなのだが、
アンクルトムの小屋」などで子供の頃に読んだ本を思い出した。
“プランテーション農園”“奴隷制度”
先住民族とヨーロッパとアフリカ融合した特異な文化。
“バーボン・ストリート”“フレンチ・クオーター”
ニューオリンズの街なみからもそれを知る事は出来る。
だが、宗教である“ヴードゥー”は知っていたが、
実践的な呪術である“フードゥー”というものは初めて知った!!
彼らは精霊を信じ、信じる事によってその効果を得るものらしい。
特典映像にある“恋まじない”や“こっくりさん”などは実践的な呪術と言えよう。
そもそもアニミズムの国である日本人にとっては意外と馴染み深い慣習だ。

亡くした父との過去があり選んだ職業が看護士だったゆえに
この極めてダークな世界に関わったゆえに、
思いもかけない経験をする事になる若いキャロラインの職業意識と正義感。
お約束だがこれが恐怖のきっかけとなる。
キャロラインを演じるケイト・ハドソンの繊細な演技と
力強い美しさ(実は出産後だったそう)!!
そして、なんと言っても大御所女優と俳優の名演技!!!
怖さ満点!屋敷の女主人を演じるジーナ・ローランズの眼力と
堂々たる体を張った演技と人物像の豹変ぶり、
動かない体で密かに助けを求める可哀想な老人ジョン・ハートの
訴えるような悲しげな眼差し、
ガソリンスタンドの怪しい盲目の老女、マリオン・ジンザーの目!!!
往年の各役者のその絶妙なる演技がたまらない!
少ない登場人物ながら彼らの演技力が、
この作品のクオリティーを高めているのは確かだ。

ローズマリーの赤ちゃん」を彷佛させるオカルト感。
特別難解な作品ではないが、再度観てパズルをはめなおしてみるのも楽しい。
エンドロールのプレスリーの曲すら…なるほどね!!!
 
[超もり沢山の特典内容]
・イアン・ソフトリー監督による本編音声解説
・未公開シーン集(イアン・ソフトリー監督による音声解説付き)
・鍵のかかったドアの後ろに −メイキング・オブ・「スケルトン・キー」
・「フードゥー」と「ブードゥー」についての解説
・レシピと儀式:パーフェクト・ガンボの作り方
・バイユーのブルース
・ケイト・ハドソンのゴースト・ストーリー
・荘園での生活
・「スケルトン・キー」のキャスティング
・ジョン・ハートの物語
・“幸福”と呼ばれた家
・ジーナの恋まじない
・「キング・コング」予告編

スケルトン・キー
ケイト・ハドソン イアン・ソフトリー ジーナ・ローランズ
B000BK4D1Q

最近では息子のニック・カサベテスの「君に読む物語」でも出演していたが、
彼女の亡き夫ジョン・カサベテス監督の作品での強烈な演技が大好き!
■映画「フェイシズ」レビュー
■映画「こわれゆく女」レビュー
■映画「グロリア」レビュー

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May 25, 2005

「ドーン・オブ・ザ・デッド」

[DVD映画]★★★☆☆

スピーディーでカラッとしたアクション・ホラー!
笑っちゃいけないけど…笑ってしまう「ドーン・オブ・ザ・デッド」。
甦った瞬間にパワフルになる勢い満点のゾンビさん達。

ホラー映画の金字塔ジョージ・A・ロメロ監督の「ゾンビ」のリメイク版。
監督はCM界から本作で劇場映画デビューとなるザック・スナイダー
主演はどこかで見たと思ったら「死ぬまでにしたい10のこと」のサラ・ポーリー。
俯瞰ショットや固定カメラの駆使、絶妙なタイミングでの映像のインサートなどなど
CM監督という事もあり、カメラワークや凝り方がそれっぽくて新鮮だ。
オープニングとエンディングは気合い一杯だが、ちょっとやり過ぎで興醒め。
ちょっと歌詞に頼った部分も多く、ミュージック・クリップ感も否めない。
とはいえ個人的には「28日後」よりは楽しめたかな。テンポは抜群。
2004年公開のアメリカ映画。

看護婦のアナ(サラ・ポーリー)は、長い勤務を終え自宅へ帰り、
優しい夫ルイス(ジャスティン・ルイス)と愛しあい眠りにつく。
ちょっと忙しかったが、いつもと同じ平和な一日だった。
だが翌朝、6時37分。彼女たちの寝室のドアの所に、隣家の8歳の少女
ヴィヴィアン(ハンナ・ロックナー)が、血まみれの顔で立っていた。
心配して彼女に駆け寄るルイスの首にヴィヴィアンは突然食い付き彼は絶命。
そして今度はアナに向かって、突然人間離れしたスピードで襲い掛かってくる。
ドアの外へヴィヴィアンを閉め出し、ホッとしたのもつかの間、
死んだはずの彼が起き上がり襲い掛かってくるではないか!
間一髪ルイスから逃れアナは屋外へ飛び出したのだが…
そこは昨日とは全く違う世界。
隣人が銃をかまえ、車は暴走し、あちらこちらで火の手があがり、
人が人を襲って走り回る恐ろしい光景が広がっていた。
一体何が起ったのか???

車に飛び乗り、猛烈なスピードで追って来るルイスから逃げるのだが、
ルイスは新しい獲物を見つけると、くるりと方向転換して行ってしまった。
そんな間にも助けを呼ぶ人、襲い掛かる人がアンの車に駆け寄ってくる。
臨時ニュースではこの状況を報道していた。
彼女が避難場所に向かおうとしていた所、車を奪おうとする男が…
それを振り払おうとして道からそれて木に激突!
意識を回復したアンは、銃を持った警官ケネス(ヴィング・レームズ)と共に
避難場所へ向かうが、そこを見て来たという3人、
ごく普通良識人のマイケル(ジェイク・ウェバー)、
元ヤク中のアンドレ(メキー・ファイファー)、
彼の妻妊婦のルダ(インナ・コロブキナ)達に出会い
一緒に近くにあるショッピングモール“クロスロード・モール”へと向かうのだ。

ショッピングモールで流れる流暢な音楽。人はいないが店内はそのまま。
時間の流れが止まった、一見平和なモールの中…だがここにもヤツらはいた。
ここでの生存者の警備員達の3人、ヒゲおやじCJ(マイケル・ケリー)、
バート(マイケル・バリー)、新入り下っ端のテリー(ケヴィン・ゼガーズ)に合流。
お互いをけん制しながらも、次第に助け合うように…
なぜなら外部の情報も次第に途絶え、避難場所も不明、助けを求めるも来ず。
しかも、本能のためか、うじゃうじゃと日々モールに集まるゾンビ達は増加する一方。
ところが…生存者もちらほらと現れる。
モールの向かいで一人戦う鉄砲屋のアンディ(ブルース・ボーン)。
ある日突っ込んできた大型トラックに乗っていた8人。
名無しで瀕死の大女、イカシた強いおばさまノーマ(ジェイン・イーストウッド)、
キザな金持ちスティーブ(タイ・バーレル)、
イケイケ女のモニカ(キム・ポイリアー)、
お年を召したグレンおじさん(R・D・レイド)、
足を怪我したタッカーおやじ(ボイド・バンクス)
フランク(マット・フルーワー)とニコール(リンディ・ブース)父娘。
彼等は力をあわせて生き抜くためにヤツらと死闘をくり広げるのだが、
どんどん仲間達がヤツらに噛まれた怪我によってゾンビ化してゆく。
このままでは…と彼等はモールからの脱出という無謀な作戦に出た。
果たして彼等に平和な世界はあるのだろうか???

テレビ伝導師(ケン・フォリー)の言葉。
地獄に死者があふれた時、死者が地上を歩くのだ…

このリメイク版はロメロ監督の「ゾンビ」へのオマージュはもちろんたっぷり。
だが、あのゆらゆら歩くゾンビ達ではもはや無い。
フットワークが極めて軽く、人間の何倍ものスピードで走り飛びかかる。
信じられない数のゾンビ達が歩き・走り・食らいつくので、
物凄い勢いで増える増える…。
こいつらは一度死んだ動く屍、生前の心はもはや無い。
昼だろうが夜だろうが関係ない!
肉親だろうが誰だろうとおかまいなしに噛み付き食する
まさに地上はゾンビワールド!

思えばオープニングのシーンからじわじわこの事態は進行していた。
病院は多忙だったし、ニュースでも特別番組。
それにしても、人間達の秩序ある世界が一昼夜で崩れ去った…というのが恐ろしい。
こんなゾンビの世界での孤島のモール。
かろうじて食料や物がたっぷりで、そこそこの気密性を保てる
このモールでの生活を、生存者達が楽しむ余裕がちょろっと出てくるあたりが人間的。
ケネスは銃屋のアンディと、屋上でボードで会話しながらのチェスにいそしむように、
お金のいらないショッピング、ゴルフ、ビデオでカウチ、Sex…おいおい!!
あげくの果てにはモールの周りをとり囲んだ、
ゾンビ化セレブのシューティングまでも…。
だが、刻々と“死んでも死にきれぬ事態”は迫ってくる。
せっぱつまった中エレベータ内で流れるゆったりした曲に思わず「いい曲だ」の一言。
モールで流れる音楽は現実とのギャップと時間の流れの短さを感じさせる。
中だるみはここだけ。あとは怖いとか誰かに特別感情移入する暇もなく、
一気に絶望に向かってつき進む。

感染者の父を持ったニコールの犬のチップスへの執着。
アンドレの狂気を伴った余りにも無惨な結果になった夢。
ガスボンベ爆弾など、とっさの機敏さと行動力にシビレたひねくれ者のリーダーCJ。
ケネスとアンディの屋上での友情。
極限状態でのマイケルのアナへの愛。
そのマイケルの見つけた電ノコは、とある人物により悲惨な事態を生み出してしまう。

エンディングの救いの無い結末の中にも、
…ほんの少しだけの希望を残そうとしたのだろうか?
謎のキスシーンがインサートされているので見逃さないように。

オフィシャル・サイト
http://dotd.eigafan.com

ドーン・オブ・ザ・デッド ディレクターズ・カット プレミアム・エディション
サラ・ポーリー ザック・スナイダー ヴィング・レイムス ジェイク・ウェーバー
B0002N2IM8

ノベライズ
死者の夜明け—ドーン・オブ・ザ・デッド
James Gunn 入間 真
4812416493

■映画「ゾンビ 米国劇場公開版」レビュー
■映画「28日後」レビュー
  

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May 24, 2005

「28日後」

[DVD映画]★★☆☆☆

感染者は、かなりスピーディでいい動き!
予告編も相当いい感じで個人的には予告編大賞!!

監督は、「トレインスポッティング」「普通じゃない」「ザ・ビーチ
などのダニー・ボイル。2003年のイギリス映画「28日後」。
DVDにはエンディングの別パターンが収録されている。

類人猿研究所から、それは始まった。
血液から一瞬にして『感染』。感染すると精神が破壊され激しい怒りを生み、
狂暴性を増し殺戮へと駆り立てる新型ウィルス。
これが研究所から漏れ人間に感染してから28日後。
事故で入院していて、病院で目覚めたジム(キリアン・マーフィ)は、
周囲に人間の姿が全くないことに気づく。
ロンドンは全くの無人化。廃虚。新聞には『脱出』『感染』などの文字が…。
そして、教会で感染者と遭遇し彼等から逃げる所を
セリーナ(ナオミ・ハリス)に救われる。
彼等は感染を免れて自分達の部屋で生き残っていた、
フランク(ブレンダン・グリーソン)とハナ(ミーガン・バーンズ)の親子と合流。
そんな間にも、感染者たちがちょっとした物音、光を察知してやってくる…。
ここに居ても未来は無い。
4人はラジオから流れる軍のメッセージを頼りにマンチェスターへ向かう。
そこには“感染に対する答え”があると信じて…。

『感染』したら10秒以内に殺さねばならない。たとえ友人や肉親であっても…。
自分が『感染』する前に。そんな、サバイバル・ホラー映画なのだ。

感染者は…
・何故か日中は死んだように眠り、日が落ちると共にスピーディに活動開始。
・特に音に敏感で、何故か健常者を察知し飛びかかってくる。
・何故か主に首筋に噛み付く習性あり。
 エイズ的に、傷口や粘膜系からも感染する。

といったゾンビ・吸血鬼的要素、オマージュ的要素がいっぱい。
でも、感染しても死んで生き返るわけではない。
あくまでも感染者は死んでしまえばそれまで。
死んでも死んでも甦る、ゾンビの恐ろしさでは無いので、
ゾンビ映画やバイオ・ホラーと思って観ると中途半端でちょっとがっかり。
『感染』よりも、冒頭の『無人』のほうが怖かった。

全体の映像のクオリティーは高く、導入部分はどんどん入り込めるが、
中盤からは余分なエピソードが多くて誰にも感情移入出来ない。
特に軍の基地での性欲に狂った男達、それを利用する上官達が見苦しい。
公開時に問題になったためだそうだが、
救いの減る、別エンディングのほうだとまだ納得できる。
本編のほうだと希望は残るが、かなり無理が…。
同監督の「トレイン・スポッティング」と「普通じゃない」が面白かった分、
期待しただけに残念!!
 
28日後...特別編
キリアン・マーフィ ダニー・ボイル ナオミ・ハリス クリストファー・エクルストン
B0007WZTXE

 
ゾンビ映画といえば!
■映画「ゾンビ 米国劇場公開版」レビュー

なんだか笑えるスピーディーなゾンビが“感染者”にちょっと似ている。
■映画「ドーン・オブ・ザ・デッド」レビュー
 

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