6 posts categorized "★ミュージカル・オペラ系"

April 07, 2006

「ティム・バートンのコープスブライド」

[DVD映画]★★★★☆

異常なまでにデフォルメされたキャラクターと
実に凝りまくたストップ・モーション・アニメーション!
「ナイトメア・ビフォー・クリスマス」でおなじみ、
ティムお得意のブッキーなキャラクターと
悪趣味かつ濃厚なティム・ワールド全開の「コープスブライド」!!

ヘンリー・セリックとの共同監督なので
あえて"ティム・バートンの"が入っているあたりが何とも…。
ロシアの民話を題材にした、死体の花嫁と何故か結婚する事になってしまった青年の
生者の世界と死者の世界の壁を越えたミュージカル仕立てのラブ・ストーリー♪
時間がかかる手法ゆえ、最終的に「チャーリーとチョコレート工場」と
同時進行で制作され、同じく2005年に公開されたイギリスの作品。
ご存知のとおり、主人公のビクターの声はジョニー・デップ。
 
物語の舞台は、封建的なビクトリア朝時代。
成金の親を持つビクター(声:ジョニー・デップ)と
落ちぶれ貴族の娘ビクトリア(声:エミリー・ワトソン)。
このお金と地位にしか興味の無い親達の決めた2人の政略結婚だったが、
当人同士は出会った時から魅かれあい、結婚を望むように…。
ところが結婚式の予行練習の日、
ダメダメくんのビクターの失態で、結婚自体が延期になってしまう。
しかも、怪しい謎の招待客がそこへ割り込んできて、
ビクトリアの両親はこの結婚に反対しはじめ、2人の挙式は前途多難に…。
それでも健気に結婚式の予行練習を、一人森の中でしていたビクターくん。
ところがそれが原因で森で亡くなった花嫁エイミー(声:ヘレナ・ボナム=カーター)と
ビクターは結婚の約束をしてしまうハメに…。
突然死者の世界に連れて行かれたビクターの運命は?
そして死体の花嫁=コープスブライドの過去とは???

* * * * * * * * * * * * * * * * * * 

とにかく濃厚な舞台といい、そこで演じるパペット達の表情が素晴らしい!
ピアノを弾いたり涙を流したり、自然な動きに驚いた!

形式を重んじる堅苦しい生者の世界より
束縛されるものがもはやない死者の世界のほうが
生き生きとして見えるのが面白い。

極端に醜い所をクローズアップしデフォルメされたおっさんやおばさんが
腹黒く歌う生者の世界はクラシカルなオペラ風♪
不気味だけれどキュートでカラフルな死者達!
人、動物、虫などがジャジーでファンキーな音楽と共に踊る歌う♪

婚約者である本当の花嫁は強欲で厳格な母親に育てられたが
特別美人ではないが素朴な美しさのある心の綺麗な人
結婚を夢見ていたのに悪い男に騙され殺され森の土の下で
素敵な男が現れるとずっと待っていたコープス・ブライドのエイミーちゃん。
本当の愛を見つけられて良かったね!!!

設定が奇抜なので感情移入しづらいが、
ちょっと不気味なおとぎ話的に十分楽しめる。
「ナイトメア〜」の大人版といった感じかな。
前回は亡霊犬だったが、今回は死体犬(骨犬)が、またキュート♪
強いて難を言えば、序盤まったり進むストーリーと、
最後にハッピー・エンドへとあれよあれよと進む展開。
ラブ・ストーリーとしては、少し残念かな。
とはいえ、キャラクター、背景のセットへの細部までのこだわり、
ひとコマひとコマへの愛情がたっぷりこめられた作品だった♪
 

[特典映像]
本編が70分ほどなのに、特典映像が45とたっぷり!
CGでは味わえないストップ・アニメの制作過程には感服!
あの自然な表情はハイテクなパペットだったなんて…ホント驚き!!
声の出演者ももちろん登場!
こちらは一見の価値あり!
超懐かしい〜トレイシー・ウルマンの姿も♪
まさかビクターの母親の声だとは!!!

「コープスブライド」オフィシャル・サイト

ティム・バートンのコープスブライド 特別版
ティム・バートン
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January 25, 2006

「オリバー!」

[DVD映画]★★★★☆

たまたまテレビ放映されており、ちらっと観たが最後!
オリバーくんの素直な可愛さと天使のような歌声にもう目が離せない!!
そして出て来る少年達の表情の素晴しさ!
ミュージカルが苦手なワタシでもぐいぐい惹きつけられた作品。
2005/1/28よりロマン・ポランスキー監督による
新たな映画版「オリバー・ツイスト」も公開される古き良き名作。

チャールズ・ディケンズの原作小説「オリバー・ツイスト」、
これをライオネル・バートが舞台化し、
更にヴァーノン・ハリスが映画用に脚色した
キャロル・リード監督によるミュージカル映画。
1968年公開のイギリス作品「オリバー!」。
 
 
貧富の差が激しい19世紀のロンドン。
郊外の救貧院ので生まれた少年はオリバー(マーク・レスター)と名付けられ育った。
そこでは子供たちはおかゆを少しだけの食事。
ある日くじ引きで代表となり「おかわりをください」と言ったので、
オリバーは葬儀屋サワベリーのところに、3ギニーで売られることに…。
今度は自分も知らない母の悪口にガマンできなくなり、お店で大げんかに。
居場所の無くなったオリバーはその街を1人で逃げだしたのだ!
辿り着いたロンドンの街なかで
スリの少年アートフル・ドッジャー(ジャック・ワイルド)と知りあい、
彼の親方、スリのフェイギン(ロン・ムーディ)の仲間に加わる。
悪名高いスリの天才ビル(オリバー・リード)、
その恋人のナンシー(シャニ・ウォリス)、そしてそこでは
大勢の貧しい少年達が“生きてゆくために”盗みをしながら共同生活していた。
オリバーの初仕事の日、いきなり失敗。そして裁判へ…。
何とか釈放されたオリバーを被害者のブラウンロウ氏(ジョゼフ・オコーナー)は
自分の屋敷に連れて帰り育てる事に。
だが、それにはちょっとした理由があった。
駆け落ちした娘にオリバーがそっくりだったのだ。
裕福な夢のような生活が始まったのだが、
ある日、本屋へおつかいに外出したオリバーは
ビルとナンシーによって、フエイギンのところに連れ戻された。
彼らは自分達の身を守るため、オリバーを手元に置いておきたかった。
だが、ナンシーはせっかくまともな生活を送っていたオリバーが
スリ=犯罪者のままでは良く無いと思いはじめる…。

* * * * * * * * * * * * * * * * * * * *

救貧院の子供達の“おかゆ意外のものをおなかいっぱい食べたい”歌。
オリバーが葬儀屋サワベリーの所へ3ギニーで売られてゆく時の歌。
スリの親方フェイギンの“ポケットからすろう”の歌。
ブラウンロウ氏の館で迎えた“素晴しい朝”の歌。
などなど…舞台がそのまま広がったようなちょっと大胆な構図で
大勢の役者さん達が演じ踊り歌うシーンがリズミカルで楽しく美しい!。
物語自体は単純だが、貧富の差の激しい時代背景と、
貧しいけれど仕事に誇りを持ち力強く生活を楽しもうとしている労働者達の姿、
元気一杯の孤児の子供達。
走り回り、踊りまくり、歌い上げる役者さんの表情が皆とても魅力的だった。

名優オリバー・リードの悪役っぷりも、
スリの親方役ロン・ムーディのひょうきんな演技も、
何といってもマーク・レスター君のあどけない表情にメロメロ!
最初に引き取られた葬儀屋さんのセリフ「ちょっとセツない顔」がたまらない。
そしてスリの名人少年ドッジャー役のジャック・ワイルド君の大人びた子供っぷり♪
この「小さな恋のメロディ」コンビが可愛らしいのなんの!!
ビルのペットの犬ブルズアイの欲望に忠実なのがいい。

貧しいけれど正直な少年の夢のような物語を描き、
酷い政治と悲惨な現実を笑い飛ばすべく
軽妙なタッチのミュージカルに仕上げたこの作品は、
ワタシにとって「サウンド・オブ・ミュージック」を彷佛させるミュージカル映画。
ラストの世知辛さの残るエピソードは、
一応ハッピーエンドになるとはいえ、やはりちょっと虚しさが残るのだが、
転んでも立ち直りの早いスリの師弟のパワーと団結力たるや!
やっと自分を愛してくれる人を見つけたオリバーのホッとする顔よりも
力強くて印象的だった。
 
ポランスキーの「オリバー・ツイスト」はミュージカルではないので、
オリバーや一般市民のもっと辛くて苦しい部分をリアルに描いているはず…。
こちらもゼヒ観てみたい!!
 ↓
ポランスキー版「オリバー・ツイスト」オフィシャルサイト
 
 
オリバー!
マーク・レスター キャロル・リード ジャック・ワイルド
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原作本

オリバー・ツイスト〈上〉オリバー・ツイスト〈上〉
チャールズ ディケンズ Charles Dickens 中村 能三

by G-Tools

オリバー・ツイスト〈下〉オリバー・ツイスト〈下〉
チャールズ ディケンズ Charles J.H. Dickens 中村 能三

by G-Tools

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November 18, 2005

「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」

[DVD映画]★★★★☆

何てワクワクするんだろう!
いちいち細部まで凝りまくりった、ブッキーでキュートな
ティム・バートンワールドがたまらない!
ミュージカルが苦手なワタシでも拒否反応起こす隙間も無いほど、
濃密な映像にマッチした音楽がこれまた素敵で衝撃的♪

コープス・ブライド」が上映中というのと、
ハロウィンが終わりクリスマスの準備というタイムリーさからか、
レンタル全て貸し出し中…。
別のモノへと振り返ったところに「こちら丁度戻ってまいりました♪」と店員さん!
おお…ラッキ〜♪
しかし、コレ1994年公開の作品で、しかもDVDになって3年ほどたつのに
「人気商品なので3泊4日になりますがよいですか?」ときた。
なんと!そんな事があるのね…。
このカウンターの姉さんは不愛想で態度悪くてイラッときたが、
先程の店員さんの商売根性とサービスに免じて許してしまおう♪

前述のとおり製作年は1993年アメリカ。
原案・キャラクター原案がティム・バートン
監督はバートンの盟友ヘンリー・セリック
製作はティム・バートンとデニーズ・ディ・ノヴィ
脚本はキャロライン・トンプソン。撮影はピート・コザチク
素敵な美術はディーン・テイラー
作詞・作曲、主人公ジャックの歌はダニー・エルフマン
ティム・バートンがディズニー・スタジオ在籍中から温めていたらしい、
全編ストップモーション・アニメーションが使われた、
大人も子供も楽しめる世にも無気味で美しいファンタジー・アニメ♪
これは遠い昔の祝日の国のおはなし…「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス
 
 
♪『THIS IS HALLOWEEN, THIS IS HOLLOWIN』
魔女、吸血鬼、狼男、ミイラ、ベッド下のオバケ、諸々のゴーストなどなど…
驚く事、恐ろしい事が大好きで不気味だけれど、
どこか愛らしい住達が暮らす街、ハロウィン・タウン。
彼らの1年間は全てハロウィンのために注がれる。
カボチャの王、骸骨頭のジャック・スケリントン(声:クリス・サランドン)は、
その素晴しい演出で皆の憧れ、尊敬の的。
今年のハロウィンも大成功に終わったが、翌日からは次の年の準備。
毎年同じハロウィンの準備に虚しさを感じていた…。
悩みながら森の中をさまよい歩いていたジャックは
彼の愛犬、幽霊犬のゼロと一緒に色々な形の扉がついた木を発見。
その中のクリスマスツリーの形のドアを開くと…
真っ白な雪と賑やかな光りと音楽の溢れる、クリスマス・タウンが現れた!!!

♪『WHAT 'S THIS?』
初体験のクリスマスに魅せられ憧れた彼は、
ハロウィンタウンに戻り、クリスマス・タウンの素晴しさを住民に力説!
そして、来年のクリスマスにむけ、自宅にこもりクリスマスの研究や実験に没頭。
だが、調べれば調べる程クリスマスは奥深い…理解出来ない謎がある。
でも…ハロウィン・タウン流にだが…あの素晴しさを伝え実践したい!

♪『MAKING X'MAS』
そして…クリスマスを行うべく準備を開始した!!
ジャックを影ながら愛している、つぎはぎ人形サリー(声:キャサリン・オハラ)は
そんなジャックが心配だ……
ロック、ショック、バレルの悪戯3人組のボス、
ウギー・ブギー(声:ケン・ペイジ)も何やら不穏な動き…。

* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * 

自分流に理解したクリスマスの指示をするジャックの説明、
(まるでサンタはクリスマスの支配者で恐怖の赤い大きな怪物)
大喜びで楽しそうに(感性の違いから)ちょっぴり勘違いしながら
クリスマスの準備をするハロウィン・タウンの住人達の滑稽さ。

とにかく不気味で可愛らしくて憎めないハロウィン・タウンの住人達。
彼らのキャラクターといい、表情といい、デジタル処理をしているにも関わらず、
これがとてもい〜動きなんですっ!!
その街の細部までモノトーンでグロテスク…
ジャックのネクタイはコウモリだし、
チャイムはクモ、音は“叫び声”、サイレンも“猫の声”。
そんな街で作られたクリスマス・グッズだもの♪
しかもリボンの黒いプレゼントの箱や、靴下の中身といい、
スケルトンなトナカイに棺桶のソリなどなど…
彼らのセンスで選ばれるモノだから人間達には迷惑極まりない。
悪気は全くないのに…
人間達を喜ばせようとしたのに…
逆に攻撃されて悲しみに落ち込むジャック…とその開き直りの早さたるや(笑)

自分を創ったフィンケルスタイン博士(声:ウィリアム・リッキー)から逃げようと、
何度もイヌホオヅキの毒で眠らせて脱走しては連れ戻されるサリー。
愛するジャックのためにきめ細やかな心配りを欠かさない。
休暇を与えられるべく?誘拐されたサンディー・クローズ(声:エド・アイヴォリー)
も、この街でまともなのはサリーだけと言っていたし。

松本零二のキャラっぽいフィンケルスタイン博士、
光る鼻でフワフワ浮かぶゼロくん、
表情豊かなジャックの顔が可愛くてついつい何度も観てしまう〜。
人気にも納得。シーズンものとして年1度観ても良いくらい。
個人的にはジャックとサリーのラブ・ストーリーというより
“餅は餅屋”“隣の芝生は良く見える”そんな諺が思い浮かぶ。
 
昔ビデオで観た時は泥酔で眠ってしまった記憶があるけど
ちゃんと映画はシラフで観ないと…と反省。
ティム・バートンさんご免なさい!!
素晴しい作品でしたっ!
 
ナイトメアー・ビフォア・クリスマス
ヘンリー・セリック ダニー・エルフマン クリス・サランドン
B0009QX4NU

ナイトメアー・ビフォア・クリスマス コレクターズ・エディション
2005-11-23再発売のスペシャル版らしいです。根強い人気。
B00006LSZ4

 
ナイトメアー ぬいぐるみ ジャック S ディズニー マジカルコレクション 113「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」ジャック・スケリントン サンタVer ディズニー マジカルコレクション 114「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」サリー ナイトメアー ウギー・ブギー S ディズニー マジカルコレクション 115「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」ロック、ショック&バレル
「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」グッズ検索
なんともいえないキャラにハマりそう…。

Corpse Bride - Statue Series : Scraps Corpse Bride - Statue Series : Corpse Bride コレクションドール/ビクター Y-231
「コープス・ブライド」グッズ検索
こちらもブッキーで可愛いキャラでソソラれます。
 

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February 02, 2005

「8人の女たち」

[DVD映画]★★☆☆☆

ごめんなさいオゾンさん。やっぱりダメでした…。
実はオゾン作品で唯一相性の悪かった作品。
一番最初に観たのがこの作品だったので、もう一度チャレンジ。
これは、殺人事件が起きた大邸宅の中での
ミステリー風ミュージカル映画?「8人の女たち」。
監督・脚本は「まぼろし」「スイミング・プール」のフランソワ・オゾン
2002年ベルリン国際映画祭銀熊賞(最優秀芸術貢献賞)受賞作品。

1950年代のフランス。郊外の大邸宅にて。
ある雪の日、一室で主人が刺殺されているのが発見された。
容疑者は邸宅に集まった8人の女たち。
家族愛を吹聴する祖母のマミー(ダニエル・ダリュー)は欲深。
妻のギャビー(カトリーヌ・ドヌーヴ)はどうやら浮気を。
妹ピレット(ファニー・アルダン)はお金のトラブル。
ギャビーの妹オーギュスティーヌ(イザベル・ユペール)は欲求不満のオールドミス。
清楚な長女スゾン(ヴィルジニー・ルドワイヤン)は妊娠中。
勝ち気な次女カトリーヌ(リュディヴィーヌ・サニエ)は妙な行動を。
黒人の家政婦マダム・シャネル(フィルミーヌ・リシャール)はレズビアン。
もちろん、新人メイドのルイーズ(エマニュエル・ベアール)も…。
8人の醜態がどんどん明らかに!!!

ワタシがダメだった理由が判明!
ストーリーや描いている事は初期の頃から変わっていない。
今思えばミステリーにオマージュを捧げた、
ホームドラマ」のレトロでゴージャスなミュージカル演劇映画といった感じか。

1の理由。
どうしても、あのミュージカル感が生理的にダメなのだ。
あの“突然歌って踊る”寒さに耐えられない。(←タモリさんと同じ)
歌い出した途端にもう…。
これはもう、好みなのでしょうが無いなあ。
焼け石に水」とか「サマー・ドレス」(「海をみる」に収録)の
下手な歌と下手な踊りは、アクセントや意味付け的にもツボだったのだが、
ど〜も、何度も何度もしつこく繰り広げられる、
あの“踊りと歌”はそれまでの流れをぶった切る。
あれは“歌う意味”が無いというか、あれにより興醒めしてしまうのだ。
ちなみにオペラなら不思議と大丈夫。
だって最初から最後まで基本的に歌で構成されているんだから…。

2の理由。
あえてやってはいるのだが、
古い演劇風の演出と俳優の演技が映画にするとくどい!!!

3の理由。
オゾン特有の観終わったあとの“浮遊感”。
これは明解に解決してしまうので、
『そりゃそうだろうな〜』と思って終了。
その後の余韻があまり無い。

ちなみにこの作品で面白かったのは、
やはり、ラストの予想のつかないどんでん返しと、
大女優を使って、あれだけの女の醜態を描いたオゾンさんのセンスと勇気!
それだけはあっぱれ!!!

「スイミング・プール」のインタビューで監督自身が語っているように、
やっぱりこの作品の製作は大変なストレスがたまったみたい。
だから「スイミング・プール」では逆の事をやりたかったそう。
たぶんその“ストレス”が微妙に感じられ、観ているほうも堅苦しかった。
オゾンさんには妙な浮遊感のある、変てこな作品を作って欲しいなあ〜。
一見普通に見えて、とんでも無い、想像もつかない結末の作品!!!
そんなオゾン節が好きだなあ!

「8人の女たち」公式サイトはこちら

http://www.gaga.ne.jp/8femmes/

 
8人の女たち デラックス版
カトリーヌ・ドヌーヴ

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8人の女たち プレミアムBOX
フランソワ・オゾン

オリジナル・サウンドトラック「8人の女たち」
サントラ リュディヴィーヌ・サニエ イザベル・ユペール ファニー・アルダン

8人の女たち
佐野 晶 Francois Ozon Robert Thomas Marina De Van


 
■ 映画「海をみる」のレビュー
■ 映画「クリミナル・ラヴァーズ」のレビュー
■ 映画「ホームドラマ」のレビュー
■ 映画「焼け石に水」のレビュー
■ 映画「まぼろし」のレビュー
■ 映画「スイミングプール」のレビュー

フランソワ・オゾンの作品紹介とレビューの一覧
■ フランソワ・オゾン監督について・レビュ−の一覧はこちら
 
■ フランソワ・オゾン監督の作品紹介はこちら
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September 17, 2004

「トミー」 Tommy

[DVD映画]★★★★★

いや〜!!大満足。
劇場(リバイバル)で数回、ビデオで何度も観ているのだが、
もはや、一巡して新しい気持ちで観る事が出来たロックオペラ「トミー」
この前から、録画してあったものを探していたのだが見つからず、
今回豪華な特典付のDVDになったので購入する事に。

今年の夏に『初来日』(とはいえ、メンバ2人は他界)したイギリスのロックバンド、
ザ・フー THE WHOのアルバム、ロック・オペラ“トミー”
英国の鬼才ケン・ラッセル監督によって1975年に映画化された作品。
音楽制作はもちろんピート・タウンゼント

はたして、ロック・オペラとは???
セリフは一切無く、セリフから突然歌にかわるミュージカルではない。
全て音楽と映像、そして歌だけによって構成されている。

「トミー」は1972年にザ・フー、リンゴ・スター、ロッドスチュアートなどの
ミュ−ジシャン達でロック・オペラ化され、
ほぼそのメンバーでロンドン公演も行われたそう。
この映画は『クラッシック好き』で『ロック嫌い』だったケン・ラッセルを
何度も口説きおとして制作された作品なのだ。

これは、戦争が終わった日に生まれたトミーくんの数奇な運命の物語。
(少年時代:バリー・ウィンチ/青年時代:ロジャーダルトリー)
彼は子供の頃のとあるショッキング『事件』により自分の世界に閉じこもってしまい、
見る事も、聞く事も、話す事も出来なくなってしまった。
母親ノラ(アン・マーグレット)と義父フランク(オリバー・リード)から
愛されながらもさまざまな虐待を受けながら成長し、
なぜか天才ピンボール・プレイヤーとして有名になってしまう。
一躍英雄となった彼は、ある日、奇跡の治癒を遂げるのだが…。

トミーの治療のために、新興宗教の伝道師や、麻薬の女王や、専門医が登場
そして、ピンボールの魔術師などの強烈なキャラクターを
エリック・クラプトンティナ・ターナジャック・ニコルソン
そしてエルトン・ジョン、など70年代のスーパースター総出演で演じ歌う。
クラプトンがピート・タウンゼントや故ジョン・エントウィッスルを従えて、
演奏しながら闊歩するシーンなぞ涙ちょちょぎれる!
ステージでピートさんやっぱりギター壊してます…。

ケン・ラッセル御用達のアン・マーグレットと故オリバー・リードはもちろんのこと、
ザ・フーのメンバー(ロジャー・ダルトリー、ピート・タウンゼント、
ジョン・エントウィッスル、キース・ムーン)の芸達者ぶりも素晴らしい。
大人になったトミーを演じるロジャー・ダルトリーの美しさは必見。
とにかく怪しい変態おじさん役の故キース・ムーンは一見の価値あり。
ちなみに、ジャック・ニコルソンはたまたま英国にいたので、この映画に参加したそう。

意外と内容も現代も抱える問題だったりして、
もちろんケン・ラッセルお得意のパロディ、やブラック・ユーモアも満載。
少年のトミーの歌う痛々しい『シー・ミー, フィール・ミ』…これが耳に残る…。
ちょっとユルいが、逆にインパクト有。やはり傑作だった!!

 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 

特典DISCのピート・タウンゼントのインタビューが長い長い!!
ケン・ラッセル監督の3倍くらい語ってます。
すっかりおっさんになったロジャー・ダルトリーも必見。
アン・マーグレットが逆に変わっていなくて怖いくらい…。
出演者の何名かがすでにお亡くなりになっていたり、
年月を感じるが、よくこんな映画を作ったものだと感心した。
そして、古いパンフやチラシのミニ復刻版、これはいい。
パンフの広告に『紫』や『あんぜんバンド』や『8.8 ROCK DAY』の
CD告知が入っていて時代を感じるなあ…。


特典
・本編+特典DISC2枚組
・解説ブックレット16P
・1976年公開当時のプレスシート・パンフレット・チラシミニ復刻版
・クインタフォニック(5.0chサラウンド)音声収録
 
特典DISC内容
・オリジナル劇場予告編
・UK版DVDプロモ映像
・ケン・ラッセル監督インタビュー(約20分)
・アン・マーグレット・インタビュー(約15分)
・ピート・タウンゼントインタビュー(約59分)
・ロジャー・ダルトリーインタビュー(約20分)
・テクニカル・スタッフ・インタビュー(約20分)
・スチール・ギャラリー(静止画像・131カット)

 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 

ロックオペラ「トミー」 コレクターズ・エディション
ロックオペラ「トミー」 コレクターズ・エディション

サントラはこちら

ロック・オペラ”トミー”
ロック・オペラ”トミー”
ザ・フー 
 

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August 28, 2004

「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」

[DVD映画]★★★★☆

『アングリーインチ』ってそ〜いう事ですか!!
前から評判も良かったが、期待以上に楽しんだ!
「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」
オフ・ブロードウェイでロングラン・ヒットした、ミュージカルの映画化。
舞台同様、監督・脚本・主演はジョン・キャメロン・ミッチェル。
製作はキラーフィルムズ(『ボーイズ・ドント・クライ』/『ベルベット・ゴールドマイン』など。)の2001年アメリカの作品。

東ドイツで男として生まれ、性転換手術
(大失敗!股間には“怒りの1インチ=アングリー・インチ”が残ってしまった。)
をして女として結婚し、米国軍人と渡米そして別離。
今では地道にレストランまわり?のバンドのロック・シンガー。
ドラッグ・クイーンばりの風貌のヘドウィグ。

彼の母から聞かされた話は、
『人間はもともと背中合わせにくっついた“片割れ”がいたのだが、
 それを神によって2つに引き裂かれた。
 その“片割れ”に出会った時に抱く感情が〈愛〉』というもの。
(インドの神様がその傷口を縫い合わせてその閉じた傷がヘソというのが笑える!)
そんな自分の過去や思想、感情などを曲にこめ歌い続けるヘドウィグだが、
どこにいっても観客の反応は今ひとつ。
盛り上がっているのは、マネージャーと少数の客のみ。
彼には追いかけている、過去に愛し、共に夢を共有した“片割れ”?トミーがいた。
トミーは現在全米ナンバー1のロック・ミュージシャン。
なんとテレビから流れる彼の歌う曲はヘドウィグと同じ曲???
実は彼の歌う曲はヘドウィグの作った曲だったのだ…。

ヘドウィグの現在の夫イツハク(ヒゲヅラ・ロン毛の風貌だが性転換したい女?)への
愛情と、トミーへの絶対的な愛情、憎いけど愛しい!!このあたりが見所。
ワシ的にはイツハクが魅力的…。可愛かった!。
ヘドウィグを愛しても彼は“片割れ”トミーを追いかけている。
イツハクはず〜っと憧れの「RENT」Tシャツ着て…、彼(彼女?)も
“片割れ”と“本当の自分”を探しているのだ…。

映画の中でヘドウィグの描いているとされている
イラストとアニメーション(実際は映像作家の作品)が美しくかつ効果的。
バンド演奏のスクリーンや回想シーンで登場して、
この映画を説明的にならないように上手くおとしこんでいる。

ミュージカルはどちらかというと苦手なのだが、
名作の多い『ミュージカル映画』は意外と好きみたい。
これは、ホントよく出来てました。意外と深く、噛めば噛む程味が出ます。

このDVDのメニューがいい感じなんですが、ちょいとごっちゃりしてわかりにくい!
最近こういうの多いなあ。特典映像見せたくないのかな…。と思ってしまう。
ちょこっと工夫してナビゲ−ション良くして欲しいですね〜。

余談ですが、トミーのビジュアルは「クロウ」みたいだな〜と思っていたら、
スタイリングの人が同じ!かなりデスなかんじでお気に入り。

ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ
ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ
 

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