2 posts categorized "漫画家:D[di:]"

October 30, 2004

「ドニー・ダーコ」 D[di:]

[書籍]★★★★★

先日の映画「ドニー・ダーコ」のノベライズ版。
「ドニー・ダーコ」D[di:](ソニー・マガジンズ)
書いているのは、映画「ジョゼと虎と魚たち」
オープニングの絵も担当したD[di:]さん。
作家であり、イラストレーターであり、モデルであり、ミュージシャンでもある
かなりマルチなアーティスト。
小説とコミックをミックスしたノベル・コミックという手法での作品。
映画のガイドとしてもかなり楽しめる本である。

腕に書かれた28:06:42:12の文字と、
ドニーの1988年10月のカレンダー、人物相関図で始まるこの作品。
きっちりノベライズされており、
なんと、付録として映画の中に出て来る
『タイム・トラベルの哲学』ロバータ・スパロウ著
が図解付きで掲載されているのだ!!!
こんなことが書いてあったのね…。くらい重要な事が!
映画より、ちょっと過激な?ドニーの感情と思考が細かく描かれ、
不明だった部分もかなり明解になってくる…。

ご本人のコメントの
「いろいろなモチーフのチョイスの仕方にシンパシーを感じ、
 これは絶対私が描かなきゃ!って思った」
「前作『キぐるみ』アメリカ版と思って描いた」
というのは大変良く解る。
まさにキュートでパンクでちょっと病んだD[di:]さんワールド炸裂。

彼女の書くキャタクターは映画の“銀色ウサギ男”よりも
かなりキュートでデスな感じ。
基本的に鉛筆のドローイングなので、イメージはかなり違う。
この手のゆるさが自分的にはかなり好きなので、
これを読んで、またもう一度本編を観なおすハメに…。

『何度も観たくなる作品にしたかった』リチャード・ケリー監督の思惑に、
まんまとハマってしまったのであった…。

ドニー・ダーコ
ノベル・コミック「ドニー・ダーコ」
D[di:](ソニー・マガジンズ)

■ 映画「ドニー・ダーコ」のレビューはこちら
■ D[di:]さんのその他の作品のレビューはこちら
 
 

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August 14, 2004

D[di:]さん

[コミック・書籍]★★★★★

映画「ジョゼと虎と魚たち」のイメージ画を描いたイラストレーターであり、
作家であり、モデルであり、ミュージシャンでもある多才な美女、
D[di:](ディー)さんの作品について少しコメントを。

白いかけら

彼女の絵は優しい色調で繊細。
それはテンペラ画であっても鉛筆画であっても、デジタル画であっても同じ。
それらは可愛らしくて痛々しい。常にどこかに悲しみや死の影をただよわせている。
でも、痛々しい彼等はただただ不幸ではない。
どう考えても悲惨な状況でも、どこか達観しており淡々と美しいのだ。
Dさんの作品はそんな不思議な魅力がある。
だから「ジョゼと虎と魚たち」に起用されたのもうなづけた。
ジョゼ…痛々しくて、達観していて、強がるジョゼ…。

Dさん、彼女自身、本当に可愛いく美しい人である。
満面の笑みの中に、大きな黒い瞳の中に、ちょっぴりのぞく
どこか敵意のある悪魔的な部分。
それは作品と同じ香りがする。ちょっと退廃的で攻撃的なパンクな女の子。
これまでの人生でどれだけの傷を負い、悩んだのであろうか。
こんなに才能に溢れ美しい人だからか…。
では、ワタシのお気に入りの3冊を。
 
 

ファンタスティック・サイレント
ファンタスティック・サイレント(2000/05発行)

読み終えると、くすんと涙が出た。
Dさんのデビュ−作の絵本。
帯のコメントはなんと宮崎駿氏。
彼女の学生時代に描いたテンペラ画のコミック・タッチの絵本。
その可愛らしい繊細緻密な画風とキャラクター達がおりなす愛情と死の物語。
 
 

キぐるみ—BRAND‐NEW NOVEL COMIC!!
キぐるみ—BRAND‐NEW NOVEL COMIC!!(2002/01発行)

Brandーnew novel comic!!
(マンガと小説を合体させた手法の作品)

これは地方都市特有の狂気を描いた作品だと思った。
一見夢のような街、全てがかわいくなくてはいけない『着ぐるみの町』。
ここで、かわいくないものは『着ぐるみ』を着なければいけないのだ。
そこから抜け出した少年トシが都会で遭遇した出来事とは…。
そして、帰ってきたトシが見た街とは…。
「みんなどこかでイタい思いをしている」現代を描いた秀作!
 
 

エンジェル・ミートパイ
エンジェル・ミートパイ(2003/02発行)

心に傷を負った子供達の物語…なんとも痛々しい物語たち。
7才の誕生日に天使の肉のパイを食べ、
人の顔が紙袋にしか見えなくなってしまった女の子の物語、
怒りのあまり頭が燃え続ける兄と「お菓子の家」を探している少女の物語、など。
本当に心が痛むストーリー。もはや可愛いキャラクターではない。
やせこけ、心にも体にも傷を負った少年・少女や大人になった彼等は美しくはかない。

コミックHに連載されていた「エンジェル・ミートパイ」を中心に、
「ヘーゼル×グレーテル 」「SEW-UP」「私の名前は駄利亜」
「生ゴミのこどもたち」「シロップ」を収録。
更に彼女の歌う「エンジェル・ミートパイ」のCD付。
(このあと、ミュージシャンとしてもデビュー。)
好き嫌いが大きく別れる作風になってはきたけど、
どんどん大きく進化して、才能を吐き出し続けて欲しいアーティスト。
彼女が次に何にチャレンジするのか?楽しみ!!! 


尚、こちらは映画「ドニーダーコ」のノベライズ作品。

ドニー・ダーコ
ドニー・ダーコ (2002/08発行)

 
■ ノベル・コミック「ドニー・ダーコ」のレビューはこちら
■ 映画「ドニー・ダーコ」のレビューはこちら
■ 映画「ジョゼと虎と魚たち」のレビューはこちら
 
 

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