2 posts categorized "◆ドグマ95作品"

February 12, 2005

「幸せになるためのイタリア語講座」

[DVD映画]★★★★☆

なんて素敵な大人達の恋愛だろう!!
ロネ・シェルフィグというデンマークの女性監督による
ハートフルな人間ドラマ「幸せになるためのイタリア語講座」。
2001年ベルリン映画祭銀熊賞作品。

北欧、デンマークの小さな街に新任牧師がやってきた。
教会で紹介してもらったホテルのフロント係は
イタリア車に乗っていると言うと何故かイタリア語を使ってみたりする。
パン屋レストランでもイタリア語が使われたり…。
そう、この街では市役所主催で週に一度のイタリア語講座が行われているのだ。

妻を亡くしたばかりで生真面目な新任牧師
アンドレアス(アンダース・W・ベアテルセン)。
ホテルのフロント係で、お人好しでインポテンツに悩む独り者
ヨーゲン(ピーター・ガンツェラー)。
スタジアムのレストランで働く、元サッカー選手だった
ハル・フィン(ラース・コールンド)はイタリア語が堪能。
そのレストランのウエイトレスでイタリア娘の
ジュリア(サラ・インドリオ・イェンセン)はヨーゲンに片思い。
不器用過ぎるパン屋の店員
オリンピア(アネッテ・ストゥーベルベック)は、偏屈な父と二人暮らし。
アルコール依存症で入院中の母を持つ美容師
カーレン(アン・エレオノーラ・ヨーゲンセン)は苦労人だが意外な程情熱的な女。

小さな街で繰り広げられる、
ちょっと不幸で不器用な大人たちによる人間模様・恋愛模様。
さまざまなトラブルや悩みを持ち、決して幸せではなかった孤独な6人の男女。
イタリア語の初級講座に通う事で、同じ立場での人とのふれあいが始まり、
不幸な現実に傷つきながらも、数々の驚くような出来事や不思議な偶然で
バラバラだった彼等が少しずつ繋がり始める…。
“独りでいる事に慣れていた”彼等が出掛けた、講座のみんなで行くベニス旅行!
そこで見せるとびきりの笑顔を映画の最初では想像出来ただろうか?
そして、彼等と関わる人々もそれぞれの道を歩んで(色んな意味で)旅立つのだ。
マルチェロさんはお気の毒だったけど、
出来過ぎたエピソードも小さな街での出来事ゆえに結構面白い。

ドグマ95による規制
『撮影はロケのみ』『カメラは手持ち』『音楽は自然音や曲以外禁止』
『人工的な照明は禁止』『画像処理やフィルターの禁止』…etc
などが良い方向へ作用したと思える、ナチュラルな映像とリアルな親近感。
だからこそ、言葉以上に語る彼等の視線が印象的。
特にアンドレアス、ヨーゲンの優しい眼差し、
ハルとオリンピアの少しおどおどした瞳。
目の前のモノを真直ぐに見つめるカーレンと恋する女、目を伏せて頷くジュリア!!

少し新しい事を始めると、とても多くの出会いや出来事が起こるかも!
そんな可能性を教えてくれた心温まる、観た後元気になる作品。
Grazie mille !
(どうもありがとう:milleは1,000の意)

公式サイト

http://www.zaziefilms.com/italian/

幸せになるためのイタリア語講座 デラックス版
ロネ・シェルフィグ ヨーゲン・ヨハンソン
ピーター・ガンツェラー ラース・コンルード

by G-Tools

ドグマ95公式サイト
(英語のみ)↓
http://www.dogme95.dk/
 

| | Comments (4)

September 21, 2004

「息子のまなざし」

[DVD映画]★★★☆☆

息子を殺された親の息子を殺した者への感情。
その感情の移行を描いた「息子のまなざし」

「ロゼッタ」「イゴールの約束」
ジャン=ピエール・ダルデンヌ/リュック・ダルデンヌ兄弟の監督による、
2002年カンヌ映画祭主演男優賞&エキュメニック賞を受賞した
オリヴィエ・グルメ主演を前提に作られた作品。
ロケは監督たちの故郷などを使い、相当思い入れがあったよう。
ベルギー・フランス2002年の作品。

オリヴィエ(オリヴィエ・グルメ)は職業訓練所で
大工仕事を教えている無口で仏頂面の中年教師。
そこへフランシス(モルガン・マリンヌ)という少年が、
少年院から出所して、この木工クラスを希望して入所してくる。
フランシスの書類を見て一瞬放心状態になったオリヴィエは
一旦木工のクラスは満席だと断るが、
その後、あきらかに挙動不信な行動に出はじめた。
事務室で書類に記入するフランシス、昼食をとるフランシスを密かに盗み見る。
街の中でまでフランシスのあとを尾行する。などなど…。
なのに、オリヴィエは木工クラスでフランシスを受け入れる事にする。
彼は一体なぜこの少年をつけまわすのか? そしてこの少年の犯した罪とは?

実はパッケージやレビューにネタバレでストーリーが書いてあり、
見ていてちょいとつまらなかった。知らないほうが面白かったと思う。
ホントにこのオリヴィエの行動は怪しい。
フランシスを殺さんばかりの食い入るような視線で見つめるその眼鏡の奥の目。
しかもカメラはほとんどを彼を背後から手持ちで撮っており、
オリヴィエ・グルメは背中と横顔で演技しているのだ。
まるで、ドキュメンタリーを見ているかの映像。

この二人の関係が少しずつ変化していくところがいい。
無口で孤独なフランシスがオリヴィエを信頼しはじめるトコロ。
思わずにんまりしたり、困惑したり、おいおいつっこみ入れたくなったり…。
でも、

あっけなく終わってしまった。

一瞬ドキッとしたが、ハッピーエンドのはず。
ワシは子の親では無いので、実際彼等のような立場になった時に
どんな行動に出るのかはわからないが、
少なくとも、オリヴィエの気持ちはひしひしと感じられた。
いや、オリヴィエの気持ちになろうとしていた。
「息子のまなざし」。
カメラのを通して息子が見ている???そんな感じはしなかった。
フランシスの中に、息子を見つけたのだと…。

息子のまなざし
息子のまなざし
 

| | Comments (0)

その他のカテゴリー

■ツナガリレビューリスト | ◆アルバトロス配給作品 | ◆スタジオジブリ作品 | ◆スター・ウォーズ シリーズ | ◆ディズニー | ◆ドグマ95作品 | ◆ナルニア国物語 | ◇アニメ−ション作品 | ◇オムニバス作品 | ●SF系 | ●アクション系 | ●アドベンチャー系 | ●コメディー系 | ●サスペンス系 | ●スペースアドベンチャー系 | ●ドキュメント系 | ●バイオレンス系 | ●ヒューマンドラマ系 | ●ファンタジー系 | ●ブラックコメディー系 | ●ホラー系 | ●ミステリー系 | ●ラブ・ロマンス系 | ●ロード・ムービー系 | ●戦争系 | ●青春系 | ★ゾンビ系 | ★タイム・トラベル系 | ★ファミリー系 | ★ミュージカル・オペラ系 | ★ミュージシャン系 | ★ヴァンパイア系 | ★力強い女系 | ★動物系 | ★壊れゆく女系 | ★失われた記憶系 | ★子供系 | ★崩れた時間軸系 | ★怪物・怪獣系 | ★悲しき犯罪者系 | ★愛すべきB〜Z級系 | ★愛すべきおバカ系 | ★映画制作の裏側系 | ★歴史・社会の闇系 | ★泣ける映画系 | ★特撮ヒーロー系 | ★神話の世界 | ★芸術系 | ★詩人の世界 | アニメ・コミック | コミック | テレビドラマ | 作家:スティーヴン・キング | 作家:阿刀田高 | 文化・芸術 | 映画・テレビ | 映画監督 | 映画:アジア | 映画:アメリカ | 映画:イギリス | 映画:イタリア | 映画:オーストラリア | 映画:カナダ | 映画:スペイン | 映画:ドイツ | 映画:フランス | 映画:ヨ−ロッパ(その他) | 映画:ロシア | 映画:中国 | 映画:他の地域 | 映画:日本 | 映画:韓国 | 書籍 | 漫画家:D[di:] | 漫画家:上村一夫 | 漫画家:上條敦士 | 漫画家:吉田秋生 | 漫画家:萩尾望都 | 監督制作:ジョージ・ルーカス | 監督:カサベテス・ファミリー | 監督:コッポラ・ファミリー | 監督:サム・ライミ | 監督:ジム・ジャームッシュ | 監督:ジャン・コクトー | 監督:ジャン・ピエールジュネ | 監督:タランティーノ | 監督:ティム・バートン | 監督:テリー・ギリアム | 監督:パラジャーノフ | 監督:ヒッチコック | 監督:フランソワ・オゾン | 監督:ペドロ・アルモドバル | 監督:ロバート・ロドリゲス | 監督:小林政広 | 監督:庵野秀明