3 posts categorized "★崩れた時間軸系"

November 03, 2005

「マシニスト」

[DVD映画]★★★☆☆

あのイラストはドアじゃなくてハングマンゲーム…。
クリスチャン・ベイルの役者根性を観る価値は大!

こんな作品だったとは…予告編にまた騙された!
『366日目からの未体験ムービー』って…何だそりゃ?。
だが、クリスチャン・ベイルの30キロ減量という役者魂は必見。
彼のあの“歩く骸骨”の身体、ポカンとした虚ろな表情無くしては
この映画は成立しなかっただろう!

監督は ブラッド・アンダーソン、脚本は スコット・コーサー
アメリカの出資だが製作はスペインのザ・カステラス・プロダクション。
撮影は全てバルセロナで行われのでスタッフも
プロデューサーがフィルマックス会長のフリオ・フェルナンデス、
撮影は シャビ・ヒメネス、音楽ロケ・バニョス、
その他大勢のスペインのスタッフが活躍している。
なんとバルセロナでL.A.を舞台にした撮影をしていたのだ!
ぼくは怖くない」の怖い母さんアイタナ・サンチェス=ギヨンもキュートに登場。
その他ジョン・シャリアン、マイケル・アイアンサイドもなかなか安心感のある怪演。
物語の謎は伏線となってあちこちにちりばめられている…。
不眠症の男と共に謎を解き明かすまで眠れない映画「マシニスト」?
 
 
いきなり衝撃的なシーンから…。
どうやらす巻きにした死体を海に投げ捨てている主人公らしき男。
そこへ現れる懐中電灯を持つ男が…???
ブリーチ剤で手を洗い鏡に映るメモに書かれた言葉は
“WHO ARE YOU?”

バスルームの床の漂白にすら気を使う、
体重やすべき事などは忘れないように黄色の付箋紙にメモして冷蔵庫に張り付ける、
極めて神経質な機械工=マシニストのトレバー(クリスチャン・ベイル)は、
この一年間眠れずにいる。
痩せこけた身体だが日々勤め先の工場へ通っている。
しかもそんな身体ですら彼がひいきにしている
娼婦スティービー(ジェニファー・ジェイソン・リー)の所、
笑顔に癒されるウェイトレスのマリア(アイタナ・サンチェス=ギヨン)と
会話するのを楽しみに空港のカフェへコーヒーを飲みに行く事も欠かさない。

だが、自宅の冷蔵庫に見覚えの無いメモが。
“ハングマンゲーム”
(首吊り人形の絵が完成する前に隠された単語のスペルを当てるゲーム)
の最初の部分のようで、末尾の2文字が“ER”。
何だこれは?と捨ててしまったトレバーだったが、
工場で出会ったアイバン(ジョン・シャリアン)という謎の男の登場により、
同僚のミラー(マイケル・アイアンサイド)や、
彼自身にも不可解な事件が起きはじめた…。
日に日に増す怪事件により精神的にも社会的にも追い詰められてゆくトレバー。
彼の眠れない理由とは?
そして、彼は安眠する事ができるのか…???

以下結末は書きませんが若干ネタバレ有り。
これから観る方はこの先を読まない事をお勧めします

* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
 
ぎょっとするシーンも多いが
一年間眠れない眠れない原因を主人公と共に
視聴者も謎解きに参加しながら進むいたってシンプルな作品。
現実と虚構が同等に交錯する描写の増えた昨今では、
特に目新しい手法ではないので途中ちょっと混乱するけれど、
勘の良い人はすぐこの仕掛けに気づくかも。

・ハングマンゲーム
・ブリーチ剤
・車のライター
・とんがりブーツ
・1:30
・母
・ルート66
・天国と地獄
・743CRN

そして…「ソウ」同様のタイトル「マシニスト」。
彼は母親想いで神経質で生真面目な機械工。
不眠症は彼の性格によるものであったのであろう。
父親のいないマリアの息子のニコラスと自分を重ねているがゆえに…。

ラスト近くで出てくる元の姿のクリスチャン・ベイルのほうが驚き!
まるで別人ではないか!!
体力の限界で行われた演技による、極限状態のリアルさ。
暗く汚れた地下道をヨロヨロ走る姿、
骨の浮き出た身体でのベッドシーンは印象的だった。
そして、全編に渡る独特の色調…特に空の色と青白い蛍光灯の部屋、
ヒッチコックを思わせる、テルミンを使用した不思議な音楽と、
何もかも怪しく思える、奇妙な緊迫感。
ストーリーはともかく雰囲気はなかなか味わえる。

ちなみに長く眠らないでいると、幻覚や妄想に悩まされるそう。
夢によって記憶が整理されているというし、
睡眠というのは身体にも脳にとっても大切なのだ。 
 
[特典映像]
・30分のメイキングがなかなか面白い!
 (真夏のスペインでのロケや製作秘話が満載)
・未公開シーン
 (たしかにネタバレになるので不必要なシーンだった。
   映画がよく分からなかった方は観ると良いかも)

マシニスト
クリスチャン・ベール ブラッド・アンダーソン ジェニファー・ジェイソン・リー
B000A2I7L2

ノベライズ
マシニスト
Scott Kosar 入間 真
4812419336

 
「マシニスト」オフィシャルサイト
 

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September 11, 2004

「メメント」

[DVD映画]★★★★☆

観終わったあと、もう一度確認したくなる作品。
公開時にまず映画館で観た。2000年アメリカの映画。
監督はクリストファー・ノーラン。この「メメント」が出世作。
原案は弟のジョナサン・ノーランの書いた短編小説。
そりゃもう面白かった!よく出来ていた!!が、ええっ!それでいいのか〜!!?
冒頭の部分の記憶があやふやで結末に納得できない。ああ!己のアホさが悲しい…。
で、DVDリリース時にもちろん即チェックした。

主人公レナード(ガイ・ピアース)は、過去の記憶はあるにも関わらず、
10分以上前の記憶を保つことが出来ない"前向性健忘"という記憶障害という
変わった障害の持ち主。

そういえば、この障害のある人のドキュメントを観たことがある。
レナードのように何時間かたつと、今まで自分が何をしていたか、
全てを忘れてしまうのだ。
それで、自分の書いた『メモ』をたよりに生活する。行った事を消しながら…。

映画「メメント」は殺人場面から始まる。
保険調査員をしているレナードの家に、ある日何者かが押し入り、
犯人は彼の妻をレイプし、その後彼女を殺害。
どうやらこのショック移行、例の"前向性健忘"障害になったらしい。
そこで、ポラロイド写真に『メモ』を書き込み、
重要な事柄は自分の体に『刺青』を彫って残すようにして
真相を突き止めようとするのだ…。

最初は少しとまどうが、映画が進行するにつれて、
ストーリが未来から過去に向かって逆行していることに気が付き、
観客も主人公レナードと同じように少し前の彼の記憶を辿ってゆき、
過去の出来事を探る事になるのだ。
途中、誰の言葉を信じて良いかわからなくなるのが面白い。
そして、『メモ』に頼って生活をする人物ゆえの衝撃的な事実が!!
ゆえに観終わったあと、どうしてももう一度最初のシーンを確認したくなる。

そんなヒトにDVDならではの嬉しい特典!
逆走していたストーリを時系列に見れるというリバース・シークエンス再生機能付。
これでストーリーの確認はカンペキ!。

メメント
メメント

メメント コレクターズ・セット
メメント コレクターズ・セット
 

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September 10, 2004

「アレックス」

[DVD映画]★★☆☆☆

赤い色が印象的。不愉快になる映画。フランスの変態監督ギャスパー・ノエの作品。
成人映画(R-18)指定となった問題作「アレックス」
本当に不愉快になるので、基本的にはおススメ出来ません。
が、同監督の「カノン」「カルネ」より心に痛かった。

これは「メメント」と同じく時系列がシークェンスごとに逆になっていて、
恋人をレイプされた男の復讐劇を時間軸を逆にして描いている作品。

ゆえに非常に不快なシーンから始まるのである。
どうも犯罪者くさい男性が二人裸で怪しい一室に。
そして、これまた不愉快な内容の会話をしている。
カメラワークも不安定でぐるぐる回り、音響もグワングワンと…気分が悪くなる。
そのホテルでどうやらよろしくない事件が起こったらしい。
サイレンが聞こえる…。

次は血相を変えた男が二人。一方の恋人アレックスがレイプされたと、
犯人を血眼で探している。
そして、あの最初のシーンのあるクラブへ突入!。
そこで、怒りを爆発させてしまうもう片方の男!!。

と、どんどん時間が遡ってゆくわけである。
観るほうは『悲惨な結果』がわかっているだけに、
どんどん『幸せだった時間』へと戻ってゆくのがつらくなる。
最後の数分感では絵面(えづら)的に救われる気がするが、実は絶望するのだ。

出演は「マレーナ」のモニカ・ベルッチと実生活のパートナー、
ヴァンサン・カッセル、
冒頭に出てくる不快なおやじは「カルネ」のあの父親フィリップ・ナオン…。

ワシの観たDVDには本編ディスクに「メメント」のような
『時間軸に沿って再生できる機能』と『ギャスパー・ノエ監督の音声コメンタリー』がついていた。
この二つ、特にギャスパー・ノエ監督のコメンタリーが面白い!。
とんでもなく不愉快で悲惨なこの映画を、
緻密な計算のもと即興と特殊効果を交えて撮影し、
意外なところにかなりCGを駆使して、相当こだわって作っている事がわかる。
更に登場人物の感情の動きなどを淡々と、フランクに相当細かくコメントしており、
この監督の才能と繊細さには負けた。

モニカ・ベルッチの美しさ、こういう女の人の美しさは、
罪といえば罪ですなぁ…。

アレックス
アレックス
 

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