16 posts categorized "★力強い女系"

September 01, 2007

「グラインドハウス U.S.A.バージョン」

[劇場映画]★★★★★

ロドリゲス&タランティーノ監督とその仲間達が作り出す
B級レトロで下らな〜いグラインドハウスワールドは、もう最高!!!
ゾンビ&スラッシャー好きの方限定でおススメ。
ゼヒこのバージョンでのDVD化を求む!!!


せっかくなので8/24〜8/31限定上映だった

『グラインドハウス』U.S.A.バージョンを観てきました!

料金¥3,000というのがネックでしたが
ロドリゲス&タランティーノ監督のマニアックな世界を
3時間11分思う存分堪能!!!大満足♪♪♪

映画『GRINDHOUSE/グラインドハウス』ポスター

コレってそもそもが両監督が
スラッシャー、セクスプロイテーション、ブラックスプロイテーション、
カー・アクション、マカロニ・ウエスタン、香港カンフー
などなどのB級を映画一緒くたに予告編と共に2〜3本立上映されていた
70年代の『グラインドハウス』ワールドを自分達で作っちゃおう!
と、本編2本と間に流れる予告編まで作って1作品にパッケージしたものだそう。
日本ではおそらく大人の事情で
ロバート・ロドリゲス監督の「プラネット・テラー」
クエンティン・タランティーノ監督の「デス・プルーフ」
をそれぞれ再編集して単品公開されるのですが
せっかくならこのU.S.A.バージョンをと最終日の最終回に鑑賞。

何と言ってもフェイク予告編が観たいじゃないですか!

深夜ですが…満員。(予約しておいて良かった)
パンフレットも売切れ、プレゼントとやらも引換券だし、ショップも閉まるし…
今ひとつの劇場対応でしたが座席も観やすく小さめのスクリーンもそれっぽいし
何よりもファン達のノリが最高でしたね♪
前後左右お兄ちゃんの笑い声といい、拍手といい、
ワタシが目立たず助かりました(汗)感謝です♪♪

 
1. フェイク予告編 「マチェーテ」 ロバート・ロドリゲス監督
2.『プラネット・テラー アメリカバージョン』 ロバート・ロドリゲス監督
3. フェイク予告編 「ナチ親衛隊の狼女」 ロブ・ゾンビ監督
4. フェイク予告編 「Don't/ドント」 エドガー・ライト監督
5. フェイク予告編 「感謝祭」イーライ・ロス監督
6.『デス・プルーフ アメリカバージョン』 クェインティン・タランティノ監督


の順序でテンポも宜しく下らな〜い予告編開始と共に爆笑♪
ホントに贅沢にも良く出来たフェイク予告編は観てよかった!!!
フェイク予告編なのに、某有名俳優さん達が出演していたり
とにかくグハハ…とバカウケ状態でしたよ。
どうやら最初の「マチェーテ」だけは
単品上映の『プラネット・テラー』でも上映されるそうなのでお楽しみに。

ちなみにプリント数の少ないインディーズ映画にありがちな
プリントの派手な傷、飛び、ブレ、リールごと紛失…
までもが、本編にもフェイク予告編にも緻密に再現されているのも
なかなかオツでした。
昔は学園祭や自主映画上映なんかで、フィルムが燃えたりしてましたもんねぇ〜


さて…本編達を軽く紹介

『プラネット・テラー アメリカバージョン』もう最高!!!
ゾンビ映画なのでダメな方は最悪でしょうが
お約束もきっちり守つつ、タイミングもバッチリのとにかく下らないネタがイイ!!!
そして何といっても…見所はチェリーちゃんの武器、片足マシンガンですな(爆)
タラちゃんの“変態”っぷりもおさえておきましょう。
あ、ブルース・ウィリスの情けない姿
某ドラマで活躍していたナヴィーン・アンドリュースにも注目!!!
『フロム・ダスク・ティル・ドーン』を越えるバカバカしさでした。

映画『グラインドハウス/プラネット・テラー』ポスター 映画『グラインドハウス/プラネット・テラー《黄》』ポスター

オリジナル・サウンドトラック「プラネット・テラー in グラインドハウス」
サントラ ローズ・マッゴーワン
B000UJAOV6

そして…

『デス・プルーフ アメリカバージョン』がこれまた素晴らしい!!!

まった〜りした女の子達のバカバカしい会話が進み
ゆる〜い展開に飽きた頃…
突如カーアクション&スラッシャーものへ急変!!!
もちろんタラちゃんならではの復讐劇&オタクネタも満載で
ラストには館内大拍手!!!!!
物事の二面性を上手く利用し極端にバカバカしく描いていますな。
何よりもゾーイさんとキム姐さんが素敵すぎるのと
スタントマン・マイクに扮するカート・ラッセルの切ない瞳〜(笑)
『プラネット・テラー』に出演していたアノ人やコノ人もご登場と
これも見所であったりします。

映画『グラインドハウス/デス・プルーフ』ポスター

デス・プルーフ in グラインドハウス
オリジナル・サウンドトラック
B000TGIQWE

とにかくエロ、グロ、ナンセンス、バイオレンス満載でもちろんR指定。
誰にでもおすすめ出来るものではありませんが
ロドリゲス&タラちゃん&B級映画好きの方には
両作品超おすすめ〜!!!
どちらも力強い女性達とそんな女性達に弱〜い男達を
バカバカし〜く描いております。


気が早いですが、これらの作品のDVDは
フェイク予告編を入れた
このU.S.A.バージョン完全版とかで発売して欲しいですね。
絶対買いますから…ゼヒ!!!

_________________

「グラインドハウス U.S.A.バージョン」
原題:GRINDHOUSE

製作国:アメリカ(2007)
映倫 R-15

監督:ロバート・ロドリゲス/クエンティン・タランティーノ他
脚本:ロバート・ロドリゲス:「プラネット・テラー」&「マチェーテ」
   クエンティン・タランティーノ:「デス・プルーフ」
撮影:ロバート・ロドリゲス「プラネット・テラー」&「マチェーテ」
   クエンティン・タランティーノ「デス・プルーフ」
出演:

「プラネット・テラー」
ローズ・マッゴーワン:チェリー
ブルース・ウィリス:マルドゥーン
フレディ・ロドリゲス:レイ
ジョシュ・ブローリン:ブロック医師
マーリー・シェルトン:ダコタ
ジェフ・フェイヒー:JT
ステイシー・ファーガソン:タミー
ナヴィーン・アンドリュース:アビー
マイケル・ビーン:ヘイグ保安官
レベル・ロドリゲス:トニー
ジュリオ・オスカー・メチョソ:ロミー
ニッキー・カット:ジョー
エレクトラ・アメリア・アヴェラン
エレクトラ・イザベル・アヴェラン
トム・サヴィーニ
カルロス・ガラルドー
マイケル・パークス
クエンティン・タランティーノ

「デス・プルーフ」
カート・ラッセル:スタントマン・マイク
ロザリオ・ドーソン:アバナシー
ローズ・マッゴーワン:パム
シドニー・ターミア・ポワチエ:ジャングル・ジュリア
ゾーイ・ベル:ゾーイ
マイケル・パークス:アール
メアリー・エリザベス・ウィンステッド:リー
ヴァネッサ・フェルリト:アーリーン
ジョーダン・ラッド:シャナ
トレイシー・トムズ:キム
マーリー・シェルトン
ニッキー・カット
イーライ・ロス
クエンティン・タランティーノ:バーテンダー

「マチェーテ」
ジェフ・フェイヒー
ダニー・トレホ
チーチ・マリン

「ナチ親衛隊の狼女」
ウド・キア
シビル・ダニング
シェリ・ムーン・ゾンビ
ニコラス・ケイジ

「Don't/ドント」
マシュー・マクファディン
ケイティ・メルア
ジェイソン・アイザックス

「感謝祭」
ジェフ・フェイヒー
ジョーダン・ラッド
マイケル・ビーン
ティム・ロビンス

「グラインドハウス」オフィシャル・サイト
_________________

2008/3/21にUSAバージョンのDVD-BOX発売決定!!

B0011DTTC0グラインドハウス コンプリートBOX(初回限定生産)
ゾーイ・ベル ロザリオ・ドーソン クエンティン・タランティーノ
ジェネオン エンタテインメント 2008-03-21

by G-Tools

グラインドハウス映画入門 (洋泉社MOOK 別冊映画秘宝)
4862481906

グラインドハウス ~デス・プルーフ&プラネット・テラー~ ビジュアル&メイキングブック
エンタテイメント書籍編集部
4797344636

■「グラインドハウス U.S.A.バージョン」レビュー
■監督:クエンティン・タランティーノ
■監督:ロバート・ロドリゲス

| | Comments (0)

July 14, 2007

「ハード キャンディ」

[DVD映画]★★★★☆

童話の持つ残酷さをモチーフに
少女の持つピュアな残酷さと
好感度のある普通の中年男の持つ微妙なイヤラシさを
とことん極端に描いたもはやサスペンス・ホラー。
特に男性は観た後嫌な気分になる事うけあい。
でも…決して良い子と身に覚えのある方は観てはいけません…

_________________

「ハード キャンディ」

製作国:アメリカ(2005)
監督:デヴィッド・スレイド
脚本:ブライアン・ネルソン
音楽:ハリー・エスコット/モリー・ナイマン

出演:
ジェフ(パトリック・ウィルソン)
ヘイリー(エレン・ペイジ)

「ハード キャンディ」オフィシャルサイト

_________________

な…なんて事を!うへ〜いやだ…痛いって…!!
予告編から痛そうだったけど…
想像以上に精神的にも痛〜い物語。
あどけない表情のヘイリーちゃんが、
自分を変に正当化しつつ行う犯罪行為たるや…
何とも言えない嫌〜な雰囲気満点!!!

出会い系サイトで14歳の少女とお友達になろうと思って油断したら
どえらい目に合ってしまう可哀想なカメラマン中年男の物語。
ジェフは端正でインテリ風のカメラマン。
チャットで出会って3週間の女の子ヘイリーとカフェで待ち合わせ
ジェフの自宅へ行くことになるが…
まだまだ幼なさの残るヘイリーちゃんにスクリュードライバー飲まされて
目覚めた時には身体を縛られ身動き取れず自宅に監禁された。
彼の女性遍歴を尋問された挙句に…そう…去勢。

可愛い顔して淡々と“作業”を行うヘイリーちゃん。
これは彼女の好奇心的なお遊びなのか、はてまた復讐なのか
(最初からゲームの要素はないですけどね)
ジェフは犯罪を犯していたのか、はてまたただのロリコンなのか
どっちにしてもヘイリーちゃん…
ちょっとやり過ぎです…ってかできんでしょ…普通!!!
しかも初めて…医学書読みながら…というのがさらに痛いっ!!!

お隣の日本人の奥さん?のおマヌケなセリフや
実際小娘にあそこまで出来るのか???…とか
氷の麻酔やディスポーザーとかロープとか…
あちらこちらに突っ込みどころ満載だけど
とにかく感情移入を許さず、少女が中年男をグリグリと最も嫌な方法で
追いつめてゆくそのシチュエーションたるや!!!!!
泣いてもわめいても不利なのは中年男。
とことん精神的に追いつめてやる…的な
最後の最後まで少女のいや〜な残酷さにはゾッとします。

あの微妙〜なロープの長さ…きっと………
まぁ、悪いのは男も女もどっちもどっち…
ジェフも何のかんの少女との遊びは初めてでは無さそうでしたし。
危ういものには手を出すなという教訓にして欲しいですな。

ところで赤いパーカーを被った赤ずきんちゃん…
悪い狼を見事罠にはめ満足出来たんでしょうか?
あの友人との電話の軽いノリは
そもそも復讐とかではなく
単なる興味本位とかだったりする気も…
いずれにせよ末恐ろしい〜。

B000LPS3PSハードキャンディ デラックス版
パトリック・ウィルソン デイヴィッド・スレイド エレン・ペイジ
ジェネオン エンタテインメント 2007-02-23

by G-Tools

| | Comments (0)

July 07, 2007

「彼女を信じないでください」

[DVD映画]★★★☆☆

良いと思ってついた嘘が一人歩きしはじめ
どんどんどんどんドツボにハマってゆく
そんな彼女が可愛くて♪
そして田舎の家族パワー…恐るべし…!!!

___________________

「彼女を信じないでください」

製作国:韓国(2004)
監督:ペ・ヒョンジュン
脚本:チェ・ヒデ/パク・ヨンソン
音楽:チョ・ヨンウク

出演:
チェ・ヒチョル(カン・ドンウォン)
チュ・ヨンジュ(キム・ハヌル)
ヒチョルのお父さん(ソン・ジェホ)
ヒチョルのおばあちゃん(キム・ジヨン)
ヒチョルの妹(イ・ヨンウン)
ヒチョルの恋人(ナム・サンミ)

「彼女を信じないでください」オフィシャルサイト

___________________

元詐欺師で仮釈放の身の女、ヨンジュと
姉の結婚式に向かうために
たまたま電車に乗り合わせて
プロポーズに行く途中に指輪を無くした
田舎の薬剤師の青年ヒチョルの
ドタバタ人情ラブコメディ。

かなりベタでコミカルながら
思ったよりも爽やかで
さらっと観れる良い話であった。
百戦錬磨の詐欺師のはずの
ヨンジュのついた嘘が周囲の人に勝手に解釈されて
どんどんこじれてゆく所が面白い。
嘘をつく時の彼女の顔が可愛くて魅了的だ。

詐欺は高度に頭を使うゲームだと言い切る。
さすがに嘘のプロ。
人の心を自在にあやつり同情をかう手腕は天下一品。
家族も息子より彼女を信じてしまうのだが
それはそもそも彼女の心の中に(姉に対してもそうなのだが)
人に対する優しさや愛情、そして正義感があるからだ。

田舎のおせっかいながらも人や自然に優しく生きる人々に触れ
どんどん彼女の優しさが、溢れ出てくる。
もしかするとヨンジュの初めての恋???
吉本新喜劇ばりのベタさだが
何だか気持ちのよいラストシーンもグッド♪

B000BD3DT6彼女を信じないでください (通常版)
キム・ハヌル ペ・ヒョンジュン カン・ドンウォン
ハピネット・ピクチャーズ 2005-12-23

by G-Tools

彼女を信じないでください
サントラ デラ・リーズ キム・ハヌル
B0009EOZX0

| | Comments (0)

October 15, 2005

「ベルヴィル・ランデブー」

[DVD映画]★★★★☆

独特のシニカルなストーリーとキャラクターのデフォルメには脱帽!
レトロなテーマソング♪が耳に心地よく残り、そんな映像にぴったりな
非常にフランス的なアニメーション作品。

圧倒されるおばあちゃんパワー!
アニメーションと言えど、「ありえね〜!!」の連続!!
キャラクターやマシンの強烈なデフォルメ、
そして物語の思いもつかない展開にびっくり。
予告編にすっかり騙されてしまった。

フランスのアニメーター、シルヴァン・ショメ監督による、
とことんシュールな、そしてシニカルな長編フレンチ・アニメーション。
シルヴァン・ショメによるノスタルジックな映像と、
ブノワ・シャレストのレトロな音楽とリズムが素敵にマッチした2002年の作品。
アカデミー賞長編アニメ部門にノミネートされ、NYやLAの批評家協会賞を受賞など
2003年の映画賞で話題になった「ベルヴィル・ランデブー」!

両親のいない寂しいシャンピオンとおばあちゃん。
何にも興味を示さない…そんな孫が気に入ったのは、
おばあちゃんのプレゼント、犬のブルーノと三輪車。
これに目をつけたおばあちゃん!
生活用品をマッサージやトレーニングや計量に見事に利用し、
厳しくサラブレッドのごとく鍛え上げ、自転車レーサーへと成長したシャンピオンは、
ついにあの有名な自転車レースの最高峰“ツール・ド・フランス”へ出場した!!!
ところが、レースの最中にシャンピオンは謎のマフィアに誘拐されてしまう。
愛する孫を救うために、おばあちゃんとブルーノはシャンピオンを追って、
巨大都市"ベルヴィル"へ辿りついた…。

* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *

『ベルヴィルでスィングしてランデヴ〜♪』
オープニングはモノクロ画面で三つ子が歌う、テーマソング。
極端に会話が少ないかわりに、濃密でどこかもの悲しくも美しい風景と音楽が語る。
まるでヨーロッパの…東欧などの絵本を見ているようだ。
そして、いちいちかなり毒のあるシニカルさ。
決して美しくはない、これも極端にデフォルメされたキャラクタ−達!
筋肉質だがガリガリに痩せ、人間とは思えない鼻を持ち、目は落ち窪み顔色が悪く、
黙々と自転車をこぎ続けるシャンピオン。
一方、体育会系でホイッスルを吹きまくり、鋼の右足を持のしのし歩く、
三波伸介(←古いなぁ)似のおばあちゃん!
ブクブク太って巨大になる大食いの愛犬ブルーノ、そしてブルーノのシュールな夢!
個人的には“ツール・ド・フランス”のかけひきがもっと観たかったけれど、
爆死させて食べるカエル料理や、丸々した自由の女神?
シャンピオンの田舎の力強いおばあちゃんと、
音楽好きの都会に住む三つ子のおばあちゃん姉妹との
友情と底知れぬパワーに苦笑い。
ジャック・タチなんかへのオマージュも含め、
映画好き、漫画好き、音楽好きな感じに好感が持て、
もう、目が離せない、耳が離れない!!

『ベルヴィル・ランデヴ〜でスィング♪』
カラーになってまた三つ子が歌う、テーマソングとリズミカルな踊り!
STOMPもびっくりでっせ。
海を超えた架空の大都市"ベルヴィル"(←というかアメリカ?)。
ここでまさかのとんでもない裏社会を描いた、
ハード・ボイルドな展開になるとは驚いた。
いわゆる弱者を愛してしまうお国柄…
非常にフランス的な、地味ながらも心に残る力強い作品。
最初から最後までシャンピオンは色んな意味で可哀想、
四角いマフィアも含め、男の人はどこかおマヌケ。
う〜ん、年をとってもやっぱり女は強いのだ〜!!!

ちなみにエンドロール終了後も、こそっとオチありなので、
映画の基本、最後まで観るべし。


[映像特典]
・高畑勲とシルヴァン・ショメの対談(約40分)
・完成披露試写会 監督舞台挨拶(約10分)
・劇場予告編(オリジナル版、日本版、TVスポット)

ベルヴィル・ランデブー
シルヴァン・ショメ
B0009ETCD8

ベルヴィル・ランデブー / エディシオン・コレクトール (初回限定生産)
シルヴァン・ショメ
B0009ETCDI

ベルヴィル・ランデブー オリジナル・サウンドトラック(CCCD)
サントラ M Beatrice Bonifassi
B00069BOMS

  
 
「ベルヴィル・ランデブー」オフィシャルサイト
 

| | Comments (0)

February 13, 2005

「涙女」

[DVD映画]★★★☆☆

“泣く”のではなく“哭く”現代にこんな風習がある事にびっくり!
フライヤーをもらってからずっと観たかった作品だったが、
まさかこんな物語だとは思わなかった!!
」「男男女女」(日本未公開)とインディペンデントでの作品で
国際映画祭での受賞やノミネートを経験する、
中国の監督リュウ・ビンジェンによる2003年の作品「涙女」。
カナダ・フランス・韓国の合作とクレジットされている。
やはり本国では検閲によってなかなか公開出来ないようだ。

グイ(リャオ・チン)は働かず麻雀で負けてばかりのダメ夫ゲンと
田舎から出て来て北京に住み、彼女の稼ぎで何とか食いつなぐ日々を送っていた。
ある日、3つの不幸がグイを襲う。
・借りていた子供の親が子を捨ててトンズラ。
・ゲンがケンカで麻雀仲間にケガを負わせ監獄行き。
・そのケガの治療代9千元の負担をする事に。

「なんて私は不幸な女!」とバリバリの嘘泣きで治療代を要求する夫婦を追い返す、
その声を聞いた葬儀屋を営むグイの元彼氏のヨーミン(ウェイ・シンクン)は、
グイの元劇団員だった経歴とこの“哭き”の能力を活かして、
中国の葬儀で大声をあげて高らかに歌い泣き踊り場を盛り上げる
プロの“哭き女”で稼げるかも…ともちかける。
手探り状態で始めた“人の不幸で成り立つ”この商売、
グイは徐々に売れっ子になり、超多忙な日々。
お金も入り、問題も徐々に解決するかと思われたが、
ヨーミンから思いもよらぬ連絡が…。

見事な嘘泣きからこの“哭き女”を始めたグイ。
スマートすぎる体とちょっとキツめの顔を持つ美人だが、
どうも孤独な方向へ向かう運命に翻弄される。
感情が入っていないとギャラを減らされ、キレたりしながらも懸命に“哭く”。
自分の優しい感情を普段は押し殺し、
パワフルに他人の葬儀に奔走し続けるグイ。
最後に見せる、彼女の本当の涙。
この“泣き”のためにある映画であった。

不思議な地方の風習と現代文明のマッチが面白い。
殺伐とした風景の中の、グイの華やかな色・柄の衣裳。
原色使いの派手な花環や“はりぼて”の作り物を持ち、お祭りのように練り歩く葬列。
麻雀卓を囲んでの葬列、なんと…お犬様まで!
色々な家族のそれぞれの葬儀の中で“哭く”決して上手いとはいえないグイの歌、
そして…やはりラストシーンの“泣き”!!!
これが強烈に目と耳に焼き付くのであった。

「涙女」オフィシャルサイト

http://www.miraclevoice.co.jp/namida/

涙女
リュウ・ビンジェン ダン・イエ リャオ・チン ウェイ・シンクン


by G-Tools

| | Comments (0)

February 11, 2005

「女はみんな生きている」

[DVD映画]★★★★☆

のっけから緊迫感をあおる音楽とスピーディーな展開で、もう目が離せない!
こんな勢いのあるパワフルなフランス映画ははじめて!!
赤ちゃんに乾杯!」のコリーヌ・セローが監督・脚本・台詞を担当した
コメディ・ドラマ「女はみんな生きている」。
2001年の作品で原題は『Chaos(カオス)』

ディナーの約束に間に合わない!と夫ポール(ヴァンサン・ランドン)と共に
どたばた支度をする妻エレーヌ(カトリーヌ・フロ)。
車を飛ばす二人の前にあらわれた怪しげな男たちに追われる若い女!
それを無視するポールは車のドアを開けない。
女は男達につかまり、ポールの車のフロントガラスに頭を打ちつけられ血まみれに。
“彼女”を助けようとするエレーヌに、ポールは
「ティッシュを」と大怪我している彼女には見向きもせず、
血で汚れたフロントガラスを拭くのだ…。
そして、救急車も呼ばずに『洗車』へと向かう。
翌日も、母親が尋ねてきても居留守を使うポール。
家庭より、仕事と会社が第一の、そんな男だった。

エレーヌは怪我をした女が気になって仕方がない。
そして救急病院にいる瀕死の彼女を見つけ出して、
病院で泊まり込んで看病を始める。
すると例の怪しげな男達が現れた…。
エレーヌは“彼女”のそばにいたいと思い、語り始める。
「私はエレーヌ。他人だけど、あなたに生きて欲しいの。」

エレーヌが帰らないので、家庭は無茶苦茶。
ポールは「アイロンがかかってない!」とエレーヌの携帯にまで伝言を入れてくる。
独り息子ファブリス(オレリアン・ウィイリク)がこれまた女にだらしないドラ息子。
ファブリスのガールフレンドが何人も家におしかけてくる。
そこで、エレーヌは家を出て本格的に“彼女”を守り家を出る事に。
エレーヌの献身的な介護のおかげで奇跡的に回復した“彼女”は、
信じられないような身の上を話し始めた。
彼女はノエミ(ラシダ・ブラクニ)というかなりワケありの売春婦だった。

娘を売り飛ばすような家族を持ち、“組織”に利用されるノエミ。
田舎から出て来て息子に30分程息子とお茶するためにでも、
1ケ月間もホテルで待つポールの母親(リーヌ・ルノー)。
家庭や家族を全くかえりみないポールの妻、普通の主婦エレーヌ。

この映画はダメで酷い男達にしいたげられてきた女達が
その男達に頭脳戦で立ち向かい復讐する、その力強い姿を描く。
女達は自分の事よりも『他の誰か』の事なると強いのなんの!
一方ダメ男達は自分の事で手一杯。
「魚は食べたくない!」なんて、子供じゃないんだから…。
もちろん、全ての男女がこんな関係では無いが、
万国共通で、こんな差別意識があるのか…と少し驚いた。

頭の良いノエミのとんでもない過去とパワフルなエピソード。
そんな彼女に魅了されたエレーヌの家族達!!!
経験豊かすぎるノエミを女性陣は愛しみ影響され、男性陣は彼女のテクに骨抜きに。
ちょっとヤリ過ぎだけれども、
鮮やかな彼女達の手口は活き活きとしていて爽快感がある。
特にノエミ!そして、エレーヌのキレのある動きも探偵顔負け!
次から次へと何が起こるのか?とドキドキし通し。
ノエミの目覚めた顔!!!あの目は一生忘れないだろう!!!!

[映像特典]
メイキングとトレーラー。
この作品はデジタル・カメラで撮ったそう。
そんな世の中なんですね。

公式サイト
ドキドキする音楽も聴けます。

http://onna-minna.jp/

女はみんな生きている
カトリーヌ・フロ コリーヌ・セロー ヴァンサン・ランドン

by G-Tools

| | Comments (2)

January 22, 2005

「スイミング・プール」

[DVD映画]★★★★☆

なんじゃこりゃ? とラストでいつも驚かされる。
さらっと描かれているが、これぞオゾン節。
ランプリングとサニエの肉体美にメロメロの「スイミング・プール」。


最後の最後まで気が抜けない二人の対照的な女性を描いたミステリー?ドラマ。
フランス短編映画の若き巨匠フランソワ・オゾン監督の2003年の作品。
脚本はフランソワ・オゾン/エマニュエル・ベルンエイム。
女優陣は、「まぼろし」のシャーロット・ランプリングと
焼け石に水」「8人の女たち」のリュディヴィーヌ・サニエ。

ロンドンに年老いた父と住むイギリス人の売れっ子女流ミステリー作家の
サラ・モートン(シャーロット・ランプリング)は、
出版社の社長ジョンに勧められ、南仏のリュベロンにある、
プールつきの彼の別荘へ行き、そこで執筆を始めていた。
後で来るという約束だったジョン(チャールズ・ダンス)は来ずに、
彼の娘のジュリー(リュディヴィーヌ・サニエ)が突然やって来る。

きちんとした“お堅い”女流作家先生のイギリス人の中年女性サラ。
いつもヨーグルトやダイエットフードを食べている。ランチすら粗食。
眩しくはちきれそうな若さと奔放さのフランス娘のジュリー。
フォアグラを食べ、毎日違う男をつれこむ彼女。
見た目も性格も行動も正反対の二人は、最初はもちろん反発し合うのだが、
まだ、掃除も行われていない自宅の“プール”で裸体で泳ぐジュリーを見た時から、
ミステリー作家としての衝動がサラに沸き起こる。
ジュリーの連れ込む男達の世にも下品な身体と顔。
彼女の恋愛遍歴と行動に興味深々のサラの目は彼女を追い、探し、そして書く。
創作意欲をかき立てるジュリーの過去、謎と影。

二人の奇妙な共同生活は、ある夜彼女達の別荘を訪れた
サラもよく知るレストランのウエイター、ちょっぴり可哀想な
フランク(ジャン=マリー・ラムール)の失踪で急激な変化を見せる。
プールサイドの血痕。フランクのソックス…。
ジュリーの美しい身体にある傷。作家であった彼女の母親…。
不思議な二つの三角関係がここで絡み、
サラとジュリーの奇妙な共犯感で気持ちが共鳴し始める。
ジュリーを守るために自らの身体をさらけ出すサラ!
そして、相変わらず謎を残した結末。
女たちが手を振り合うシーンは印象的だ。

魅力的な二人の女優の対照的な美しい肉体美には思わずため息。
それを眺めている男性たちの足もと。
それをなめるように撮るカメラ。
「焼け石に水」のグラマーちゃんリュディヴィーヌ・サニエもより洗練され、
シャーロット・ランプリングの熟成された裸体美は圧巻。
愛の嵐」(1973)から32年!。
相変わらずスリムで女性らしい身体はリアルな年相応の美しさ。
これには年老いた娘?(ミレイユ・モセ)のいる、
すっかり枯れた管理人のマルセル(マルク・ファヨール)もメロメロ。

どうも合わなかった「8人の女たち」とは全く違った、
肩の力の抜けたオゾンぽい作品だと思う。
特典映像でオゾン監督が語っている“バカンス”的な作品。
最初のサラと最後のサラ。服装といい、表情といい、別人の様。
海ではなく、四角い水たまりのスイミングプール。
人の欲望を映し解放する、デヴィッド・ホックニーの作品のような
あのスイミングプールで彼女の目には何が見えたのだろうか…。
悪戯っ子のような、母親のようなサラの笑顔には充実感があった。
卑屈で内向的だった作家が別の世界への扉を開けたかのようにも見えた。
 
[映像特典]
・未公開シーン(4シーン:約15分)
・オゾン監督・ランプリング・レニエのインタビュー(約20分)
・オリジナル特報・オリジナル予告・日本版予告・日本版TVスポット

スイミング・プール 無修正版
シャーロット・ランプリング

by G-Tools

スイミング・プール
サントラ

スイミング・プール
フランソワ オゾン Francois Ozon 佐野 晶



■ 映画「海をみる」のレビュー
■ 映画「クリミナル・ラヴァーズ」のレビュー
■ 映画「ホームドラマ」のレビュー
■ 映画「焼け石に水」のレビュー
■ 映画「まぼろし」のレビュー
■ 映画「8人の女たち」のレビュー
 
フランソワ・オゾンの作品紹介とレビューの一覧
■ フランソワ・オゾン監督について・レビュ−の一覧はこちら
 
■ フランソワ・オゾン監督の作品紹介はこちら
by G-Tools

 

| | Comments (14)

October 20, 2004

「キル・ビル Vol.2」

[DVD映画]★★★★☆

先日のVol.1に続きVol.2を。
元いた暗殺集団に裏切られ幸せを壊された、ザ・ブライドの復讐を描いた
ヴァイオレンス映画の第二部である「キル・ビル Vol.2」
監督・脚本は鬼才・天才・変態クエンティン・タランティーノ
2004年のアメリカの作品。

前回はアメリカ→日本での復讐を果たしたザ・ブライド(ユマ・サーマン)。
次なる標的はビルの実弟バド(マイケル・マドセン)。
テキサスの荒野へのバドが寝泊りしているトレーラーハウスへ向かうのだが…。
中国拳法の達人パイ・メイ(ゴードン・リュー)の修行を思い出し、
何とか窮地を脱したブライドは、
最終目的の元師匠でありボスであり恋人であった
ビル(デビッド・キャラダイン)への復讐に向かう。
しかし、そこには何と娘が?!

「ザ・ラブ・ストーリー」というだけあって、
今度は愛憎入り乱れての超接近戦。
狭いトレーラーや室内などでの少人数での決闘となる。
その分、対する人物に対する感情も明解になるわけだ。
哀愁のある丸い人間になってしまった、それでも抜け目のないバドへの復讐。
エル・ドライバーとの女の嫉妬を含んだ醜い対決。
そして…ビルとの決闘!。

もちろん『復讐』へと至る謎も明らかに。
そりゃこんな怖い姉さんをそんな目にあわせたら怒るわ…。
ただし前回のただただ怒るブライドでは無い。
今回は、少女の様だったり、母の様だったり、
恋に愛に生きるザ・ブライド=キドーが描かれる。

生き埋めシーンでの妙なリアルさがツボに入った。
が、あきらかに現実離れしたパイ・メイとの修行シーン。
Vol.1のジョニー・モーに続き拳法の達人パイ・メイも
ゴードン・リューが演じている。
今回は「燃えよ!カンフー」「少林寺36房」へのオマージュ満載。
とはいえデビッド・キャラダインはVol.1から顔は見えずとも出演してますが…。
更にこの作品、1人2役も多く、
前回保安官だったマイケル・パークス
がまたとある人物でご出演。
気に入ったらとにかく熱く使いまくるタラちゃんなのでした。

今度のシメの『怨み節』…♪。
今回はマリアッチとかメキシカンな感じにして欲しかった。
さすがにちょいと浮き過ぎ。前回とのつながりだとせめてオープニングとか。
まあ、好きなものはしょうがないか。

キル・ビル Vol.2
キル・ビル Vol.2

キル・ビル Vol.2 プレミアム BOX
キル・ビル Vol.2 プレミアム BOX
 

| | Comments (0)

October 17, 2004

「キル・ビル Vol.1」

[DVD映画]★★★★☆

結婚式当日にすべての幸せを奪われた女性殺し屋の、
復讐に燃える活躍を描いたヴァイオレンス映画の第一部。
監督・脚本は鬼才・天才・変態クエンティン・タランティーノ
2003年のアメリカの作品。
先日DVDで「キル・ビル Vol.2」が発売になり、ツインパックを購入。
「キル・ビル Vol.1」から改めて観なおし。

毒ヘビ暗殺団で最強と言われたザ・ブライド(ユマ・サーマン)。
彼女は自分の結婚式の最中に、かつてのボス、
ビル(デイヴィッド・キャラダイン)とその手下たちに襲われ、頭を撃ち抜かれたのだ。
友達も夫も、腹の中に宿っていた子供もみんな死んだ。
そんなブライドが4年間の昏睡状態から蚊に刺され?奇跡的に目を覚ました!

全てを思い出した彼女は復讐の旅に出る。

まずは今ではすっかり娘を愛する母親になっている、
ヴァニータ・グリーン(ヴィヴィカ・A・フォックス)の自宅へ。
そして日本、沖縄の服部半蔵(サニー千葉)から刀を作ってもらい、
日本の暴力団のボスに君臨するオーレン・イシイ(ルーシー・リュー)
を殺すため東京へと向かう。
オーレンのいる料亭青葉屋に乗り込み、彼女の手下である暗殺集団クレイジー88、
そして、オーレン本人との対決に!


観終わってお腹いっぱい!
まあ何とバカバカしく現実離れした映画だろう!
しかも、日本のサブカル・マニアでもあるのタラちゃんの趣味の世界。
オマージュだらけ♪
これを2作にも分ける程の映画に出来た才能と
これまでの彼の成功にあっぱれ。

オーレン・イシイの幼少期のエピソード部分のアニメーションは、
大ファンの「イノセンス」などのプロダクションI.Gに発注。
石川光久さん(代表)、石井克人
さん(映画監督/ウォーレン・組長などのキャラデザン)
田島昭宇さん(漫画家)、西田稔さん(背景画)
の特典映像でのトークで皆さんそのように語られてます。
例えば、プリティ・リキ(髪かきあげるヤクザ・こんな名前もあったのね…)は
やたらタラちゃんのリキが入っていた…とか。
どうやらファンとなって色々オーダーしていたみたい。
これで逆にプロダクションI.Gと石井克人監督はネームバリューも更にアップしたし、
タラちゃんの愛にもあっぱれ。

ひたすら携帯電話で連絡とりまくるオーレンの秘書のソフィ(ジュリー・ドレフュス)、
少女の殺し屋ゴーゴー夕張(栗山千明)のクールなキレ具合。
片目で嫉妬に燃えるエル・ドライバー(ダリル・ハンナ)のファッション。
そして、妙にハイテンションな演技の服部半蔵(千葉真一)などなど…。
キャラクターの妙も改めてみると面白い。

でもやっぱり…。
服部半蔵とかゴーゴーとの会話は良いが、
オーレンとの日本語の会話、あれだけは…、やはりいただけなかった。
タラちゃんの気持ちはわかるんですが…。
せめてもう少し練習して欲しかった。
で、梶芽衣子さんの『修羅の花』『怨み節』♪。
「修羅雪姫」「女囚701号 さそり」へのオマージュも満載。ホント好きなのね〜。

これは子供のまま大人になったタランティーノ監督の宝箱。


キル・ビル Vol.1
キル・ビル Vol.1

キル・ビル Vol.1 プレミアムBOX
キル・ビル Vol.1 プレミアムBOX

| | Comments (0)

October 09, 2004

「修羅雪姫 怨み恋歌」

[DVD映画]★★★★☆

昨日の小池一雄、上村一夫原作の劇画「修羅雪姫」の映画化作品、
「修羅雪姫」の続編となる作品。
監督は同じく藤田敏八、制作年は1974年。
原田芳雄、吉行和子、南原宏治、岸田森、伊丹十三などの、
これまた濃ゆい個性派俳優陣に負けない、梶芽衣子の存在感!!!

日露戦争後の日本。
無実の罪で殺された両親の仇をうった鹿島 雪(梶芽衣子)は
死刑を待つ身で獄中にいた。
ところが絞首刑執行の日、とある人物によって助けられ、
それとひきかえに、秘密文書とその持ち主の命を狙う刺客となることに…。
そして政治的動乱にどんどん巻き込まれてゆく雪の先には、
またもや鮮血の花が咲くのである…。

この「修羅雪姫 怨み恋歌」は前作の“劇画の映画化”とは違い、
独立した物語となっている。
『怨み恋歌』というタイトルにもあるように、
修羅の子雪がなんと助けられた街医者(原田芳雄)に恋をする。
この『怨み恋歌』では雪の人間的な一面、
正義感による依頼者への裏切りや愛する男への愛などが描かれている。
もう彼女は親の仇に生きる修羅の子からは解放されたのだ。
とはいえ、凄腕の刺客である雪が放っておかれるはずは無い。
やはり親ではないが、依頼者の怨みを晴らさねばならないのだ…。

貧民窟の街医者(原田芳雄)と徳永乱水(伊丹十三)はもちろん。
特高警察長官菊井(岸田森)、蜍(南原宏治)この二人の怪演がものすごい…。
ひたすら痛い目にあう丸山警部(山本麟一)、
初々しく美しい吉行和子の大胆な格闘シーンも含め、
とにかく登場人物が皆怪しく光るの作品なのだ。
そして、雪…梶芽衣子さん!

前作よりもたちまわりも上達し、
ちょっとけだるいかんじの梶芽衣子さんが粋。
特典のインタビューで『最も忙しく、とにかく疲れていた時期』と語っておられた。
その力の抜けた感じがまたソソるわけであった…。
ちなみにこのインダビューは、女優へのきっかけなど
貴重なエピソードが満載。
インタビューが終わって、一瞬『素』に戻る顔にドキッ。
そういえば先日始まった「大奥」にも梶さん出演されていますね。
日本髪と着物。やっぱり現在もお似合い…。

この他DVD特典にはもちろん原作者の小池さんのインタビュー、
上村さんの原作画集、及び内封に上村さんの原画ポストカードなども有り。
満足の逸品!!

修羅雪姫 怨み恋歌
修羅雪姫 怨み恋歌
 
上村一夫の作品
■ 上村一夫の作品紹介1はこちら
■ 上村一夫の作品紹介2はこちら

| | Comments (2)

October 07, 2004

「修羅雪姫」

[DVD映画]★★★★☆

小池一雄、上村一夫原作の同名劇画「修羅雪姫」の映画化。
怨念を背負って生まれた娘、お雪が仇を討つまでを描いた娯楽アクション。
監督は藤田敏八、制作年は1973年。梶芽衣子さん、さそりで大活躍の頃の作品。
タランティーノ監督がこれをベースに「キル・ビル」を作った事は、
あまりにも有名な「修羅雪姫」

明治初年、とある村で悪辣な方法で金儲けを企てる一味に夫と子供を殺され、
自分は二日二晩犯された小夜は、
獄中で生まれてきた子・雪にその怨念を託して死ぬ。
その赤ん坊、雪は『修羅の子』として厳しく育てられ、母小夜の代わりに生き、
紺の蛇の目傘に仕込んだ白刃で復讐を果たしていくのだ…。

原作に極力忠実に描こうとしたからか、若干説明的。
(仇のひとり“おこの”が劇画と似ていてちょっと笑える。)
とはいえ、あの劇画の世界をよくここまで表現出来たと思う。
雪の子供の頃の修行のシーンなど、まさかこのシーンがあるとは…といったほど。
そして、何より梶さんの初々しい殺陣の立ちまわり、和服の着こなしも見ドコロ。
黒沢年男、大門正明、西村晃、岡田英次、赤座美代子といった俳優さんも、
若い若い…!!!

DVDになって特典がまた嬉しい。
最近の梶さんのロングなインタビュー!!と小池監督のインタビュー。
そして、上村一夫のイラストも入ってます。
見応えありでした。
梶さん…歳を重ねても美しくかっこよい…。
あのように歳をとりたいものです…!!!

修羅雪姫
修羅雪姫

ちなみに、彼女の主演の作品はほとんど主題歌を歌っているそう。
『修羅の花』
は「キル・ビル」にも使われていましたね。
カップリングは『怨み節』

修羅の花
修羅の花

原作本がダウンロードで読めます♪

修羅雪姫 (1) 修羅雪姫 (2) 修羅雪姫 (3) 修羅雪姫 (4) 修羅雪姫 (5)

上村一夫の作品
■ 上村一夫の作品紹介1はこちら
■ 上村一夫の作品紹介2はこちら

 

| | Comments (4)

October 06, 2004

「女囚さそり 701号怨み節」

[DVD映画]★★★☆☆

もはや、笑えるので意外と好きなこの作品「女囚さそり 701号怨み節」
篠原とおるの人気漫画を梶芽衣子主演で映画化した
「女囚さそり」シリーズの第4作目。
前、3作とは全く別の作品と思おう。制作年は1973年。
監督が伊藤俊也から長谷部安春に代わりドロドロした人情感が希薄となった。
ゆえか、梶芽衣子主演の『さそり』も、これが最後。
超豪華な俳優陣、モダンな構図・衣裳・演出が印象的。

刑務所を脱走し結婚式場に潜伏しているさそりこと松島ナミ(梶芽衣子)。
今度は児玉刑事(細川俊之)刑事に追われる事になる。

ストリップ劇場のトイレに傷付き倒れ込むナミ。
それを見つけたのがここで照明係をしていた工藤(田村正和)。
どうやら彼も児玉刑事に恨みを持つ元学生運動家で
それを思い出してか、ナミを助ける。
ナミと工藤は児玉宅を襲撃するが、誤って児玉の妻を死なせてしまうのだ。
久々にこの『男』工藤を信頼し、愛してしまったナミ。
もちろん、このままハッピーエンドになるわけがなく、
怒り狂った児玉は工藤をリンチにかけてナミの居場所を聞き出して
またもや『男』の裏切り?によって監獄へ、
そして、遂にナミは死刑囚独居房に送り込まれ、
執拗なまでに児玉刑事にいじめられまくるのである。
安らかに死刑の執行日を迎えるために指導する、
妙に悟りをひらいた看守長が妙にインパクト有。
この、看守達の衣裳もベレ−帽被って妙にモダンな感じ。

最初から最後まで『そりゃないだろと』、突っ込み所満載のB級娯楽映画。

何が笑えるかというと、俳優さん達のメイクの濃さ。
細川俊之と田村正和のアイシャドウには、ニヤリ。
梶さんは相変わらず美しい…。
気のせいかいつにも増して表情が堅い気も。

女囚さそり 701号怨み節
女囚さそり 701号怨み節
 

| | Comments (0)

October 05, 2004

「女囚さそり けもの部屋」

[DVD映画]★★★★☆

さすがにコワイ。復讐鬼さそり、そこまでヤリますか…。

梶芽衣子主演の女囚バイオレンス第3弾。シリーズ3作目。
原作:篠原とおるの人気劇画の映画化。
監督はこれも伊藤俊也で彼の『さそり』はこれが最後。
昭和48年7月公開の作品「女囚さそり けもの部屋」

またもや脱獄し、指名手配中のさそりこと松島ナミ(梶芽衣子)。
地下鉄車内で二人の刑事に追われて、ついに手錠をかけられてしまったトコロを、
つながれていた権藤刑事(成田三樹夫)の右腕を出刃包丁で切り落としてまた逃亡!!
地下鉄の構内から昼間の都会へ、
切れた刑事の右腕をぶらさげながら走って逃げるナミ…。
この衝撃的なシーンがオープニングなのだ。

墓場でその右腕を食いちぎろうとするナミ。
まるで、人喰い鬼のような形相のナミを見つける娼婦のユキ(渡辺やよい)。
彼女は精神障害の兄と『暮らす』ために体を売って生活をしているのだ。
ユキの紹介でお針子として生活を始めたナミだったが、
そこでも土地を仕切る鮫島興業に正体を知られ、ヤクザの子分や
鮫島興業のボスのケバ〜イ化粧の情婦(李礼仙)…ナミと同じ元女囚に、
ムショ内での事を復讐すべく虐められる。
ヤツらの『女』達への汚いやり方にも怒りを覚え、
ナミは彼等に復讐する決意を固めた。
そして、一人、一人と消して行く。鮫島興業のボスさえも…。

警察に追われるナミは下水道に潜伏。
「さそり〜、さそり〜」
と声をかけ、下水道にマッチとパンをを投げ入れ励ますユキ。
そこへ右腕を切り落とされた執念深い権藤刑事はガソリンを流しこみ火を放つ。
マンホールからも吹きあがる炎…さすがのさそりも死んだだろうと権藤刑事は笑う。

しかし、不死身のナミは生きていた!
今度は自ら鮫島の情婦を消すべく再び刑務所へ…。
ナミの怨念は、それを果たすまで続くのだ。

じわじわナミに追い詰められて、
「さそりに殺される〜、さそりに殺される〜」
と鮫島の情婦がさそりの妄想におびえ壊れてゆく様は見事。
殺されるより、つらいであろう復讐。

冒頭のシーンや近親相姦など、ちょいとショッキングな『けもの部屋』。
今度のさそりは酷い目に合う女にはめっきり弱い。
初めて見せるナミの涙…。
今回は都会の陰に生きる、彼女らのために復讐をしたのだ。

心にしみる『怨み節』…♪

お兄さん達!お姉ちゃんに酷い事したら、さそりに殺されますぞ〜

女囚さそり けもの部屋
女囚さそり けもの部屋
 

| | Comments (0)

October 04, 2004

「女囚さそり 第41雑居房」

[DVD映画]★★★★☆

白石加代子の怪演が光る!今度は脱走劇だ!!

梶芽衣子主演の女囚バイオレンス第2弾。シリーズ2作目。
原作:篠原とおるの人気劇画の映画化。
監督はこれも伊藤俊也。
1972年(昭和47年)12月公開の作品「女囚さそり 第41雑居房」

冒頭で、シャッ、シャッと刃物を研ぐ音が…
今度のさそりは独房から始まる。
松島ナミ(梶芽衣子)に法務省の巡察官の目の前で片目をナイフでえぐられた
刑務所長・郷田は、日々ナミに壮絶なリンチを加えていた。
だがナミは諦めず怨念をつのらせつつ耐える。常に、脱獄のチャンスを狙って…。

そして、移送の時に護送車から、5人の女囚たちと一緒に脱獄を果たしたナミたちは
ゴーストタウンの炭坑街へ逃げ込み、女囚たちは個々の『過去』を語り出す。
『連れ子いびりの再婚相手を絞め殺した女』『不倫相手の妻を毒殺した色情狂』
『てて親殺し』『レズビアンの放火魔』『売春婦』
彼女達にも深い事情がそれぞれあって、それぞれの思いを遂げる運命にある。
バスジャックなどを重ねながら警察の手を逃れるのだが、次々と仲間の彼女達が…。
ナミは警視庁の捜査官や自分を苦しめた看守、刑務所長たちへ
1人1人と復讐を果たしていく…。

女囚のボス、大場(白石加代子)がとにかく強烈!!
モーレツな『怨み』『妬み』『狂気』を幻想的な手法を使って表現。
仲間ながら、ナミと対立するのだ…
いつも無口で冷静で美しく、『敵』をその大きな黒い瞳で見据え、時に牙をむくナミ。
何事にも屈しない。
女の強さ、弱さ、美しさ、醜さ、汚さが満載で、アングラ色も強い作品。
毎年夏の公演『百物語』の怪談でも有名な女優
白石加代子の怒りに狂った顔が本当にコワイ…。

そして『怨み節』…♪

最近カラオケで歌っても認知度アップ!
「キル・ビル」人気も捨てたもんぢゃない!!!
タランティーノ監督、サンキュ!!

女囚さそり 第41雑居房【DSTD-2152】 =>20%OFF!《発売日:03/02/21》
女囚さそり 第41雑居房
 

| | Comments (0)

October 03, 2004

「女囚701号 さそり」

[DVD映画]★★★★★

『復讐』のためならどんな事でも耐え、どんな事でもやり遂げる女“さそり”。

梶芽衣子主演の女囚バイオレンス第1弾。原作は篠原とおるの人気劇画。
監督は伊藤俊也。1972年(昭和47年)の作品。
シリーズの中では最もお気に入りの「女囚701号 さそり」

信じた男悪徳刑事杉見に裏切られ、無実の罪を着せられて刑務所に投獄された、
梶芽衣子演じる松島ナミ。
刑務所内でも命を狙われ、刑務官からのリンチ、女囚同士の対立やいじめ…
ナミはそれらにほぼ無言・無表情でひたすら脱獄のチャンスをうかがい続けるのだ。
そして、ついに脱走のチャンスが訪れ、女の復讐劇が始まる…。

梶芽衣子の『眼』その鋭い眼光と長い黒髪が目に焼き付く。
この「さそり」シリーズは、U局などで、昼間TVでこれまで何度も放映されていた。
子供心に「女刑務所ってやだな〜、絶対入りたくないな〜」と思って観ていた。
「この女の人はキレイな眼をしているな〜。黒い髪って綺麗だな〜。
 どうしてこの女の人はこんな強いのだろう。どうして泣かないんだろう。」
この時から印象的だった。

今、改めて観ると、
「女囚なのにお化粧しすぎ」とか
「あんな目立つ復讐が出来るはずが」とか
つっこみドコロは非常に多い。
が、「松島ナミ」のキャラクターが大変魅力的なのである。
「松島ナミ」の『美しさ』『強さ』『優しさ』『愛情』『憎悪』…。
どんどんその魅力に引き込まれる。
梶芽衣子の他に、何人もの女優さんがこの「松島ナミ」を演じてきたが、
彼女を超える「松島ナミ」はいないと思う。
復讐時のナミの衣裳といい、全編に渡るモダンな絵面、レトロな効果も見所!。
昭和の香り、たっぷり…。
もちろん、『怨み節』流れてます♪。

当時のクセのあるキャスト、
渡辺やよい、扇ひろ子、夏八木勲、渡辺文雄、横山リエ、根岸明美…
などなども怪演。

BS-iでもリメイクされ放送された「さそり」。
やはり評判は…。
梶さんのあの眼力とムードに叶う女優はなかなかいない…。

女囚701号 さそり
女囚701号 さそり
 

| | Comments (2)

September 06, 2004

「グロリア」

[DVD映画]★★★★★

ジーナ・ローランズが最高にかっこいい!
1980年のジョン・カサベテスのあまりにも有名な作品「グロリア」

1998年にもシャロン・ストーン主演で完全リメイクされ、
(シャロンさんも頑張ってましたが、ジーナさんの強烈さには完敗かと)
「レオン」もこの作品から生まれた…。
ワシの最も大好きな作品の一つ。

ギャングに襲撃されようとしている一家。
そこへたまたま母親の友人だったグロリアが立ち寄り
その家族の6歳の息子フィルを連れ出し助ける事になる…。
元ボスが愛人だったギャングからもフィルの誘拐犯として警察からも追われる二人。
子供とは縁の無かったグロリアに徐々に愛情が生まれ、
フィルのためにギャングと対決する事に…。

ギスギスしていたグロリアとフィルの関係が、
どんどん変わっていくのが好き。
何気ないフィルの一言や態度に対するグロリアの表情が、
やわらかくなってゆく…。
ただし、ギャングと対する時は別だ。
『先手必勝』で拳銃をぶっ放す。
度々、風呂に入るのはそんな彼女ゆえか…。
なぜか東洋チックな部屋の内装と着物ガウンが印象的。

フィルの大人びた顔と小さな体のアンバランスさも
この映画の魅力的な要素。
口では生意気言っていても、まだまだ子供。
ラストシーンの目を擦ってかけてゆくシーンは、
何度観てもいいものです。

グロリア
グロリア
 
■監督:カサベテス・ファミリー カテゴリー

| | Comments (0)

その他のカテゴリー

■ツナガリレビューリスト | ◆アルバトロス配給作品 | ◆スタジオジブリ作品 | ◆スター・ウォーズ シリーズ | ◆ドグマ95作品 | ◇アニメ−ション作品 | ◇オムニバス作品 | ●SF系 | ●アクション系 | ●コメディー系 | ●サスペンス系 | ●スペースアドベンチャー系 | ●ドキュメント系 | ●バイオレンス系 | ●ヒューマンドラマ系 | ●ファンタジー系 | ●ブラックコメディー系 | ●ホラー系 | ●ミステリー系 | ●ラブ・ロマンス系 | ●ロード・ムービー系 | ●戦争系 | ●青春系 | ★ゾンビ系 | ★タイム・トラベル系 | ★ミュージカル・オペラ系 | ★ミュージシャン系 | ★ヴァンパイア系 | ★力強い女系 | ★動物系 | ★壊れゆく女系 | ★失われた記憶系 | ★子供系 | ★崩れた時間軸系 | ★怪物・怪獣系 | ★悲しき犯罪者系 | ★愛すべきB〜Z級系 | ★愛すべきおバカ系 | ★映画制作の裏側系 | ★歴史・社会の闇系 | ★泣ける映画系 | ★特撮ヒーロー系 | ★神話の世界 | ★芸術系 | ★詩人の世界 | アニメ・コミック | コミック | テレビドラマ | 作家:スティーヴン・キング | 作家:阿刀田高 | 文化・芸術 | 映画 | 映画・テレビ | 映画監督 | 映画:アジア | 映画:アメリカ | 映画:イギリス | 映画:イタリア | 映画:オーストラリア | 映画:カナダ | 映画:スペイン | 映画:ドイツ | 映画:フランス | 映画:ヨ−ロッパ(その他) | 映画:ロシア | 映画:中国 | 映画:他の地域 | 映画:日本 | 映画:韓国 | 書籍 | 漫画家:D[di:] | 漫画家:上村一夫 | 漫画家:上條敦士 | 漫画家:吉田秋生 | 漫画家:萩尾望都 | 監督制作:ジョージ・ルーカス | 監督:カサベテス・ファミリー | 監督:コッポラ・ファミリー | 監督:サム・ライミ | 監督:ジム・ジャームッシュ | 監督:ジャン・コクトー | 監督:ジャン・ピエールジュネ | 監督:タランティーノ | 監督:ティム・バートン | 監督:テリー・ギリアム | 監督:パラジャーノフ | 監督:ヒッチコック | 監督:フランソワ・オゾン | 監督:ペドロ・アルモドバル | 監督:ロバート・ロドリゲス | 監督:小林政広 | 監督:庵野秀明